
●文:[クリエイターチャンネル] 相京雅行
どうも、アイキョウです。今日はついにBMCさんと一緒に作ったメッシュジャケットが完成したので紹介します!
BMC代表の青野さんは元々アパレル業界出身なので、バイク用品メーカーが作らないようなカジュアルなメッシュジャケットを企画しました。さっそくディテールを紹介していきたいと思います。
空冷式シャツDETAIL
【BMC空冷式シャツ】●サイズ:S~4L ●価格:1万6980円 ●カラー:ブラック/ホワイト
クラウドファンディングサイトで事前予約を受け付けたところ、発売開始から2日で340着を売り上げ、通販用在庫が8割以上がすでになくなってしまいました。バイク用品店の二輪館では、6月中旬から下旬から販売開始になる予定です。通販サイトの販売も予定していますが、そちら向けの在庫が足りなくなる可能性も出てきました…。
まずは気になる防御性能に関して。胸部、脊椎、肩、肘すべてプロテクター付きになりますが、コダワリポイントがあります。僕は洗濯係ですが、メッシュジャケットは暑い日に着ることが多くなるので、着るたびに洗濯している人も多いはず。正直に言って既存の製品だと、洗濯する時にプロテクターの出し入れが面倒に感じていました。
今回のジャケットは脊椎プロテクターは背中側から入れる形にしていますが、その他のプロテクターは身頃と同じ生地で包み、マジックテープで装着する形にしているので脱着を楽に行えます。
プロテクター自体は風を通しやすい黒のEVAですが、白のジャケットは白い素材で包むことでプロテクターが黒く見えないようにしています。ただ袋に包んで張り付けるタイプなので、さらに防御力の高いプロテクターへの交換は不可です。
また一般的なメッシュジャケットはプロテクターポケットを付けるために、2層構造を採用してます。空冷式シャツは脊椎プロテクター部分のみ二層で、他は一層になってるので、プロテクター込みで1kgぐらいと一般的なメッシュジャケットに比べて軽量です。これは既存のメッシュジャケットの半分程度の重さになります。
次にメイン生地ですが一般的なメッシュジャケットは手を内側に入れれば少し透けるぐらいの大きめの穴が空いていることが多いですが、空冷式シャツの生地は特殊なジグザグメッシュを採用していて、一般的なメッシュよりも小さめの穴が連続しています。
そのため生地が透けにくく、点というよりも面で風を受けるような設計にすることで通気性を良くしています。ただ点で風を受けた方が風圧が強くなるので、風を感じやすくて良いという人もいるはず。
そこで僕がこだわって青野さんにお願いしたのが前ファスナー部分です。空冷式シャツはファスナーとスナップボタンの両方がついています。
ファスナーとボタンを両方しめると、ボタンとボタンの隙間から入った風がファスナーを通して弱くなりますが、ファスナーをあけてボタンだけしめると、ボタンとボタンの隙間が広いので強い風圧の風が入ってくるようになります。
より体に風が入ってくるのを感じたいという人はファスナーをあけてボタンだけをしめるのをお勧めします。
次にこだわったのが収納です。シャツタイプなので胸部分に二ケ所ポケットがついていますが、デザイン重視、カジュアルに仕上げたのでサイズ的には小さめ。
僕はタバコを吸わないのですが、共同開発した青野さん曰く、アイコスが入るサイズ感らしいです。
スマホはちょっと入りませんが、高速道路の通行券なんかは収納可能で、こちらもスナップボタンなのでグローブをしたままでも開け閉めは簡単です。
ただ夏はバッグを背負うと熱いですし、気軽にバイクに乗るのに収納が欲しいという人も多いはず。
そこで隠しポケットを用意しました。両腰回りに一か所ずつポケットを用意していてファスナー付、大きめの財布やスマートフォンも入るサイズ感になっています。
ここでもコダワリポイントがあって、僕はあんまり腰回りのポケットにスマホなど大きめのものを入れません。ポケットに入れた時、操作の邪魔になるからです。
そのため、隠しポケットはモノを入れた時に腰骨あたりに落ち着くように設計していて、操作を邪魔しないようにしています。
