~国道58号線、鹿児島県道75号線 種子島周遊道路~

【バイクで巡るニッポン絶景道】安い! 早い! 意外と手軽な離島 種子島周遊道路[鹿児島県、種子島]#モトツー

  • 2019/7/10

『バイクで巡るニッポン絶景道』シリーズは、ヤングマシンの姉妹誌であるモトツーリング編集長カン吉(神田英俊)が案内人。第36回は絶景離島ツーリングへといざないたい。桜島やシラス台地で知られる鹿児島県だが、ひとたび沖に出れば南国感抜群の島々が連なる。

TEXT:Hidetoshi KANDA

鹿児島県内でも異世界! 南国感抜群のアクアブルーを望む

絶景離島ツーリングといえば沖縄や八重山諸島! そんな旅がすぐに思い浮かぶに違いないが、モトツーリングとしては一味違った、本州の走り応えある絶景離島をおすすめしてみたい。

そのフィールドは鹿児島県だ。火山で有名な桜島やシラス台地のイメージが先行していると思うが、じつは屋久島・種子島・奄美大島といった南国感抜群の有名な絶景離島も鹿児島県である。中でも種子島は愛車と共に手軽に渡航できてしまううえ、乗船価格もお安め。旅人の間でも隠れた人気スポットとなっている。島の面積も大きく、人口約3万人と比較的発展していることから観光スポットも多い。外周道路だけでなく、内陸部の道路も整備され、縦横無尽に走れることもあって、バイクで自分旅を楽しむにはうってつけのフィールドなのだ。

種子島へは鹿児島港から1日1便が運航されるフェリーで約3時間半の船旅となる。夕方に出航すれば21時40分には種子島へ到着し、翌朝イチより種子島巡りができるのでタイムロスもほとんどない。週末旅にちょっと種子島まで……なんて旅も可能な手軽さである。

種子島定番の周遊ルートはやはり国道58号線と県道75号線。風景の変化に富んでいるうえ、島をざっくりと外周できるおすすめの観光コースでもある。

目につくのは本土とは全く異なるその景観だ。同じ鹿児島県でも種子島はほぼ異世界といっていい。南国特有の木々や、大きな葉を広げる草が繁る様相はまさにジャングル。初訪問のライダーなら路傍の雑草にすら感激を覚えるに違いない。海岸より望む白砂とアクアブルーの海は、本土近海にも関わらず沖縄感……というのも変かもしれないがそうとしか表現できない感じが実際にある。まさに夢に見た離島旅。道路一面が絶景(都市部を除く)なうえ、この風景を愛車で走れるとは……。これぞ至福というものだろう。

種子島は南北に約60km、東西は約10km程度の大きさで、感覚的には淡路島に似たボリューム感かもしれない。フェリーは島の北部に着くので、島内周遊プランを組みやすいのも嬉しいところだろう。ロケット打ち上げや火縄銃伝来で知名度はありながら、旅先としては意外と盲点の種子島。冬のツーリング先にはかなりおすすめと言えるだろう。

種子島へは3時間40分の船旅。1日1便の運航で、鹿児島~種子島往復料金は1万2400円(750cc未満/大人1名の運賃込み)と意外にお得。フェリーはいびすかすは、一見貨客船だが、スロープ付の立派なフェリーだぞ。

サトウキビ栽培は種子島の基幹産業の一つ。見渡す限りのサトウキビ畑と海の風景は、いつまで眺めても飽きない景色だ。島中部“さとうきび畑の通学路”よりの風景も素晴らしい。

亜熱帯のシダ植物“ヘゴ”が自生する珍しい場所もある(ヘゴ自生群落)。聞きなれない名前だが、要はシダのお化け。気分はまさにジャングル探検だ!

台風で倒れたアコウの巨木がそのまま根を張り、巨大なアーチを形成している“アコウのアーチ”。中種子町安城にあり、種子島周遊定番の見どころでもある。圧倒感がハンパない!

島内の道は舗装も多く、大型ロードバイクでも戸惑うことは少ない。しかし、メインルートからちょっと外れた間道にも種子島の絶景は潜んでいる。狭路が多いが、感激もまた大きい。

近年の種子島と言えばやはりロケット発射場。ロケット発射時に合わせて渡航すれば間近で発射シーンを見学することも可能。写真はH-2B型ロケット。文部科学大臣賞にも輝いた、日本初のクラスターロケットだ。

JAXA種子島宇宙センターの宇宙科学技術館では、宇宙開発に関わるさまざまな展示やアトラクション、ロケットの実物等が展示されている。しかも見学は予約不要でナント無料! 種子島では絶対に外せないスポットだぞ!

鹿児島県熊毛郡南種子町大字茎永字麻津
TEL:0997-26-9244
9:30~17:00
毎週月曜休(月曜日が祝日の場合は火曜休、8月は無休、ロケット打上時は休館)

ロード情報

交通量:島の人口は約3万人。“離島”とは言え産業も発達しており、観光客も多く、場所によっては本土並みの交通量がある。もちろん、秘境的な場所も多いが、観光車両には注意!

路面:国道58号や県道75号に関しては全く心配無用だが、間道に入るとダートや荒れた舗装も多い為、油断は禁物。島の南北は約60km。比較的小排気量のバイクでの渡航がお勧めだ。

~種子島周遊道路~
秘境感★★★
天空感★
潮風感★★★★★
爽快感★★★★
根性感★
開放感★★★★★

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