
●記事提供:モーサイ編集部
房総半島の意外な魅力「素掘りトンネル」
東京から小一時間で行けるのに意外と秘境感あふれる千葉・房総半島。ここには味わい深い素掘りのトンネルが多数存在する。そんな異次元空間を求めて、半日だけショートツーリングに出発だ。
房総半島は首都圏から行きやすく、海あり山ありでツーリングに最適だ。そんな房総半島には素掘りのトンネルが点在している。素掘りトンネルはちょっと狭い。そこに自在に入っていけるバイクは、トンネル巡りにぴったりの乗り物なのだ。
さて、今回は素掘りトンネルが集中する市原市の月崎エリアへ向かった。まずは小手調べに、アクセス抜群の永昌寺トンネルへ。月崎駅からほど近い県道172号沿いに、ひっそりと口を開けている。将棋の駒のような五角形は観音掘りといい、上からの力をうまく分散させるらしい。きれいな五角形に、掘った人の職人的こだわりが感じられた。
アクセス抜群の「永昌寺トンネル」。1898年竣工と言われ、将棋の駒のような五角形が特徴的。県道に面しており、初心者(!?)向け。
昌永寺トンネルを抜けると、舗装林道が現れる。この林道、途中に民家や畑があるし、クルマも多少通行しているようだが、木々や竹が倒れかかり、路面は落ち葉や落石が散らばっている。それでもバイクならちょっと注意すれば難なく通れるだろう。北上すると、曲線で構成された広がり感のある柿木台第二トンネル、そして観音掘りの第一トンネルが出現。一本の道で多彩なトンネルが味わえた。
天井の無いトンネル、2階建てのトンネル
月崎エリアには、もう1ヵ所、有名なトンネルがある。それが月崎トンネル。トンネルの中程で天井が抜けている、不思議トンネルだ。うっそうとした森の中に取り残された神殿的雰囲気さえ漂っていた。この林道、奥まで進むと行き止まり。果たして何のためにトンネルを掘ったのか。想像を膨らませたり、歴史を調べたりするのも楽しい。
曲線美に見とれちゃう「柿木台第二トンネル」。きれいな曲線で構成された美しいトンネル。掘った人の芸術的センスを感じる。
五角形の観音掘り「柿木台第一トンネル」。1899年に竣工(推定)。昌永寺トンネルと同じ観音掘り。少し崩れかけた入り口が個性的。
秘境感あふれる「月崎トンネル」。トンネル中央部の天井がない。最初から一部の天井がなかったのか、崩落してしまったのかは謎ではあるが、光が差し込む様子は非常に神秘的。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
仕事を通じてわかった、足を保護すること、足で確実に操作すること 今回は、乗車ブーツの話をします。バイクに乗る上で、重要な装備の一つとなるのが乗車ブーツです。バイクの装備といえばヘルメットやジャケット、[…]
【燃料タンク容量考察】大きければ良いってもんではないが、頻繁な給油は面倒だ 当たり前の話ではあるけれど、燃費性能とともに、バイクの航続距離(無給油で連続して走れる距離)に関係してくるのが、燃料タンクの[…]
バイクいじりで手が真っ黒、そんな時どうしてる? バイクいじりにつきものの、手の汚れ。 特に、チェーンのメンテナンスやオイル交換など、油を使った作業となるとタチが悪い。 ニトリル手袋やメカニックグローブ[…]
松戸市〜成田市を結ぶ国道464号の発展 かつて、千葉県の北総地区は高速道路のアクセスが今ひとつ芳しくなかった。 常磐自動車道・柏インターや京葉道路・原木インターからもちょっとばかり離れているため、例[…]
創業100年を迎えた青島文化教材社「草創期から異端派だった?」 中西英登さん●服飾の専門学校を卒業するも、全く畑違い(!?)の青島文化教材社に2000年に入社。現在に至るまで企画一筋。最初に手がけたの[…]
最新の関連記事(ツーリング)
潮風と愉しむ瀬戸内の海の幸をその場で堪能せよ! ツーリングで心地よい疲労を感じた体に染みわたる、とびきりの港メシはライダーにとって最高の贅沢だ。IKEDA PORT MARCHÉでは、島の牡蠣や地魚を[…]
9月7日(日)に単車神社で年に一度の「例大祭・交通安全祈年祭」 新聞やTV、ネットニュースに触れると、毎日のようにバイク事故の報道を目にします。“ヤング・アット・ハート”かつ賢明な皆さんは、こういった[…]
四季折々の絶景が楽しめる鳥取県 そもそも鳥取県は、ツーリングに適した自然環境と道路条件が揃った場所。日本海沿いの雄大な海岸線から、大山・蒜山高原エリアの山々まで、変化に富んだ絶景ルートが点在し、四季折[…]
ツーリングの持ち物【最低限必要な基本アイテム】 オートバイ趣味のもっとも一般的な楽しみ方は、オートバイならではの機動力や爽快さを満喫しながら好きな場所へ自由に行くこと。いわゆるツーリングです。 初心者[…]
松戸市〜成田市を結ぶ国道464号の発展 かつて、千葉県の北総地区は高速道路のアクセスが今ひとつ芳しくなかった。 常磐自動車道・柏インターや京葉道路・原木インターからもちょっとばかり離れているため、例[…]
人気記事ランキング(全体)
125ccクラス 軽さランキングTOP10 原付二種は免許取得のハードルも低く、手軽に楽しめる最高の相棒だ。とくに重要なのは「軽さ」だろう。軽ければ軽いほど、街中での取り回しは楽になるし、タイトなワイ[…]
コンパクトで使いやすいワイヤーロック ヘンリービギンズの「デイトナ ワイヤーロック DLK120」は、質量約90gの軽量設計で、ツーリング時の携行に適したポータブルロックです。ダイヤルロック式のため鍵[…]
日本仕様が出れば車名はスーパーフォアになるか ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し[…]
どうする? スクーターのエンジンがかからない ※これはまさに、筆者が直面した実話です。我が家のスクーター(TODAY)に乗ろうと思って、車庫から引っ張り出しました。ちょっと久しぶりですね。エンジンをか[…]
50レプリカのフルサイズからミニバイクレースを経てデフォルメフルサイズへ! VR46カラーのTZR50……実はヨーロッパで1997年から2012年まで生産されていたイタリアのミナレリ製エンジンで、現地[…]
最新の投稿記事(全体)
本物のMotoGPパーツに触れ、スペシャリストの話を聞く 「MOTUL日本GPテクニカルパドックトーク」と名付けられるこの企画は、青木宣篤さんがナビゲーターを務め、日本GP開催期間にパドック内で、Mo[…]
ライバルとは一線を画す独自の手法で効率を追求 妥協の気配が見当たらない。GS400のメカニズムを知れば、誰もがそう感じるだろう。 フレームはGS750と同様の本格的なダブルクレードルだし、気筒数が少な[…]
車重217kgに600ccクラスの動力性能 2週間前の9月2日に、欧州で「EV FUN Concept」の走行テスト映像を公開したばかりのホンダが、その量産バージョンのブランニューモデルを発表した。ホ[…]
250cc2気筒の水冷Newエンジンだけではないテクノロジーによる軽量化! 1980年、世界中を震撼させたRZ250がリリースされた。 排気ガス規制で1970年代中盤を過ぎると軽くてシンプルな高性能と[…]
PROGRIP専用の信頼接着剤 デイトナ(Daytona)の「グリップボンド PROGRIP 耐振ゲルタイプ専用 12g 93129」は、PROGRIP用に設計された専用接着剤です。容量は12gで、初[…]
- 1
- 2