ヤマハの新体制づくりが止まらない!

ホルヘ・ロレンソがヤマハに復帰! 噂通りテストライダ―として、2月2日に始まるセパンテストに参加

jorge lorenzo 2016 valencia GP

早くも2021年以降の話題としてビニャーレス選手の契約更新、クアルタラロ選手のファクトリー抜擢、ロッシ選手のファクトリー終了をお伝えしたばかりだが、続く爆弾ニュースとして「Yamaha Factory Racing Test Team」がホルヘ・ロレンソ氏をテストライダーとして迎えることが発表された!

MotoGP三冠、250ccクラスの2度のタイトルを合わせて5度の世界チャンピオン

ホルヘ・ロレンソ氏といえば、250ccクラスで2度のタイトルを獲得したのちにヤマハでMotoGPクラスに昇格、バレンティーノ・ロッシ選手との激しいタイトル争いを経て2010年、2012年、2015年にYZR-M1で3度のチャンピオンとなったライダーだ。2017年にはドゥカティへ移籍し、2019年にホンダでそのレーシングキャリアを終えたばかりだったが、ヤマハのチャンピオン獲得ロードのために、テストライダ―として呼び戻された格好だ。

3度のMotoGPタイトルは、いずれもバンレンティーノ・ロッシ選手、ケイシー・ストーナー選手、マルク・マルケス選手との優勝争いを経てのものだっただけに、その獲得回数以上の価値があると見る識者も多い。スムーズで正確なライディングスタイルで知られ、ヤマハYZR-M1の乗りこなしとマシン開発には明確なアドバンテージを持っているとも言われる。

早くも2月2~4日にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われるMotoGPのシェイクダウンテストを皮切りに、IRTAの公式テストやヤマハのプライベートテストに参加予定。明確なフィードバック能力を最大限に生かすため、ロレンソ氏のクルーチーフにはシルヴァーノ・ガルブセラ氏が就任する。

そしてもうひとつ、リリースには楽しみな文言が追加されていた。

「現時点で2020年にロレンソ氏がワイルドカード参戦する予定はありませんが、当社としては、本人が再びレース出場を決断した場合、その可能性を残しています」

ということだ。これ、ワクワクせずにはいられないでしょう!

jorge lorenzo 2019 valencia GP
2019年はレプソルホンダに所属し、最終戦バレンシアGPをもって引退。その後の動きが注目されていたホルヘ・ロレンソ氏。

リン・ジャービス談(ヤマハ・モーター・レーシング・マネージング・ダイレクター)

「ロレンソ氏のヤマハ復帰を非常にうれしく思います。彼が引退を決意したと聞いたとき、すぐにヤマハへ戻ってきてくれるよう提案しようと考えました。あの9年間の戦績が物語っているように、彼は非常に経験豊富なMotoGPライダーであり、YZR-M1やヤマハのスタッフたちとも親密です。彼が非常にしっかりした人物であることも私たちはよく知っています。ライダーとしてはモチベーションが高く、安定感があり、技術面の洞察力にも優れており、ハイレベルなテストライダーとして求められるすべての能力を備えているのです。ロレンソ氏の経験、知識、ライディングスピードと、同じく経験豊富なクルーチーフのガルブセラ氏の力が合わさることは、テストチームの強化を狙うヤマハにとって非常に重要であり、それによってエンジニア、日本のテストライダー、Monster Energy Yamaha MotoGPをしっかりと結びつけることができると確信しています」

ホルヘ・ロレンソ氏談

「Yamaha Factory Racing Test Team加入が決まり、とてもうれしく思います。私はMotoGP界にとどまること、パドックに戻ることをずっと考え続けていました。そしてこの役割は、チームもYZR-M1のこともよく知っている私にとても適していると思っているのです。ヤマハのマシンは私のライディングスタイルに合っていたので、‘マイ・オールド・バイク’との再会がとても楽しみです。ヤマハ復帰の決定によって、よい思い出も蘇ってきました。ヤマハとともに多くの表彰台や優勝、そして3つのタイトルを獲得してきたので、その強さの理由をよく理解しているつもりです。このような機会を与えてくれたヤマハに心から感謝しています。この数年間と比べればいくらか穏やかな生活になると思いますが、その一方で私が最も愛すること、すなわちバイクに乗って限界を追求することを可能にしてくれたのですから。このミッションに向き合う気持ちは非常に強くなっており、スタートが待ちきれません。ヤマハの未来のためにベストを尽くし、私の経験がヤマハのエンジニアとライダーにタイトルをもたらす助けになることを望んでいます」

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