![[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/c780bd7f5e97a850d0933dabd45cebfc.jpg)
人気の絶版車であれば、リプレイス部品でフロントフォークのインナーチューブの販売例は複数ある。しかし、不人気モデルとなると、純正パーツはもちろん、どこをさがしてもリプレイスパーツを見つけることができなかったりする。それならは、サビたインナーチューブを再生すれば良い!! 本記事では、インナーチューブメッキのプロ・東洋硬化さんにお願いをして、不人気車のフロントフォークの再生を試みた。
●文:モトメカニック編集部 ●写真:東洋硬化 ●外部リンク:東洋硬化
充実した個人向けサービスも展開する東洋硬化
再生めっきを引き受けてくれる業者が減りつつあるその一方で、以前ではなかなかなかった、個人向けのサービスが充実した“めっき”業種もある。レストアや絶版車好きのライダーならならご存じだろう。東洋硬化(福岡県)が、まさにそのめっき業種である。
東洋硬化が得意としているのは、ハードクロームめっき=硬質クロームめっきの分野。バイク部品としては、フロントフォークのインナーチューブやリヤショックのダンパーロッドの再生クロームめっきに需要がある。
前後フェンダー/ライトケース/チェーンケースなど、旧車の外装部品に多いのは、装飾系のクロームめっき処理。サスペンションパーツなどの精密機能部品に施されるめっきは「ハードクロームめっき」と呼ばれ、表面硬度が高く、寸法精度をシビアに指定することができる、いわば機能めっきとも呼ぶことができる処理技術だ。
大型建設機械のシリンダーロッドやガイドバーなど過酷な条件下で使われることが多い建機は、外的ダメージを受けやすく、露天放置されるケースもあってサビも発生しやすい。
そんな業界のニーズに応えて、長年にわたって再生ハードクロームメッキの分野を担当してきたのが東洋硬化。20年ほど前からは、バイクユーザー向けの部門を立ち上げ、現在では、イオンプレーティングなどの表面処理技術の施工も請け負っている。
正立フォークのインナーチューブの場合、納期は2〜3週間、倒立フォークは、それにプラス1週間ほど見てほしいそうだ。気になる再生コストは、今回採り上げたホンダCBX250S・250ccモデル用正立フォークで、4万4000円(2本)。サビが深かったり、曲がり修正があるとプラス数千円のコストになるそうだ。それでも純正部品を再生リフレッシュできるのだから嬉しい!
不人気モデルで互換性がなく、しかも点サビが酷くオイル漏れが止まらない…。そんなインナーチューブは、新品を探すのではなく、専門業者に依頼して“再生”するのが確実かつ手っ取り早い!! しかも仕上がりクオリティが純正部品以上になるケースも多々ある。
作業後、インナーチューブと一緒に送られてきた検査表。
受注時の寸法を記録してビフォアデータを残し、作業完了&出荷前には、厳密な仕上がり寸法や精度を測定。管理表に記載した上で納品される。今回のように不人気モデルの場合、パーツ探しに苦労してしまうが、この仕上がりなら何も心配はいらない。
曲がり修正した後に、円筒研磨機でサビた硬質クロームめっき層を研磨除去。当然ながら、サビの深さによって研磨寸法は変わってくる。程度が良ければ作業時間も短かいのだ。
サビが深いと円筒研磨量が増え、インナーチューブが細くなってしまうことになるが、その肉厚を稼ぐ目的にもニッケルめっき処理は都合が良い。金属地肌への密着性や柔軟性が高く、防錆性が良いのも大きな特徴だ。
東洋硬化が新たに導入した超大型の円筒研削盤。なんと太さΦ1650ミリ/長さ8000ミリまで対応可能になった。大型建設機械のシリンダーロッド再生には必要不可欠な設備だ。
金属地肌が露出した研磨状態なら、ダイレクトにハードクロームめっき処理を施せるが(メーカー純正部品やリプロパーツの手順)、東洋硬化では、防錆処理およびメッキ膜厚のコントロールを目的に、ニッケルめっき処理を素地の上に施している。
装飾クロームめっきの仕上がり後は洗浄と乾燥工程だが、ハードクロームめっきの場合は円筒精密研磨によって1/100ミリ台の精度へ仕上げられる。一気に削るのではなく、徐々に仕上げられていく。
研磨作業中のインナーチューブがビビらないように、サポートで保持される。純正部品よりもハードクロームめっき層が厚く防錆処理も施されるため、東洋硬化で再生したインナーチューブはサビにくい。
目視確認されながら、最終仕上げのバフ研磨処理が行われる。表面を平滑に、そしてさらなる光沢出しも行われる。めっき作業前のインナーチューブ表面を整える作業もこの工程で行われる。
高精度な再生ハードクロームメッキが可能な福岡県久留米市の東洋硬化は、海外からの受注も多い。数多くの工作機械が並ぶが、これは工場のごく一部にすぎない。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
モトメカニックの最新記事
キースターの燃調キットは純正キャブ用だけじゃない キースターの燃調キットといえば、旧車ユーザーやレストアラーにはおなじみの存在です。原付きからビッグバイクまで500車種以上の純正キャブレターに対応し、[…]
持っていても買い足したいショートヘッド&マグネット仕様 短辺が長すぎず、サイズを一発で判別できるよう軸部に配色したL型レンチは他にもあるが、ボルト保持のために長辺側の先端にマグネットを装備して[…]
クロームメッキメンテの決定版 クロームメッキ部品のサビは、メッキ皮膜に存在する目に見えないほどの小さなクラックや穴から浸入した水分が原因で成長する。そして地中深くから吹き出すマグマのように、ニッケルメ[…]
頼れる規格部品「NTB」ブランド 旧車や絶版車で認めざるを得ないのは「人気車種は恵まれている」ということ。例えばカワサキZ1。流通価格は天井知らずだが、部品は純正、社外品を問わず手に入りやすい。ところ[…]
高性能エンジンオイルや添加剤を利用するかしないかで、エンジン内部に雲泥の差が 「ガソリンを入れてエンジンオイル交換さえしていれば、気持ち良く走ってくれるのが4サイクルエンジンだよね」 といったお話しを[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
キースターの燃調キットは純正キャブ用だけじゃない キースターの燃調キットといえば、旧車ユーザーやレストアラーにはおなじみの存在です。原付きからビッグバイクまで500車種以上の純正キャブレターに対応し、[…]
気が付けば18万キロ 車に使っているスパークプラグ「イリジウムプラグ」って、すっごい長寿命じゃないですか。期間が空いてしまうので、ついついチェックするのを忘れていて、車検のたびに思い出してはいたのです[…]
サビて固着したネジやナメて外せなくなったネジを簡単に外せる デイトナから発売されている「バイク用ショックドライバーセット(品番:95392)」は、錆びついて固着したボルトや、ネジ緩み止め剤が塗布された[…]
