第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

HMSに行ってみたら、ライディングが もっと楽しくなった!

ホンダのライディングスクールにヤンマシ女子が潜入取材![後編]

  • 2019/4/3

ライディングのスクールに、堅苦しいとかツマラなそうというイメージを持つライダーは少なくないかも。でもHMS(Honda Motorcyclist School)は、そうではない! いっぱい走って、爽快にバイクを楽しめるのだ。それを確かめるため、STEC(鈴鹿サーキット交通教育センター)でバイクのスクールだけが開催される日、Bike Only Day(2月24日)に潜入取材を試みた!

TEXT:Toru TAMIYA PHOTO:Satoshi MAYUMI

↓↓前編はこちら↓↓

インストラクターのプロは、“しゃべり”も一流だった!

下川原利紗さんが参加したのは、STECのHMS。鈴鹿まで向かったのは、この日にバイクのスクールに特化したイベントが実施されたからだ。

そこでまず驚いたのは、インストラクターの優しさ。初級には、バイクに乗るのが久しぶりという女性も参加していたが、走行開始直後の段階では1名のインストラクターがそのライダーに付き添って、“発進”を教えていた。「通常は各クラスを3名ではなく2名で担当しますが、その状況でも、せっかく参加してくれたのですから、全員にバイクの楽しさを感じてもらえるよう、必要ならマンツーマンで指導することもあります」という。

また中級のスラローム練習では、各参加者の技量をインストラクターが把握し、走行中に拡声器を使って「褒めてくれる」ことがたくさんあることにも驚かされた。もちろん危険な操作に対してはNGと教えてくれるが、各自が「さっきより上手になったこと」をたくさん見つけてくれる。だから参加者は、自然と笑顔になるのだ。

下川原利紗さん:愛車はCBR600RRとセロー250とスーパーカブ。モデルやタレント、レポーターなどでマルチに活躍中だ。普段から、危なげのないスムーズなライディングだが、じつは本人的には「Uターンとか小回りにイマイチ苦手意識が……」とのこと。HMS参加で克服なるか!? ※全国7か所の開催地は[前編]参照

そしてインストラクターは、とにかく説明上手。ひとりのインストラクターがデモ走行する横でもうひとりが解説してくれるから、イメージがつかみやすい。しかも、長年培われ受け継がれてきた経験により、「どう解説したら一般ライダーでも簡単に理解できるのか」をよく知っているから、言葉そのものがとってもわかりやすい。

走行時間が長めな点もHMSの大きな魅力なのだが、それに加えてインストラクターのアドバイスがわかりやすいから、多くの人がHMSに参加し、その後にリピーターとなるのだ。

※下川原利紗さんの体験日記は下記プログラム紹介の後にあります

STECのHMS中級スポーティライドチャレンジのプログラムを見てみよう!

【まずは受付&オリエンテーション】スクール開始前に、参加者全員でオリエンテーション。「お金を払って参加しているのですから、パイロンを直しているヒマがあったら、あるいは転んでいるヒマがあったら、それよりも走ってください」と平井真所長。

【準備運動はしっかりと!】走行前にまずは準備運動。中級はスラロームターンの回数も多いので、しっかりカラダを使ってマシンを操ることが重要となる。準備運動でカラダが動きやすい状態にしておくことが、ケガの予防という点でも大切なのだ。

【この日の相棒を点検&調整】中級スポーティライドチャレンジは、以前にHMS参加経験があるライダーを対象としているので、走行前の日常点検は各自で実施。バイクはレンタルなので、レバーの調整やタイヤ状態の確認なども抜かりなく!

