
1970〜1980年代の絶版車に現代的パフォーマンスを持つパーツを組み込むことで、性能が向上することは誰もが想像できるはず。では、最新モデルをモディファイ&チューニングする意味は何なのか? その鍵になるのが、量産パーツとスペシャルパーツの性能差である。足回り系のプロショップであるアドバンテージは、“1歩先の未来”をテーマとした開発を行っている。人気のカワサキZ900RSに組み込まれたパーツ群は、確かにスタンダードとは異なる未来を感じさせる仕上がりを見せつけてくれた。
●文/写真:モトメカニック編集部(栗田晃) ●外部リンク:アドバンテージ
タイヤのグリップを最大限に発揮させて安全マージンを増やす。アドバンテージのオリジナルパーツで足周りをグレードアップ
キャストホイールや倒立フロントフォークなど、絶版車ユーザーには信じられないようなパーツを標準装備する、現代の市販車。だが、それらはあくまで量産車用としての制限や限界があり、アドバンテージでは伸びしろを引き出すためのサスペンションやホイールの開発を行っている。
同社が考える高性能パーツとは“タイヤのグリップを最大限に発揮できるパーツ”で、それによって“街乗りでもツーリングでも目的地まで楽に安全に到着できる”ことを最大のテーマとしている。
作動性の良いサスペンションは、路面の細かな凹凸を敏感に拾い、唐突にストロークしたり突っ張ったりせず、マグネシウムホイールは素材自体が持つ特性によって衝撃を受け止める能力が高い。そのおかげで、ライダーに対して低速からソフトな印象を与えるため怖さを感じさせず、タイヤのグリップ感が把握しやすいため転倒しにくくなるらしい。
高性能パーツというと高速高荷重寄りに設定されているイメージがあるが、低荷重領域で応答性が良ければ、低速での操縦性も向上する。素材/設計/品質/製造数などの関係から、純正部品並みの価格とはいかないが、平均的なユーザーが恩恵を実感できるアドバンテージのパーツには、高い付加価値があるに違いない。
【装着パーツ】●ホイール:ADVANTAGE EXACT RACING 10(350/600-17) ●タイヤ:BRIDGESTONE BATTLAX RS11(120/70ZR17 190/55ZR17) ●ブレーキローター:ADVANTAGE DIRECT DRIVE ●サスペンション:HITACHI Astemo SHOWA BFF&BFRC-lite ●クラッチ:ADVANTAGE F.C.C TRACTION CONTROL CLUTCH KIT
ホイール/サスペンション/ブレーキは単体ではなく、相乗効果が得られなければ性能を発揮できない。レース活動やサポートで実績を重ねてきたアドバンテージだから、スペシャルパーツの能力を引き出すマシン製作が可能となる。
X.A.M(ザム)製ドリブンスプロケットと組み合わされるチェーンはD.I.D製の520サイズ。純正の525からサイズダウンすることで慣性重量を軽減できる。
ホイールはマグネシウム鍛造のEXACTRACING 10。リヤは600-17でダイレクトドライブディスクをセットし、ブリヂストンRS11(190/55R17)を装着。
リヤショックはHITACHI Astemo SHOWA 製BFRC-lite。減衰力の設定に特徴があり、コーナーのタイミングが掴みやすく操縦安定性も秀逸。
フロントフォークももちろん話題のBFF。マグネシウム製EXACTは軽いだけでなく路面からの情報も掴みやすく安心感が高い。キャリパーはNISSINモノブロック。
※本記事は“モトメカニック”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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