幼なじみの女性2人、大きく背伸びして掴んだ世界が楽しい〈ハーレーダビッドソンのある暮らし〉

手に入れれば、生活のすべてが変わる可能性を秘めている。それがハーレーダビッドソンという乗り物だ。そんな暮らしを満喫中の個性派オーナーたちを、ハーレー専門誌『ウィズハーレー』が全国を渡り歩いてピックアップ。今回はFLSTSに乗るYさんとXLH1200Cに乗るAさんのハーレーライフを紹介しよう。


●文/写真:ウィズハーレー編集部(森下光紹) ●外部リンク:マイパフォーマンス

幼なじみの二人が選んだハーレー

Yさんのヘリテイジスプリンガーは、エボリューション時代のハーレーダビッドソン95周年記念モデル。そしてAさんのスポーツスターもまた、100周年記念モデルだ。2台ともピカピカに磨き上げられているが、少し古い旧型エンジンのハーレーである。

「お母さんがアメリカンバイク乗りだったので、小さい頃からタンデムしていました。最初に乗ったのは、家にあったホンダのドリーム50でしたね。その後は免許を取ってヤマハSRを買い、それは今でも乗っています。古いモデルのデザインとか、アメリカンタイプの雰囲気が好きですね」

そう話してくれたYさんは、白バイ隊員に憧れた時期もあったという。凛々しくバイクに乗るというイメージが好きなのだ。なるほど、そんな彼女だからこのヘリテイジスプリンガーを選んだという理由も理解できる。

ネット検索やユーチューブ動画をたくさん見て、マイパフォーマンス(山梨県)の情報にたどり着いた。さっそく親子で見に行くと、そこにはずらりと並べられていたスプリンガーモデルが。

「ノーマルが本当にカッコ良くて。でも、さらに当時のオプションパーツをできるだけ集めて装着してもらいました。記念モデルであることも気に入ってます」

スポーツスターに乗るAさんは、Yさんよりひとつ年下。お互いのお兄さんも仲良しなので、いわば幼少期から家族ぐるみの付き合いなのだ。彼女も父親がバイク乗りで、子供時代からバイクは身近な存在だったのだが、バイク乗りになるのは危険が伴うため反対されていたという。

「でもYちゃんのライディング姿がカッコ良すぎて、自分も免許を取ってしまいました。事後承諾ですね。乗りたいのはスポーツスターだったので、探してもらいました。まだ乗り始めて1年未満なので、普段はお父さんと2台で走っています」

実は、撮影時にはお互いのお父さんやYさんの弟さんもサポートで参加。ショートツーリングに出かける準備をして、全員で出発した。サポートも心強いが、このようにワイワイと楽しんでいるのが彼女たちの日常なのだろう。先頭はAさんのお父さんが務めて、クルマの少ない郊外まで気持ち良くクルージングを楽しんだ。

Yさんはすでにバイクの扱いに慣れており、重たいヘリテイジも乗りこなす。そんな彼女の後ろを追いかけるAさんも、実に楽しそうにライディングしていた。

「まだあまり遠くに出かけたことはないですが、福島県の裏磐梯に行ってみたいです。きれいな場所がたくさんあるって聞いているので」

二人でツーリングしたことは、まだ一度もないと言う。互いの休みを合わせるのも大変だし、計画を立てる段階にはまだ遠そうなのだ。しかし思い描く夢はきっと近い将来実現できることだろう。若い彼女達の未来は長い。素敵なハーレーライフをたくさん重ねて、楽しむことが一番だ。

Yさんの’98 FLSTSヘリテイジスプリンガー

48パンヘッド以前のモデルをモチーフとしたヘリテイジスプリンガー。エボリューションエンジンを心臓部に持つ車体に、当時のオプションパーツをふんだんに装着する。彼女の体格に合わせてローダウン仕様に。

Aさんの’03 XLH1200Cスポーツスター

伸びやかなスタイリングが特徴のスポーツスターカスタム。シングルシートとリヤサスペンションのローダウン化で乗りやすさを追求。エンジンは4カム・エボリューションで、リジットマウント。キャブレター仕様の1200ccである。


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