
大田区に所在するPROTO-TYPE INC.は、リアルなオートバイのハンドリング挙動を再現した世界初の2輪シミュレータを開発。EICMA2025で公開した。このシュミレーターでは、バイク漫画の名作「バリバリ伝説」の走りが体験できるという。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:PROTO-TYPE INC.
空想をも現実化するリアルなライドフィーリング
しげの秀一氏が生み出したこの漫画は、1983年から1991年にかけて週刊少年マガジンで連載され、当時のオートバイブームの火付け役となった「バリバリ伝説」。主人公である高校生ライダー、巨摩 郡(こま ぐん)が、峠の走り屋からスタートし、鈴鹿4耐を経て世界GP500ccクラスのチャンピオンまで駆け上がっていくというストーリーは、多くの若者の心を捉え、今なお絶大な支持を得ている。
その「バリバリ伝説」の熱狂と興奮を、全身で体験できるシミュレーターが登場した。それが有限会社プロトタイプ(PROTO-TYPE INC.)が開発した「2X Realistic motorcycle simulator」だ。
同社によれば、これまでのデジタルコンテンツにおけるオートバイの操作入力装置といえば、世界中を見渡してもゲームコントローラーが主流で、体全体を使う入力装置や、リアルな走行フィーリングを再現できたシミュレーターは存在しなかったという。
しかし、東京で生まれたこのまったく新しい概念のリアルモーターサイクルシミュレーター「2X」は、リアルなオートバイのハンドリング挙動を再現した世界初の2輪シミュレータとなっている。
「2X」が目指したのは、単にバイクそのものの挙動を再現することではない。ライダーとマシンが織りなす「関係性」を再構築し、実車に乗ったときの身体感覚を呼び戻すことを目標としているのだ。
専用のバイク型デバイスと可動筐体が、ヘッドマウントディスプレイによる没入型映像体験と融合。なんと、ライダーの視線や頭の動きまでもが操作の一部として機能する。かつてライディングを楽しんだベテランには「懐かしさ」を、これからバイクの世界に触れる若者には「新鮮な驚き」を提供するシロモノだ。
そして、この革新的なシミュレーターの再現コンテンツとして選ばれたのが、冒頭でも触れた名作「バリバリ伝説」である。ファンが長年憧れた主人公、巨摩 郡とライバル聖 秀吉との伝説的なバトルを、実際にシミュレーションで体験できるのだ。
そこでは、巨摩 郡の愛車であるHONDA CB750FBと、ライバルである聖 秀吉のSUZUKI GSX750S刀の車体の動きを再現。とくに注目すべきは、実際の走行ではありえない、郡の豪快なパワースライドで旋回する「ファーストイン・ファーストアウト走法」も再現されている点だ。まさに劇中でグンになったかのような高揚感を味わえるだろう。
この世界初のリアル二輪シミュレーター「2X」は、2025年11月6日からイタリアのミラノで行われている世界最大の2輪ショー「EICMA(モーターサイクル国際博覧会)」にて体験可能だ。会場であの場面の熱気を感じてみてほしい。
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