専用工具無くても出来ていた。ついさっきまでは・・・ 筆者は生来「色々使える便利な道具」と「専用工具」があまり得意ではありません。 だって場所取るし。揃え始めたらきりがないし・・・。そんなわけで、これを[…]
皆さ~ん! 今年の夏は、どこかへ走りに行きましたか? 夏の終わりにやっておきたいのが、ドライブチェーンのガッツリ洗浄です。なぜかって? ツーリングでふだんとは違う場所を走るということは、それだけチェー[…]
人気記事ランキング(全体)
「プロジェクトBIG-1」が生んだ400ccネイキッドの基準「CB400SF」 1992年4月、ホンダは「新しい時代にふさわしいホンダのロードスポーツモデルはどうあるべきか」を追求した「プロジェクトB[…]
サビて固着したネジやナメて外せなくなったネジを簡単に外せる デイトナから発売されている「バイク用ショックドライバーセット(品番:95392)」は、錆びついて固着したボルトや、ネジ緩み止め剤が塗布された[…]
荒野を駆け抜けた友情と青春!『機甲創世記モスピーダ』が放つタイムレスな魅力 1983年10月から1984年3月まで全25話が放送されたタツノコプロ制作のTVアニメ『機甲創世記モスピーダ』。謎の宇宙生命[…]
タイムレスなクラシックスタイルと現代的実用性の融合 「クラシックのエッセンスは決して時代遅れにならない」というデザインコンセプトのもと、コロンビア/フィリピン市場で展開されるスズキの「GN 160」。[…]
従来の2気筒から新設計3気筒へ!劇的進化を遂げた新型「Ryker」 BRPジャパンが国内に展開するカンナムシリーズの中で、よりカジュアルに3輪アドベンチャーを楽しめるモデルとして支持されてきた「Ryk[…]
最新の投稿記事(全体)
ティザー画像だけでは、もぉ我慢できない! 復活することがわかった空冷スポーツスター。ハーレーダビッドソン米国本社が新型として再登場させることを成長戦略のひとつとして明らかにし、日本法人ハーレーダビッド[…]
深緑のマットボディに刻まれた公道の血統 ベースとなるのは、BMWのレーステクノロジーを結集した最強フラッグシップ「M 1000 RR Mコンペティション」。1939年にゲオルグ・マイヤーが伝説の「シュ[…]
Screenshot バイクの洗車が面倒なら水無し洗車をしてみよう 愛車をきれいに保ちたいけれど「洗車やコーティングに時間をかけられない」「自宅が水洗いできる環境にない」という理由で敬遠しているライダ[…]
ゲーム世界からの降臨。熱烈なリクエストが動かしたスズキの決断 2026年3月、両国国技館で開催された『ストリートファイター6』の世界大会「CAPCOM CUP 12」および「ストリートファイターリーグ[…]
製造工程の見直しで熟成!スペック維持で登場した最新「2027年モデル」 ヤマハ発動機は、3気筒スーパースポーツフラッグシップ「YZF-R9 ABS」の最新仕様となる2027年モデルを発表した。プロダク[…]
- 1
- 2


![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_04-768x512.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|CBX250S|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_03a-768x512.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|点サビ|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/a6e723b2a35e8624752577ab20e1c68c-768x512.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|検査表|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_05-768x512.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|めっき後|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_07b-768x512.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|めっき後|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_06b-768x512.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|研磨除去|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_08-768x576.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|ニッケルめっき処理|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_10-768x576.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|超大型円筒研削盤|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_09-768x576.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_11-768x432.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|円筒精密研磨|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_13d-768x576.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|インナーチューブ保持|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_14d-768x576.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|バフ研磨処理|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/ToyoKouka_15-768x1024.jpg)
![東洋硬化|再生ハードクロームめっき|工場内|[バイクDIYメンテ] 不人気モデルのフロントフォークを再生。純正を凌ぐクオリティにも〈再生ハードクロームめっき〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/04/bb889a89dc8090f10227e930875b66c6-768x576.jpg)

































