ヤマハは欧州と北米で、スポーツネイキッド・MTシリーズの2025年モデルを発表した。すでに発表済みの新型MT-07に続いて新イメージカラーのアイスストームを採用しており、MT-03およびMT-125は装備にアップデートも受けている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
ライトグレーのボディにライトブルーのホイール『アイスストーム(Ise Storm)』
ヤマハがMTシリーズの2025年モデルを一挙に公開した。欧州で発表されたのは「MT-09」「MT-03」「MT-125」で、北米ではこれに加えて「MT-10」「MT-10 SP」が発表されている。
カラーチェンジがないと見られるMT-10 SPを除き、いずれも新色のアイスストームを採用。これはすでに発表済みの新型MT-07/MT-07 Y-AMTの続くもので、ライトグレーのボディに明るいブルーのホイールを採用しているのが特徴だ。
これに加え、MT-03はエンジンをユーロ5+に適合、テールまわりのデザイン変更、LCDメーターに着信やメッセージの通知を表示するシンプルなコネクティビティ機能を得た。
MT-125については、同じくエンジンがユーロ5+に適合したほか、ターンバイターンのナビゲーションを表示可能な5インチTFTディスプレイを獲得。スマートフォンと別売りのヘッドセットとを連携することで音楽を聴いたり、天気情報を表示することもできる。
なお、シリーズいずれも欧州では価格未発表だが、MT-125を除き北米で価格が公開されている。北米価格はMT-03が価格据え置きの4999ドル(日本円換算約76万2000円・11/5現在)、MT-09は前年モデル比で+200ドルの1万799ドル(約164万5000円)から。そしてMT-10が1万4799ドル(約225万5000円)、MT-10 Spが1万7299ドル(約263万6000円)だ。
YAMAHA MT-03[2025 EU model]
並列2気筒エンジンをアグレッシブなデザインの車体に包み、フルLED灯火類やコネクティビティ機能付きとなったLCDメーターなどを装備する。2025年モデルではリヤまわりのデザインにも変更あり。日本への導入も確実で、車体を共有する兄弟車MT-25にも同様の変更が施されるだろう。
主要諸元■全長2090 全幅745 全高1070 軸距1380 最低地上高160 シート高780(各mm) 車重167kg■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 321cc 42ps/10750rpm 3.0kg-m/9000rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L■タイヤサイズF=110/70R17 R=140/70R17 ※諸元は欧州仕様
YAMAHA MT-125[2025 EU model]
可変バルブ機構のVVA(Variable Valve Actuation)を吸気カム側に備えた水冷単気筒エンジンを搭載。フルカウルスポーツのYZF-R125と基本部分を共有しながら、スポーツネイキッドに仕立てられている。2025年モデルでは新たに5インチフルカラーTFTディスプレイを採用し、スマートフォンとの連携機能を強化。ターンバイターンナビゲーションなどを表示可能になった。
主要諸元■全長1960 全幅800 全高1065 軸距1325 最低地上高160 シート高810(各mm) 車重142kg■水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 125cc 14.96ps/10000rpm 1.2kg-m/8000rpm 変速機6段 燃料タンク容量10L■タイヤサイズF=100/80-17 R=140/70-17 ※諸元は欧州仕様
YAMAHA MT-09 / Y-AMT[2025 EU model]
Y-AMT仕様を追加発売してから間もないが、早くもニューカラー登場だ。トレーサー9シリーズやXSR900シリーズ、YZF-R9のベースになったモデルで、並列3気筒エンジンをデルタボックススタイルのCFダイキャストフレームに搭載。2024年モデルでボディデザインなど大掛かりなモデルチェンジを受け、2024年後期にはY-AMTを初搭載した。6軸IMUや最新の各種電子制御、5インチフルカラーTFTディスプレイなどを採用する。
主要諸元■全長2090 全幅820 全高1145 軸距1430 最低地上高140 シート高825(各mm) 車重193kg【196kg】■水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 119ps/10000rpm 9.5kg-m/7000rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ※諸元は欧州仕様 ※【 】内はY-AMT
※以下の写真はY-AMT ※カラーバリエーションはMT仕様と共通
YAMAHA MT-10 / SP[2025 U.S. model]
YZF-R1のエンジンを中速トルク重視にアレンジして搭載したハイパーネイキッド。SPはオーリンズ製の電子制御サスペンションや専用カラーを採用している。
