ヤマハファクトリーレーシングチームの鈴鹿8時間耐久ロードレース参戦体制が発表された。令和元年(R1)に発売21周年を迎えたYZF-R1にエースゼッケン『21』をまとうファクトリーマシンを前にすれば、熱くならずにはいられない!
その薄紫色のカラーリングに注目が集まる!
ヤマハ発動機は5月22日(水)都内で2019 鈴鹿8耐 参戦体制発表会を開き、5連覇を目指すYAMAHA FACTORY RACING TEAMとサポートするYART Yamaha Official EWC Teamのライダーラインナップを明らかにした。それよりなによりも注目は、YAMAHA FACTORY RACING TEAMのカラーリングだろう。
ステージにチームを牽引する中須賀克行、吉川和多留監督が上がるとベールアウトが行われ、ヤマハTECH21(テックツーワン)カラーに彩られたYZF-R1が現れた。
「’80年代の一番熱かった時代のレースファンにまたサーキットに来てもらいたいと、今年のチームカラーに、1985年のヤマハTECH21カラーを復刻して参戦します」と堀越慶太郎MS統括部MS戦略部部長がアナウンス。
YZF-R1にとっても21周年に、ゼッケン21をつけ、TECH21カラーで臨むYAMAHA FACTORY RACING TEAMは、中須賀を中心にアレックス・ローズ、マイケル・ファン・デル・マークというワールドスーパーバイクを戦う2人というトリオで5連覇を、そしてYART Yamaha Official EWC Teamは、ブロック・パークス、マービン・フリッツ、ニッコロ・カネパで表彰台を狙う。
「TECH21カラーは、自分が生まれて間もないころのことなのでリアルタイムでは知りませんが、コミュニケーションプラザで見たり、先輩方に聞いたりしていたので、ヤマハのレース史の中でも記念すべきカラーリングで走ることができるのは光栄なことです。昨年は、土曜日に転倒し、決勝を走らずに4連覇という結果でした。結果は出ましたが、悔しいレースになったので、今年は、アレックスとマイケルと組むのは3年目ですし、2人を引っ張って5連覇にチャレンジしたいですね」と中須賀。
吉川監督は「ライダーラインナップは、3年目を迎えるメンバーです。中須賀はもちろん、ワールドスーパーバイクの2人も調子がいいのでコンビネーションは全く心配ないです。ただライバルメーカーが調子を上げてきているので、マシン面では、一度バランスを崩して底上げできるようにしている真っ最中です」とコメント。
辻幸一MS統括部統括部長も「ライバルに対抗するためには220周という高い目標を掲げ、そのために5年目を迎える現行のYZF-R1も、さらに進化させパワー、燃費、信頼性を向上させている」と5連覇に向けて自信をのぞかせた。
ベールアウト後、会場には、1985年型FZR750RやヤマハTECH21時代の写真も飾られた。ヤマハTECH21 チームは、1985年に平忠彦とケニー・ロバーツが組み鈴鹿8耐に参戦。資生堂のテレビコマーシャルに平が起用され、一大ムーブメントを起こした。1990年に平とエディー・ローソンが悲願の優勝を果たすまで資生堂はヤマハをサポート。TECH21カラーのFZR250やYSR50などのレプリカも発売された。なお資生堂から整髪料などの復刻はないとのことで、その辺は、残念だがYZF-R1の限定バージョンは登場する可能性もあるだろう。TECH21のレーシングスーツに身を包むライダーたちを見るのも楽しみだ。
2019年の鈴鹿8耐は、7月28日(日)に決勝レースが行われる。
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