「最近のバイクは重い」はウソ!? 今と昔では車両重量の表し方が「乾燥重量」と「装備重量」で違うのだ!


●記事提供:モーサイ

「今のバイクは重い」というのは本当なのか

20世紀からモーターサイクルに乗っていたベテランライダー、はたまた昭和生まれのリターンライダー諸兄は、最新モデルのカタログ・諸元表を見て「昔のバイクはこんなに重くなかった」と感じているのではないだろうか。

実際、最近のモーターサイクルの車両重量欄を見ると、かつての同等モデルより20~30kg重くなっていることは珍しくない。400ccクラスの2気筒モデルでも車両重量は190kgを超えていたりする(例:ホンダCBR400R=192kg)のを見ると、「昔のナナハン並みだなあ」などと感じてしまうのも事実だ。

ホンダ CBR400R

2022年1月17日に発売のホンダ CBR400R。エンジンは399ccの水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブで、車重は192kg(装備重量)。

ホンダ VFR750F

1986年4月に発売されたホンダ VFR750F。エンジンは748ccの水冷4ストロークDOHC4バルブV型4気筒で、装備重量は221kg、乾燥重量は199Kg。

ホンダ VFR800F

VFR750Fの発展型で、2022年現在販売されているVFR800Fの装備重量は243kg。様々な装備が追加されたこともあり、「装備重量比較」でもVFR750Fより約20kg重くなっているのだが……。

果たして、いまどきのモーターサイクルが重くなっているというのは本当なのだろうか。

機械的にシンプルだったキャブの時代より重くなっているのは間違いない。いまやABSは原付二種でも義務化されている(2021年10月以降の全モデル)。そのほか排ガス規制をクリアするためのセンサーや触媒など重量増の要素は多い。スーパースポーツやアドベンチャー系ではIMU(慣性計測装置)を用いた姿勢制御も当たりまえとなっており、そうした制御に必要な配線なども突き詰めればkg単位での重量増につながってしまう。

しかし「そうやってエレキばかり使っているから最近のバイクは重いのよ」と、したり顔をするのは早計だ。じつは、20世紀のカタログでは乾燥重量で表示することがスタンダードだったが、今は「装備重量」で車両重量を表示することが標準となっているのだ。

※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。