ホンダは、北米で2022年モデルの一角を発表した。その中には、CBR1000RR-Rファイアーブレードに役目を引き継ぎ、フェードアウトしていくものと思われていたCBR1000RRの姿があった。SPモデルの設定はなく、ABSの有無で2バージョン。価格はCBR600RRとCBR1000RR-Rの中間よりも少し安い。
最新トリコロールカラーを纏い、北米にのみ生き残る
やはりRR-Rはイキ過ぎていたのか……? ホンダ市販車最強の218psを発揮し、MotoGPマシンRC213Vと同じボア×ストロークを採用するなど、登場した際には「ホンダがブチ切れた!」とすら言われたCBR1000RR-Rは、その高い戦闘力ゆえに生半可なライダーを寄せ付けない雰囲気があり、価格もけっこう上昇していた。
日本では国内生産だからか価格上昇を最小限にとどめているものの、RR-Rは北米ではCBR600RRの2.4倍近い値札が付いているほど。北米仕様の600RRが日本仕様よりも1世代古い2013年モデルベースであることを踏まえても、気安くステップアップできる価格差とは言えないだろう。
そこで、中間を担うべく継続販売されているのがCBR1000RRファイアーブレード……ということのようだ。
SP仕様の設定はなく、ABSの有無による2バージョンがラインナップされているが、RR-Rよりもショートホイールベースで軽快なハンドリングの1000RRは、RR-Rほどの爆発的なパワーこそないものの速さは十分。それでいて価格は1万6499ドル(日本円換算約190万4000円)~なのだから、2万8500ドル(換算約328万9000円)のCBR1000RR-R SPと食い合うこともないハズだ。
ちなみに、北米におけるCBR600RRは1万1999ドル(換算約138万5000円)~。排気量ではなく、パフォーマンスや用途で棲み分けるラインナップは、日本市場にはないある種の合理性を感じさせる。
排出ガス規制の兼ね合いもあって日本で同じラインナップは難しいだろうが、従来型ユーザーは外装のみ個人輸入して他と差をつける、なんていうのもアリ?
HONDA CBR1000RR / ABS[2022 US model]
主要諸元■全長/全幅/全高未発表 軸距1405mm シート高820mm 車重196kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 出力未発表 変速機6段 燃料タンク容量19.5L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/50ZR17 ●北米参考価格:1万6499ドル/ABS=1万6799ドル ●色:グランプリレッド
北米2022年モデル CBR600RR / ABS & CBR1000RR-R SP(参考)
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