主要諸元■全長2100 全幅800 全高1166 軸距1404 最低地上高135 シート高836(各mm) 車重212kg【214kg】■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 出力未発表 変速機6段 燃料タンク容量17L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ※諸元は北米仕様 ※【 】内はSP
【動画】MTシリーズ 2025年モデル
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 新型ネイキッド)
上級仕様にふさわしい装いのMT-09 SP MT-09 SPの“スペシャル”たる所以はその豪華装備にある。無印MT-09に対して、ラジアルマウントのフロントブレーキキャリパーがブレンボ製となり、前後の[…]
前置き:その凄さをアクシデントで体感?! 徹底的に検証…と、息巻いてみたのはいいものの、テストを始める前からもう驚かされた。というのもワタクシ谷田貝洋暁、取材当日にすっかり寝坊してしまったのだ。ロケ隊[…]
2気筒にもオートマチック『Y-AMT』を投入!! ヤマハは欧州で新型「MT-07」を発表した。先行して登場している最新MT-09と同様に、クラッチ操作とシフト操作を必要としない『Y-AMT』仕様をライ[…]
クラッチ操作不要、ハンドシフト可能なMTモード/ATモードを搭載 ヤマハは、注目のトランスミッション機構「Y-AMT(Yamaha Automated Transmission)」を搭載したニューモデ[…]
クラッチ操作不要、ハンドシフト可能なMTモード/ATモードを搭載 ヤマハは、注目のトランスミッション機構「Y-AMT(Yamaha Automated Transmission)」を搭載したニューモデ[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
グラフィック変更のブルー、完全新色のダークグレーの2本立て ヤマハがYZF-R7の国内2025年モデルを発表した。すでに北米などで発表されていたニューカラーで、前年の3色ラインナップから2色に統合され[…]
誕生から10年、さまざまなカテゴリーで活躍するCP2 MT-09から遅れること4か月。2014年8月20日に発売されたMT-07の衝撃は、10年が経過した今も忘れられない。新開発の688cc水冷パラツ[…]
1位:2024秋発表のヤマハ新型「YZF-R9」予想CG 2024年10月に正式発表となったヤマハのスーパースポーツ・YZF-R9。2024年2月時点で掴めていた情報をお伝えした。これまでのYZF-R[…]
完全なMTの「Eクラッチ」と、実質的にはATの「Y-AMT」 駆動系まわりの新テクノロジー界隈が賑やかだ。以前からデュアルクラッチトランスミッション=DCTをラインナップしてきたホンダはクラッチを自動[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
人気記事ランキング(全体)
バイクショップとは思えない機器を活用して、手間のかかる下地作りや磨き作業を効率アップ 新車から何十年もの時を経たオリジナルコンディション車と、フルオーバーホール/再塗装/再メッキが施されたレストア車両[…]
スピード感を纏ってクオリティアップ ホイール/エンジンまわり/ステップなどの金属パーツは、パウダーコートや塗装を剥がし徹底的にポリッシュすることで、ノーマルパーツを使いながらも高級感を出した。汎用品で[…]
第1位:X-Fifteen[SHOEI] 2024年10月時点での1位は、SHOEIのスポーツモデル「X-Fifteen」。東雲店ではスポーツモデルが人気とのことで「とにかく一番いいモデルが欲しい」と[…]
モデルチェンジしたKLX230Sに加え、シェルパの名を復活させたブランニューモデルが登場 カワサキは、KLX230シリーズをモデルチェンジするとともに、KLX230Sとしては3年ぶり(その他の無印やS[…]
復活の軽二輪レトロは足着き性抜群、エンジンは大部分が専用設計だ 現在の国内メーカー軽二輪クラスでは唯一となるネオクラシック/レトロスタイルのモデルが待望の登場を果たした。 カワサキが以前ラインナップし[…]
最新の投稿記事(全体)
日本でも公開されたNT1100ポリスの北米バージョン! アメリカンホンダは、欧州を中心としたスポーツツーリングマーケットで人気車となっているNT1100を警察仕様として北米初導入することを発表した。 […]
“ヨシムラ”がまだ世間で知られていない1970年代初頭のお話 世界初となる二輪用の集合マフラーが登場したのは、1971年のアメリカAMAオンタリオでのレース。当時のバイク用マフラーは1気筒につき1本出[…]
アクアライン上り線の混雑時間帯の料金が1600円に! 2025年4月から新料金制を導入 12月3日に開催された「第4回東京湾アクアライン交通円滑化対策検討会」において、令和7(2025)年4月からアク[…]
グラフィック変更のブルー、完全新色のダークグレーの2本立て ヤマハがYZF-R7の国内2025年モデルを発表した。すでに北米などで発表されていたニューカラーで、前年の3色ラインナップから2色に統合され[…]
※タイトル写真は欧州仕様 デイタイムランニングライトにウインカーを統合 ホンダが新型「X-ADV」を国内でも正式発表。EICMA 2024で初公開されたもので、ヘッドライトまわりを含むフェイスリフトに[…]
- 1
- 2