2019年1月、イタリア北部ヴェローナで17~20日まで開催されていたモーターバイクエキスポに、カワサキのモトクロッサーであるKX450のカスタム仕様が出品された。
3Dプリンターで外装が複雑な網目状のフォルムに
元フリースタイルモトクロスライダーであるALVARO DAL FARRA氏が手掛けた2019年型KX450改は、3Dプリンターで製作されたパーツをレイヤー構造とし、複雑な網目状のフォルムを生み出している。このモデルは、3D CORE(3Dコア)と名付けられ、車名の展示パネルにはイラスト化された心臓が描かれていた。赤と青の差し色は動脈と静脈を表したもので、網目状の模様は血管をイメージしているのだろう。
この3Dコアは、前後フェンダーやゼッケンプレート、ラジエターシュラウドなどの製作に3Dプリンターを採用し、パーツを重ね合わせて奥行きのあるカラーリングとしている。ブレーキやサスペンションなどの各パーツにも動脈と静脈を表す赤と青のカラーリングを施し、黒基調のワンポイントととした。見所は網目の中にセットされた赤い燃料タンクで、これがこの作品のコア=心臓部となっているのが分かる。
3Dプリンターが表現の幅を広げている
3Dプリンターと言えば、2018年6月にフランスのDAB MOTORSが製作したXSR900改の「The ALTER」が記憶に新しい。この車両のために最新の3Dモデリングやレンダリング技術を採り入れ、ほぼ完全にデジタルの技術で各パーツを設計したのが最大の特徴。高品質で耐久性のあるアルミ製のシートレールやトップブリッジ、ハンドルライザー、ヘッドライトホルダーは3Dプリンターによるもので、従来はパイプワークや削り出しなどで製作していたパーツに新たな手法をもたらし、これまでにないデザイン表現を示している。
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