2018年8月23日、ホンダがCRF450Rをベースに公道での走行に必要な保安部品等を装着したCRF450Lを国内で正式発表。欧州では5月28日に発表されていたが、国内仕様は独自のシート高となっていることが判明した。
価格は129万6000円で、Rの31万円3200円増し
CRF450LのLは、CRF250Lと同じLegal(=適法)のLで、公道走行に必要な保安部品を装着したモデルのこと。ただし、450Lは競技専用の450R=レーサーがベースとなっており、最初から公道用モデルとして開発された250Lとは血筋が異なる。オンロードで例えるとVFR750R(RC30)やRC213V-Sに近い存在と言えるだろう。オフではかつての海外版XRの再来とも言えるが、こちらは純モトクロスマシンをベースに誕生したことが新しい。
エンジンは、CRF450Rをベースにバルブタイミング等を変更し、低中速から粘り強い特性にするなど扱いやすさを追求。また、高速道路や長距離走行に備えて5速→6速ミッションとしている。最高出力は18kW/24psと発表されており、これは欧州仕様が18.4kW(=25ps ※ps表記での記載はなし)だったのが四捨五入されたものと思われる。ベース車となるCRF450Rの最高出力は未発表なので比較はできないが、直近では2010年型が56.4psを公称していたことから推測すると、レース仕様とはパワー特性はかなり異なるだろう。
フレームは、CRF450Rをベースとしながら舗装路や未舗装路まで対応するために各部の剛性を最適化した。また、灯火器は全てLEDとして軽量コンパクト化と省電力化を達成。さらにリチウムイオンバッテリーを採用して軽量化とマスの集中を図っている。
国内仕様のシート高は欧州仕様の45mmダウン
欧州仕様のシート高は940mmと発表されていたが、国内仕様は45mmダウンの895mmになった。他にも全高は20mm、最低地上高は16mm下げられていることから、前後サス長の調整だけでなくシート自体も薄くされているかも知れない。いずれにしても、欧州仕様の940mmというシート高は、モトクロッサーのCRF450Rから-20mmでしかなく、公道での使用も考慮すると使い勝手に影響する部分もあったはず。それが895mmならCRF250ラリーと同じなので、林道ツーリングなどの用途にも使えるだろう。
ニュース提供:本田技研工業/欧州ホンダ/北米ホンダ