従来のハロゲンバルブに置き換わり、どんどんと普及が進むLEDの灯火類。貴方の愛車にもそんな最新LED装備をカスタムで実現できる最新アイテム×3選を紹介。カッコよさと視認性・被視認性の両方で愛車の価値を高めてくれる。
ノウハウを重ね新世代LEDはより高性能に
LEDの光りモノ製品が市場に出回るようになってはや数年。今では新車状態で採用しているのも珍しくない。カスタムパーツとしてもヘッドライト用の高輝度LEDはより性能を高め、放熱に対するノウハウも向上。またコントローラーもどんどんコンパクトになっている。初期の製品から世代を重ねて、新しい時代に入ってきている。
デザインの自由度が高まりよりスタイリッシュに
LEDが光りモノのデザイン自由度を各段に向上。またコストダウンによって比較的リーズナブルな価格で凝った製品の提供が可能になった。純正ハロゲンバルブと置き換えられるLEDウインカーやテールランプ、さらには流れるウインカーを内蔵したミラーなど、ユニークなものが増えているのが最近の市場動向だ。
保安基準改正で細身のウインカーもOKに
’14年のウインカーに対する道路運送車両法の保安基準改正など、時代は最新の光りモノに追いつくかたちになっている。また、欧州の安全基準であるeマーク取得製品も国際基準調和の流れで国内での使用がOKに。流れるウインカーだけでなく、昔はNGだった細身のウインカーも車検に対応するようになった。
アイテム1:LEDヘッドライト化の定番がさらに進化
独自特許のエル・リボンが進化形になって登場
インカムのB+COMといった電子デバイスの自社開発能力に定評あるサインハウスが作っているLEDヘッドライトキットがLED RIBBON (エル・リボン)シリーズ。その名のとおりフレキシブルに形を整えられるリボン状のヒートシンクで、様々な車両に対応しつつ、効果的に発光熱の冷却を可能とするのを特徴としたLEDバルブシステムだ。
今回この冷却システムをさらに進化させ信頼性と寿命アップを図った新シリーズとなるのがREVOとなる。従来は1本だったヒートパイプに代わり、銅製基盤を2本の銅製ヒートパイプで挟み込み半田溶接するというデュアル冷却システムを新たに採用。また、発光部にはヒートセンサーを搭載しており、高温時には出力を下げて発熱を制御してLEDの寿命低下を抑止するという従来製品で培われた技術も引き継がれている。
取り付けは極めてシンプルで、原理としては純正のハロゲンバルブを外して交換するだけ。説明書にしたがってバルブ本体をヘッドライトハウジングに組み込み、純正流用の防水カバーを装着したあと冷却リボンを取り付けてコントローラーと接続。そのコントローラーに純正バルブに刺さっていたH4ソケットをつなげばOKだ。コントローラーの収納場所のみ車種によって吟味する必要があるが、極めて小型なのでそんなに苦労はしないだろう。
交換後に純正ハロゲンのオレンジぽかった発光色と比べると、LEDの白色光の輝かしさは歴然。ハロゲンバルブより約3倍の明るさということで、HIDと同等の感触だ。照射範囲も広くなり、視認性が向上するのは間違いなし。精悍なイメージとともに夜間走行に際して心強い味方が得られるLEDカスタムアイテムだ。
サインハウス独自のデュアルヒートパイプで進化
REVOでは、発光部の基盤を2本のヒートパイプで囲み、効果的に熱をヒートシンクに伝えるデュアルヒートパイプシステムで高輝度と超寿命を両立させている。
エル・リボンの特徴であるおなじみリボン状のヒートシンクはライトのハウジングに合わせて形状を自在に調整可能。多彩な車種に対応する。
100円ライターと並べるとご覧の通り。コントローラーのサイズは極めてコンパクトだ。これなら収納場所に困ることも少ないはず。
配線は、LEDバルブ本体〜コントローラー〜H4バルブソケットと一直線なので、迷うことはない。取説どおりに純正バルブと差し替えるだけだ。
LED RIBBON REVO H4 LEDヘッドライトバルブキット POWER WHITE 6500K[サインハウス]税込価格 1万7064円
アイテム2:流れるウインカーとミラーが合体
ネイキッド〜アドベンチャー〜スクーターなどに幅広く似合う
’14年の道路運送車両法の保安基準改正により、 内から外に流れるように点滅するシーケンシャルタイプのウインカーを採用する4輪車を街中でもよく見かけるようになってきた。もちろん保安基準を満たしていれば、カスタムでもOK。ということで、この目立ち度バツグンの近未来的なアイテムをバイクでも楽しめるようにしたのが、キジマの「 テック07 ミラーwithシーケンシャルウインカー」だ。