次にシルエットですが、バイク用の立体裁断となっていて、たとえば前傾姿勢で腕が突っ張らなかったり、背中が見えないように少し長めかつ沿うようになっています。
裾に関しては一般的なメッシュジャケットは生地をそのまま折り返して縫って処理しますが、空冷式シャツはメッシュ生地よりも少し重い生地を縫いつけて裾を重くすることで、走行風でのめくれ上がりを軽減しています。
襟部分に関してはバタつかないように少し重い生地を採用していますが、さらにスナップボタンで固定することでバタつきを防ぎます。
空冷式シャツサイズ感
バイクっぽいデザインにしたくなかったので、プロテクター部分だけ太いようなシルエットにはなっていません。一般的なドレスシャツに近いシルエットです。そのため、ふだんのサイズより1サイズ上げた方がピッタリになる可能性があります。
僕は身長164cm、体重59kgでふだんはSサイズのライディングジャケットを着用していますが空冷式シャツはMサイズでピッタリでした。
空冷式シャツ試用インプレッション
実際に着用して走ってみましたが、予想通りワークマンの3Dメッシュやラフアンドロードのビッグホールメッシュなど目が粗い製品と比べると風圧は感じません。人によっては風の流れを感じにくいという人もいるかもしれません。
そこで一度停車してフロントファスナーを開けてボタンだけにしてみましたが、グローブを付けたままでも調整が可能でした。
再度走り出してみるとフロントから強い風圧の風が入ってくるようになりました。30度を超えてくると風圧に限らず走行風を涼しく感じなくなってきますが、30度以下なら調整することで快適に走れそうです。
夏以外はインナープロテクターとしても
アウターは少し大きめかストレッチ性があるものでないと動きにくいですが、インナープロテクターとしても使い勝手の良いシャツです。
5月末まではクラウドファンディングサイトのキャンプファイヤーでも事前予約を受け付けています。在庫がない場合には6月中旬ごろには二輪館店頭に並ぶ予定です。ぜひチェックしてみてください。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(相京雅行)
1分でわかる記事ダイジェスト 夏に使ってもらいたいワークマンのインナー8着を紹介。半袖Tシャツが990円、ボクサーパンツも990円とお値段もお安くなっている。走行風によって乾いた時には、気化熱で肌表面[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 快適なメッシュジャケット&パンツで夏を乗り切ろう! 年々、夏場の熱さが厳しくなってきているように思う。バイクで走り始めると路上には日影が少なく、常に直射日光に照らされる。[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 夏にメッシュジャケットの下に着用したいおたふく手袋のインナー7選をご紹介。吸水速乾性に優れた化学繊維を使った高機能インナーだ。 パワーストレッチEVOシリーズ 手袋の春夏[…]
1分でわかる記事ダイジェスト ワークマンのマッスルブースターセーフティをご紹介。筋力アップを目的としたものではなく、今ある筋肉が効率的に使えるようになる。電車などでゆられても体全体の骨格バランスをサポ[…]
どうも、アイキョウです。今日はワークマンのメッシュジャケットをパンツを紹介します。これらは数年前から販売されていますが、毎年少しずつアップデートが施されているところが見逃せません。筆者も微力ながら先輩[…]
最新の関連記事(バイク用品)
ライディング後の“湿気/臭い”を手軽にケア バイクの走行後、ヘルメット内に残る汗や湿気、そして“帰宅後もほんのり気になる臭い”──そうした日常的な悩みに着目したのが、デイトナの「RE:MET(リメット[…]
Bluetooth通信で音楽やアプリの音声が聴ける 「B+COM SB6XR」が活躍する場面は、仲間と走る時だけとは限らない。スマートフォンBluetoothの接続しておけば、スマートフォンに入ってい[…]
一緒に走る仲間と会話ができる 複数人で走っていても、基本的に1人で運転するバイクは、一緒に走る仲間との意思疎通がしにくい。たとえば、「次の休憩ポイントは○○の道の駅」なんてことは走り出す前に相談してお[…]
