国内試乗レポ〜LMW詳解〜開発者インタビュー

特集:ヤマハ NIKEN(ナイケン)を徹底的に解剖する

  • 2018/11/30

フロント2輪の強烈な存在感。見たことのない近未来的なデザイン…。バイクの常識をことごとく覆して、2018年バイク市場において大きな話題となったヤマハNIKEN(ナイケン)は、ヤマハの「バイク愛」がたっぷり込められた1台だ。このニューモデルを徹底解剖する。

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2輪か、3輪か…。前輪の個数を選べるというのだから、いやはや、スゴい時代になったものだ。コミューターであるトリシティから始まったフロント2輪の「LMW(リーニング・マルチ・ホイール)テクノロジー」を、ヤマハは積極的に押し広げようとしている。コミューターとは対極にあるスポーツバイクカテゴリーに切り込んできたナイケンは、まさにヤマハの意欲作と言えるだろう。言うまでもなく私(丸山)は正統的なバイクに乗り続けた身で、2輪の動きが身に染みついている。だが一方で、ナイケンを前にすると、新しもの好きのココロがウズウズと騒ぐ…。

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今回の試乗では、ナイケンの本性を剥き出しにすべく、かなりの極限状態まで持ち込んでみた。オフロードやサーキットでのテストがそれだ。それらの舞台でなければ分からなかったことが多々あって、非常に有益なテストになったとことは間違いない。だが、限界領域を覗くためのかなり特殊なテストだということも確か。今回のテストを見て、ナイケンを買おうとするユーザーが「オフロードやサーキットを攻めてみようか!」とは思わないだろうが、決してマネしないでほしい。あくまでも「スポーティーなLMWとはどんなものか」を探るための、プロライダーのテストである。

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ナイケンについて必ず聞かれるのが「転ぶのかどうか」だ。ホイール3つと聞けば、「転ばないのではないか」と考えるのはごく自然だ。実際、フロント2輪のカンナム・スパイダーなどは足を着かなくても自立し、転ばない。しかし、ナイケンは”転べる”。サーキットを激攻めして、確信できた。ナイケンは3輪車じゃない。構造からして2輪車とは呼べないが、これはれっきとしたバイクなのだ。

ナイケンのキモ「LMWアッカーマン・ジオメトリ」メカニズム詳解

これまでにない高い安心感を得られるLMW(リーニング・マルチ・ホイール)。このことはコーナリングにおいても、大きなメリットがあることに気付いたヤマハ開発陣。そこから、「スポーツLMW」という新カテゴリーの創造に全力が注がれたが、そこにはコミューターのトリシティでは現れなかったLMWの構造的な宿命が待ちうけていた。スポーツバイクである以上、深いバンク角を実現しなくてはならない。だが、バイクを寝かせるほどハンドリングが阻害されていってしまったのだ。そこで諦めなかった開発陣。これをナイケン独自のLMWアッカーマン・ジオメトリで見事に解消。ここに新たなスポーツモビリティが誕生したのだ。

ナイケンを作った熱き男たち【開発者インタビュー】

  • NIKENプロジェクトリーダー:鈴木 貴博さん「私も真っ先に購入予約しました」
  • 車体設計プロジェクトチーフ:平川 伸彦さん「スキーのパラレルを想像してみてください」
  • プランニングデザイン:安田 将啓さん「今回のデザインはLMW機構を力強く表現」
  • エンジン設計プロジェクトチーフ:鈴木 明敏さん「スポーティかつ快適な専用セッティングになっています」
  • 車両実験プロジェクトチーフ:前田 周さん「コーナリングが一段上手くなった気になります」
  • 電装設計プロジェクトチーフ:八木 俊紀さん「LMWでは初のトラコンを採用しています」

※ヤングマシン2018年12月号掲載記事をベースに再構成

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カサ

カサ いわゆる"Web担"的黒子

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研二くんのゼッツーに憧れるも手が届かずZ400GPで卒輪(そつりん)した"自二車は中型二輪に限る"世代。あれから30余年を経てまさか再び二輪の世界に触れることになろうとは人生何が起こるかわからんもんだ(笑)