●出典:二輪車新聞
二輪車新聞が今年も2020年のバイク販売台数を発表した。原付一種、原付二種、小型二輪(251cc以上)がコロナ禍で足踏みをするなか、軽二輪クラスは前年比129%と大健闘を見せている。これをけん引したのはホンダ「レブル250」「ADV150」そしてファイナルエディションとなったヤマハ「セロー250」だ。
車種別アーカイブ:レブル250
「レブル250」は4779→8140→1万3958台と、毎年の大幅ペースアップ!
二輪車新聞は、元旦号で2020年の二輪車販売実績を総括した。これは毎年発表されるデータであり、どの排気量クラスが盛り上がっているのか、売れた機種はなんだったのかをつぶさに見ることができる特集記事だ。
原付一種の販売台数は前年比で8%減となる12万1500台で、3年連続の前年比減に。そして原付二種は、前年比2.8%減となる6万4500台。いずれもホンダが半数超のシェアを獲得し、おおよそ前年水準を維持したといえよう。
また、251cc以上の小型二輪クラスは、前年比1.6%増の6万78500台を記録。400ccクラスではニンジャ400、401cc以上クラスではZ900RSと、いずれもカワサキがトップセールスとなり、251cc以上を総合したメーカー別シェアもカワサキがトップとなっている。
驚きなのは軽二輪(126~250ccクラス)だ。コロナ禍が直撃した2020年にあって唯一の大健闘クラスとなり、前年比で29%増を記録したのだ。トップセールスのレブル250は2018年[4779台]、2019年[8140台]から倍々ゲームであるかのように、2020年[1万3958台]を記録。1980年代のバイクブームで、大人気だったNSR250Rが年間2万台前後だったことを思えば、21世紀にあって1万台を大幅に超えることがいかに驚異的か……。
また、2位はADV150[6689台]、3位はセロー250[6200台]と、いずれも2018年であればトップセールスになっていた数字。これにYZF-R25/ABS/MT-25[4921台]、PCX150[4212台]が続く。
レブル250の勝因は、シンプルかつライダーが跨った状態で完成形となるクールなデザイン、そしてシート高690mmによる圧倒的に良好な足着き性だろう。トルクフルなエンジンや扱いやすいハンドリング、軽量で取りまわしやすい車体なども、幅広い層から支持されるに十分な資質だろう。コロナ禍をきっかけに通勤などのバイク需要増があり、これが気軽かつよく走る軽二輪クラスへの注目度を高めた側面もありそうだ。
2020年 軽二輪 国内販売台数 上位20機種(二輪車新聞推定)
余談ではあるが、歴代ベストセラーのように記憶されているホンダNSR250Rは、累計はともかく年間販売台数ではヤマハTZR250(1KT)の記録に及ばず、その1KTもホンダVT250Fには及ばなかったという。1983年には販売台数330万台に迫ったという、史上空前のバイクブームと言われた時代のことである。
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