11月、秋の鈴鹿8耐にKRTが参上

鈴鹿8耐にジョナサン・レイ再び! 目指せ今年はスカ勝ち……主催者推薦は他に2チーム

カワサキモータースジャパンは、2021年11月5日(金)から7日(日)に開催される 「2021 FIM世界耐久選手権“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第43回大会(以下、鈴鹿8耐)」に川崎重工のファクトリーチーム「Kawasaki Racing Team Suzuka 8H」が参戦することを発表した。

2020年の中止を挟んで、鈴鹿にジョナサン・レイ選手が帰ってくる!

2019年の鈴鹿8耐では最後にオイルに乗って転倒したものの、レースの赤旗終了が1周繰り上げられたためカワサキレーシングチーム(KRT)が優勝をもぎ取った。この決定がゴール後しばらく経って、いったん暫定の表彰式が行われた後になされたため、スッキリしない幕切れと捉えたファンも少なくはなかった。

とはいうものの、ライバルチームのヤマハファクトリーレーシングとの激闘(タイトル写真)の末の勝利はカワサキにとって26年ぶり2度目ということもあって、歴史に残る大会になったことは間違いないだろう。

翌年、2020年の鈴鹿8耐はコロナ禍により延期の末に中止と決定。ジョナサン・レイ選手を擁して参戦予定だったKRTは、スカッと勝ってカワサキ初の2連覇を目指していただけに、2021年に改めて勝利を誓う形になる。

2021年のKRT(正式名:Kawasaki Racing Team Suzuka 8H)は、前回大会でエースライダーとして優勝に大きく貢献し、2020年にはスーパーバイク世界選手権(WSBK)で前人未到の6連覇を達成したジョナサン・レイ選手、2020年よりレイ選手のチームメイトとしてKRTに合流し鈴鹿8耐優勝経験(当時はヤマハ)もあるアレックス・ロウズ選手、そして同じくWSBKに参戦中のルカ・マイアス選手の3人というチーム構成になった。マシンは、2021年モデルとしてエアロダイナミクスなどが進化した新型ニンジャZX-10RRの鈴鹿8耐仕様だ。

ジョナサン・レイ(Jonathan Rea)選手

生年月日:1987年2月2日 出身地:イギリス
所属:Kawasaki Racing Team WorldSBK
主な戦績:スーパーバイク世界選手権(WSBK)で2015年以降 6年連続チャンピオン
コメント:「2021年鈴鹿8耐へのカワサキレーシングチーム参戦、そして自分が再びチームに加われることになり、とても興奮しています。鈴鹿8耐では過去4回表彰台に上がりましたが、2019年にカワサキレーシングチームで優勝したことが一番の思い出です。残念ながら2020年の鈴鹿8耐は、新型コロナウイルスの影響で中止となってしまいました。しかし、今年は鈴鹿に戻ってこれそうです。カワサキとファンの皆さんのために、ベストを尽くすことを約束します。応援よろしくお願いします」

アレックス・ロウズ(Alex Lowes)選手

生年月日:1990年9月14日 出身地:イギリス
所属:Kawasaki Racing Team WorldSBK
主な戦績:2020年スーパーバイク世界選手権6位/同2019年3位/同2018年6位/同2017年5位
コメント:「カワサキレーシングチームの一員として、2021年の鈴鹿8耐に参戦できることを大変嬉しく思っています。私は過去に鈴鹿8耐で3回優勝しています。イベントもサーキットも素晴らしく、私のお気に入りです。今年から投入された新型Ninja ZX-10RRも、カワサキの勝利を後押ししてくれるでしょう。この有名なレースに再び参加できることを、とても楽しみにしています。最高のチームと素晴らしいマシンが揃いました。カワサキレーシングチームへの応援をよろしくお願いします」

ルカ・マイアス(Lucas Mahias)選手

生年月日:1989年4月14日 出身地:フランス
所属:Kawasaki Puccetti Racing
主な戦績:2020年スーパースポーツ世界選手権2位/同2019年4位/同2018年2位/同2017年1位
コメント:「カワサキレーシングチームの一員として、2021年の鈴鹿8耐に参戦することになり大変嬉しく思います。日本でのレースはいつも特別に感じますし、世界的にも有名な鈴鹿8耐を走れることは、ライダーとして幸せに思います。2020年の新型コロナウイルス感染拡大を乗り越え、鈴鹿に戻ってくることができて本当に嬉しいです。鈴鹿8耐で優勝するため、チームの一員として最高の状態でレースに臨み、全力で走ることをカワサキファンのみなさんに誓います」

主催者推薦チームはKRTの他に2チーム

鈴鹿8耐には、ほかにも主催者推薦として2019年大会で3位入賞したTeam HRC、そしてEVA RT 初号機 Webike TRICKSTARの2チームがリストアップされている。後者のトリックスターレーシングは2010年からこれまで、人気アニメ『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズのプロモーション タイアップとして発足したエヴァンゲリオンレーシングとタッグを組みレース参戦を継続してきた。 そして今年、シリーズ完結版として映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が上映されたことを受け、これまで熱く支えてくれたファンのためにも感謝の意味を込めて参戦に踏み切ったと発表している。ライダーは今年度Enel MotoE World Cupにシリーズ参戦している大久保光選手と、全日本ST600クラスで活躍中で鈴鹿サーキットでの優勝経験を持つ佐野優人選手の2名を起用。第3ライダーについては最終的な調整により決定するとしている。

このほか、シード権保有チームのうち15チームは3月時点で事前エントリーが発表されており、有力コンストラクターが名を連ねている。

ツインリンクもてぎの日本GPは残念ながら中止と決まったが、鈴鹿8耐は開催に向けて調整が進められている。ワクチンの普及や新規感染者数といった要素によって先行きは決まっていくだろう。今は静かに動向を見守りながら望みを繋ぎたい。

2019年の大会で3位表彰台をゲットしたレッドブルホンダ(HRC)。今年はどんなスポンサーカラーで、どのようなライダーラインナップになるのだろうか? 写真は高橋巧選手。


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