【みんなでゆっくり慣熟走行】いつもの愛車とは違うレンタルバイクと、普段は走れない場所の組み合わせ。だからスクール開始直後にいきなりハードな走行練習はせず、ゆっくり施設を巡りながらバイクと環境にカラダを慣らす時間が設けられている。

【午前中はブレーキングを習得】最初のテーマはブレーキング。目標の場所で確実に停止するブレーキ、発進加速と減速停止の連続による正確な操作、長めの直線からコーナーに進入して旋回を終えるまでのブレーキの使い方を、順番に習得していった。

【午後の前半はパイロンスラローム】約1時間の昼食タイムを挟み、午後はパイロンスラロームでカリキュラムがスタート。間隔や連続数、ターンする角度が異なる複数のスラロームが設けられたコースを周回して、安全で確実な低中速タイトターンを学んだ。

【お手本が間近で見られてわかりやすい】ライディングフォームや適切な走行ラインをインストラクターが解説する際には、デモンストレーション走行してくれる機会も多い。何度もグルグルしてくれるので、動画を繰り返し再生しながら学ぶような理解のしやすさ!

【それでも疑問ならタンデムでも……】スラロームのリズム感などに対するイメージを深めるため、リクエストに応じて休憩時間にインストラクターがタンデムしてくれることもある。参加者の疑問を解消するためなら、インストラクターは手を抜かないのだ。

【最後はより実践的な制動と旋回の練習】この日の最後は、公道の走行環境に近い速度域やR のカーブが多く設けられた特設コースで、よりスポーティなスラロームの練習。ブレーキから旋回、そして加速まで一連の運転技術を、繰り返し走ることで覚えていった。

下川原利紗のHMS体験日記「もしかして私、自分で思っていたよりもちゃんと乗れる!? 」

褒められながら進むので、伸び伸びと楽しみながら上手くなれる。実はみんな、褒められて伸びる子なんです!

正直なところ、朝イチの段階ではけっこうビクビクしていました。参加させてもらった中級スポーティライドチャレンジは、参加者の数も多めだったし、スラロームではハンドルフルロックくらいのタイトなやつもあると聞いたので……。ちゃんと走れるかということもそうですが、それ以上に、他の参加者に迷惑かけたら悪いなあって思っていたんです。でも走り終えてみたら、そんな心配は必要なかったんだってわかりました!

もちろん最後まで、不安に思うところもあったのですが、それでも最後までコースについていけたのは、カリキュラムが素晴らしかったからだと思います。例えばスラロームも、最初は緩いターンやゆっくりの速度で練習する機会がたくさんあり、そこから少しずつ難易度が上がっていく感じ。他の参加者と比べたら、私は最後までゆっくりだったけど、自分のペースで楽しめる内容になっているから、ちょっとずつでも上手になるし、“置いてけぼり”にならない感じでした。

そして、自分がうまくなっているという実感があっだからだと思うのですが、最初のう ちはカーブとかスラロームを“怖い”と思っていたはずなのに、気づいたら“楽しい”に変化していました。ビックリ!

なんと、転ぶ練習からはじまるんです!

それからじつは私、これまではUターンにとても苦手意識があって、いつもだいたい、バイクを下りて押すか両足をチョンチョン着いてUターンしていたんです。でも今日のスラロームには、Uターンと同じくらいタイトなセクションもあって、そこを走っているときに、『あ、あれ……ちゃんとできる!?』って、自分で驚いちゃいました。

もちろんそれは、そこまでの間にインストラクターの方々が的確にアドバイスしてくださった成果でもあると思うのですが、自分が思っていたよりは自分がちゃんと走れることもわかって、とてもうれしくなりました。だから、ライディングの技術を学ぶという目的だけでなく、自分のスキルを確認するためHMSに参加してみるというのもありだと思います!

質問すれば、なんでもわかりやすく教えてくれます。ちょっぴり上手くなれたかな?

あと、HMSはバイクを走らせている時間がとても長くて、これも最高でした。たくさん乗れるからこそ、スクールの開始直後と途中と最後で自分の走りが違うことを体感しやすいし、満足感がハンパない。これは、リピーターになる気持ちがよくわかります!

スラロームはまだまだ全然ダメで、これが私の課題。得たことを忘れないうちに、私もリピートしたいなあ……。

その都度、お手本を見せてくれます。真似はできませんけど……。

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帰ってきたネイティブ足立区民。ヤングマシン、姉妹誌ビッグマシンで17年を過ごしたのち旅に出ていた編集部員だ。見かけほど悪い子じゃあないんだぜ。
■1974年生まれ
■愛車:MOTOGUZZI V7 SPECIAL(2012)