最初は怖くて泣いたギヤ付きバイクだったが、瞬く間に上達し、速くなった。その要因は本人にはよく分からない。「うーん、ひたすら練習したからじゃね? 走った量よ、量」と語るばかりである。
新型コロナ禍で何が起きたか。みんな一斉に自らの人生の振り返りを始めたのである。「それならワタシも」と、元GPライダー・ノブ青木が立ち上がり、古いアルバムを漁り始めた。セピア色の写真をめくりながら、脳の奥底にしまわれていた重い扉が、今、ギギギイィッと音を立てて開こうとしている。本編ではバイクの才能が開花した高校生時代を振り返る。 (前ページより続く) 時代は、三ない運動真っ盛りだった。高校進学にあた […]


