この商品は、LEDで構成された流れるウインカーがミラーに内蔵されていることで、ネイキッドでもさらにモダンなスタイルに仕上げられるところがポイント。しかも、ウインカーに沿うようなかたちで白色LEDのポジションランプもセットされており、ひと味もふた味も違う精悍な雰囲気を味わえる。ミラー本体のボディカラーはカーボンとプレーンのブラックの2タイプから選べるので、ストリートファイター系ネイキッドからスタンダード系、ネオレトロ系、それにアドベンチャーやスクーターなどマッチングの幅も広い。
商品は汎用タイプとなっており、取り付けもM8とM10の正/逆ボルトに対応しているため、ハンドルマウントミラータイプのほぼすべての車両に装着可能。Z900RSなど一部の車両で必要となるICリレーも別途用意されている。また、カウルマウントミラー車には、同様の流れるウインカー&ポジションランプを採用したテック06ミラーが用意されているので、そちらを検討してもらいたい。
ミラーとしての機能も十分で、欧州の安全基準であるeマークを取得ずみ。ステーが100mmと長いので、後方視界は良好だ。ミラー本体による視認性向上と、流れるウインカーの目立ち度による被視認性向上の両面、安全性のアップも狙えるカスタムアイテムだ。
ネオクラ系にも相性バッチリ
鏡面サイズは169× 82mm。本体部は’07新認定車両ミラー基準適合品で車検もOKだ。
TECH07ミラー withシーケンシャルウインカー[キジマ]税込価格 2万520円 カラー ブラック、カーボンルック
純正バルブと交換で流れるウインカーに
純正ウインカーが連鎖点灯方式に変身
純正のウインカーを交換したくはないけどシーケンシャルにしたいと思うライダーもいるはず。そんな人にはPOSHフェイスが簡単にシーケンシャル化できる車種別キットをラインナップ。これまではZRX1200DAEG用やZ1000(’14〜’16)、Z250(’14〜’18)用といったようにカワサキ車をメインとしたラインナップだったが、いよいよこの4月からホンダ車用が仲間入りだ。
車種別に設定されたキットには、前後ウインカーに必要な計4つのLEDバルブ基盤とICリレーを同梱。基盤上には世界トップクラスメーカーの広角度ドームレンズブラックボディタイプLEDが24個並べられ、高コントラスト、低反射性、広角度効果で高い視認性を実現している。発光方式は、保安基準で定められた内側から外側へと連鎖点灯(シーケンシャル)するものだ。
取り付けは、純正ウインカーのレンズを外してハロゲンバルブの代わりにLED基盤をセット。ソケット交換なので配線加工の必要はない。後はウインカーリレーを純正から製品同梱のものと交換すればOKだ。なお、同梱のICリレーは1分間に約85回周期で点滅するようにプログラミングされている。特にウインカーのシーケンシャル化では単純にLEDバルブにしただけや相性の悪いリレーだと電気回路の関係上、毎分60回以上120回以下と定められた点滅間隔や、すべてのウインカーの点滅周期が同調していなければならないとする保安基準をクリアできなくなるものもあるため、キチンと対応したリレーを同梱してあるのは嬉しいかぎりだ。
ウインカー形状ごとカスタムしたいライダーにはLEDを12個使用した汎用タイプが3種類ラインナップされているので、そちらも注目だ。
純正スタイルが好きな人に
先行して’18から発売されているカワサキ車用シーケンシャルウインカー。こちらもLED基盤+リレーの車種別セットが用意されている。
シーケンシャルウインカーキット(ホンダ車用)[ポッシュフェイス]税込価格 ’06〜’07 CBR1000RR用3万5316円、’03〜’05 CB1300SF用2万6676円、’06〜’13 CB1300SF用3万4992円、’14〜’17 CB1300SF用3万2184円、’08〜現行 CB400SF用2万6676円
●写真:松井 慎、飛澤 慎、箱崎太輔
※ヤングマシン2019年4月号掲載記事をベースに再構成
関連する記事/リンク
煌びやかなドレスアップ派や夜間の視認性を高める実用派にも人気で、手軽にリプレイスできるLED系電装用品。ヘッドライトまわりからポジション灯など大小さまざまな種類のアイテムが出回っているが、ところで最近[…]
2019東京モーターサイクルショーで、ヘルメットメーカーのSHOEIが、ヘッドアップディスプレイ機能を持ったバイク用ヘルメットを参考出品。これはまるでスカウター?! ワリと近い将来、実現されるちょっと[…]
南海部品からコンパクトな電動エアポンプが登場。エアゲージやLEDライトを備えるほか、スマホなどの充電機能も搭載。その実力をチェックしてみた! (○)空気がグングン入る! 自動ストップが便利だ 以前の機[…]