世界初の360度カメラを生み出したメーカーの現行モデル ツーリング時のスピード感溢れる風景や、ガレージでのカスタム作業の俯瞰映像など、SNS全盛の現代において、臨場感あふれる記録は、単なる思い出以上の[…]
ツーリング中の悩みを解消する360度回転 スマホをナビとして使用する際、最も重要なのは「見やすさ」だ。直射日光の当たり方や、ライダーの視線、バイクのメーターやインジケーターとの干渉など、走行状況によっ[…]
最新の関連記事(ジャケット)
高機能なウィンタージャケットを手に! 今だけ34%OFF コミネの「JK-603」は、どんなバイクにも合わせやすいシンプルなデザインのショート丈ウィンタージャケットである。 見た目の汎用性の高さに加え[…]
ライダー前提の立体パターンと保温設計 パッディングジャケットは、乗車姿勢を取りやすい立体パターンを採用し、上半身の可動域を確保。中綿は化繊タイプで、雨や汗で濡れても保温性の低下が小さいのが利点だ。 冬[…]
プロテクター標準装備の冬用ライディングジャケット 一見するとカジュアルなパーカスタイルだが、中身は本格的なウインタージャケットである。本商品は、胸/肩/ひじ/背中の4部位にプロテクターを標準装備してお[…]
着る季節を選ばない設計と、高速走行を意識したディテール 春から冬まで対応できる点が、このモデルの大きな魅力だ。表地には防風性とストレッチ性を備えたソフトシェル素材を使用しており、ライディング時の冷たい[…]
防寒性能と動きやすさを両立させたライディングジャケットを探しているなら、コミネ(KOMINE)の「ソフトシェルウインターパーカ MJ-005」を選択肢に入れておきたい。1947年創業の国内メーカーらし[…]
人気記事ランキング(全体)
足着きがいい! クルーザーは上半身が直立したライディングポジションのものが主流で、シート高は700mmを切るケースも。アドベンチャーモデルでは片足ツンツンでも、クルーザーなら両足がカカトまでベタ付きと[…]
[A] 前後左右のピッチングの動きを最小限に抑えられるからです たしかに最新のスーパースポーツは、エンジン下から斜め横へサイレンサーが顔を出すスタイルが主流になっていますよネ。 20年ほど前はシートカ[…]
主流のワンウェイタイプ作業失敗時の課題 結束バンドには、繰り返し使える「リピートタイ」も存在するが、市場では一度締め込むと外すことができない「ワンウェイ(使い捨て)」タイプが主流だ。ワンウェイタイプは[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
400で初のV4でもホンダ・ファンは躊躇なく殺到! 1982年12月にリリースされたVF400Fは、このクラスでは12,500rpmの未経験な超高回転域と0-400mを13.1secという俊足ぶりもさ[…]
最新の投稿記事(全体)
低中回転域とリヤブレーキがスムーズな走りにつながる 新生BSAのゴールドスターは、ビッグシングルエンジンを搭載した新型ネオクラシックモデル。レースではこれまで単気筒エンジンばかり操縦してきたので、そも[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
ひっそりと終了したスズキの名Vツイン スズキのミドルクラスを長きにわたり支えてきた傑作ネイキッド、『SV650』およびカフェレーサースタイルの『SV650X』が、ついにその生産の歴史に終止符を打った。[…]
125ユーザーにもナナハンキラーRZ250の醍醐味を届けたい! 1980年にデビューしたRZ250は、世界チャンピオンを狙える市販レーサーTZ250の水冷メカニズムからモノクロス・サスペンションまで、[…]
ライディング後の“湿気/臭い”を手軽にケア バイクの走行後、ヘルメット内に残る汗や湿気、そして“帰宅後もほんのり気になる臭い”──そうした日常的な悩みに着目したのが、デイトナの「RE:MET(リメット[…]


















































