
オフロードツーリングの楽しみ方を提案し続ける『ゴー・ライド』誌の副編集長・コイ(以下、副編コイ)が、軽量コンパクトで走りに影響しない装備スタイルの林道キャンプツーリングを楽しみ尽くした前編。後半では装備スタイルの詳細/パッキングのコツや裏技/ちょっとしたキャンプ飯情報をお届けするゾ!
●文:ゴーライド編集部(小泉裕子) ●写真:関野温
パッキングひとつでより旅やキャンプが快適かつスムーズに
山や旅など最小限/最軽量の荷でするもの、と考える筆者(副編コイ)だが、ツーリング旅でもマシンパワーで荷の重さの負担を負わなくてもいいとはいえ、最低限でも選び抜いた充実した装備でどんな場合でも臨機応変に楽しみたいと思っている。なぜならトラブルにあった場合でもすぐ気持ちを切り替えて、必要な荷をすべて自分で背負って動けるか否かが筆者的ツーリング旅における荷の最低条件だからだ。
そしてパッキングは、もし豪勢に荷を積んでいった場合でも、トラブル時に切り捨てるべきものを瞬時に判断し、生き延びるor旅を続ける上で持つべきものを素早く仕分けて荷詰めし直すことを想定したパッキングを心がける。整然と詰め込むだけではなく、何がどこにあるのかを完全に把握するのも重要だ。そんなパッキングはトラブル時だけのことではなく、ロング旅などにおいては、毎日いかに早く荷をまとめ、出発可能な完全撤収状態にできるかのキモでもあるのだ。
正直、本当にムダを省くならストイックな極地的装備はゴロゴロある。でも最低限でも快適に野宿したいという願望から生まれたのが、今の野駆け装備。
そして今回、さらに快適&楽しめる新たなキャンプ装備として、チェア/焚き火台/タープ/メスティンごはんなどを加えた、”自然の中でほんのり快適な基地を作るキャンプ”のためのオフ野駆けキャンプ装備が完成!
軽量コンパクト装備に基地キャンプ要素を加えた野駆けキャンプ装備
【左サイドバッグ】(1)テント(2人用)&フライ(プロモンテ) (2)寝袋(モンベル) (3)マット(サーマレスト) (4)マクラ(シートゥサミット) (5)テーブル×2(スノーピーク&アノバ) (6)水袋 (7)ミニたわし&救急セット&ゴミ袋 (8)蚊取り線香 (9)メスティン(トランギア) (10)コッフェル&ガスセット (11)焚き火台TABI(ベルモント)+焚き火シート(自作)+トング+火吹き棒+軍手【右サイドバッグ】(12)調味料&ナイフ&まな板 (13)タープ(ogawa) (14)テントポール(プロモンテ) (15)タープポール+ペグ(モンベル) 雨具 サンダル【リュック】アルトリコーダー 財布 スマホ 女の子セット(日焼け止め+日焼け止めリップ 歯磨きセット 予備コンタクト) 細引き ヘッドライト ツーリングマップル 消毒液【右サイドバッグ下】(16)チェア(ヘリノックス) ゴミ袋 [写真タップで拡大]
【エンデュリスタン ブリザードサドルバッグ】9泊10日の四国林道旅でも荷物の存在を忘れさせてくれた副編コイ愛用の完全防水防塵サドルバッグ。走りを妨げずダート走行を楽しめて、オフ車に映える小粋なデザイン、雑に扱えて転倒してもほぼノーダメージという強靭さで、最高の相棒なのだ♪ ●容量:L Size(12ℓ×2) ●サイズ:全長36cm×高さ24cm×横幅18cm(片側) ●重量:約1.5kg(両側) ●価格:3万2560円|ジャペックス [写真タップで拡大]
救急&ケアグッズ
ごはんセット
パッキング図解
パニアスタイルなので、左右の重量バランスと荷物へのアクセスのしやすさを重点に考える。到着まで使用しないもの+ガス系(エキパイの反対側が安全)を左、形状が特殊だったりよく出し入れするもの+到着時最初に出すものを右に配置した。オフロード走行時の重心のふらつきをゼロに近づけられるし、ダートでの停車時など不安定な場所で荷物を出し入れする場合、スタンドで傾いていない側の方が出し入れしやすく、荷を押し入れる時も倒れこむ心配が少ない。なお、今回はこう詰めたが、マシンの形状/装備の種類/ツーリング時や設営時の自分の動きに合わせて、その都度調整しよう。 [写真タップで拡大]
収納袋のある装備をコンパクトにする裏技
テント/寝袋/雨具などは収納袋の中にビニール袋を入れた上で中身を詰めよう。詰める時は圧縮しながらビニール袋の口を締める。これで体積が2/3以下になるのだ。さらに、設営の際に雨に濡れることがあっても収納袋が濡れるだけで済むし、逆に濡れた状態でしまうときは他の荷を濡らさずに済む。収納袋は楽に入れられるように余裕のあるものが多いので、オススメ。※写真のスマホはiPhone Xs。 [写真タップで拡大]
今夜のキャンプ飯はコレ!!
お肉とお野菜とごはんがあれば幸せな筆者。なにか特別なキャンプ飯…と思いつつも、”自然の中でほんのり快適な基地を作るキャンプ”で食べたいのは、大好きなお肉とお野菜とごはん。ということで、キャンプ感を楽しみつつ大好物をキャンプ飯とした!
メスティン(飯盒)で放置炊きして作った銀シャリに合わせるのは、今回デビューした焚き火台で炭火でじっくりと焼いた牛! そして大好物のスナップエンドウを炒めて塩コショウしたやーつ。さらに長ネギとコンビーフと出汁を水にブッこんでグツグツしたあと粗挽きコショウを振りかけただけのスープ。このてきとーに作り上げたごはんたち、うまかった! [写真タップで拡大]
めんどくさがりやさんの味方”メスティン”
[1]気が向いた時にメスティンに米を入れ、米がしっかり浸るくらいまでてきとーに水を入れて放置! 20〜30分でいい感じに米が水を吸ってくれる。[2]水につけて放置してた白米に、メスティンのリベット(丸いポチ)の真ん中くらいまで水を入れる。[3]ポケットストーブに固形燃料を1個置き、火をつけてメスティンを載せたら放置。ブクブクいって吹きこぼれても放置。[4]固形燃料がすべて燃え尽きたら、メスティンを裏返して保温袋に入れて放置(蒸ーす!) [写真タップで拡大]
残りモノでスッキリ朝ごはん
前日の白米の残りにダシの素をバラバラとかけて、シソとミョウガを切ってぶっ刺したら、お肉の余りを何枚か載せる。そして水をかける。ここ肝心。お湯でなく「水」をかける。ごはんが固まってたら少しだけ熱湯でほぐしてからお水をいれてみて。 [写真タップで拡大]
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