YZF-R9発売/”キング”XSR900GP/水素バイクetc。ヤマハ関連注目ニューストピック【2025年10月版】

YZF-R9発売/”キング”XSR900GP/水素バイクetc。ヤマハ関連注目ニューストピック【2025年10月版】

世界で生産されるバイクの1割弱を生産し、国内ではホンダに次ぐバイクメーカーとして認知されているヤマハ。そんな同社について、2025年10月はどんなニュースがあったのだろうか。ヤングマシンの記事から厳選して注目トピックをお伝えする。


●文:ヤングマシン編集部

YZF-R9、ついに国内正式発表!

ヤマハは、クロスプレーン3気筒(CP3)エンジンを搭載した新型スーパースポーツ「YZF-R9」の国内正式導入を発表し、2025年10月30日に発売。ファンが待ち望んできたこのバイクの価格は149万6000円と、150万円を切る設定だ。

開発コンセプトは“Re-DNAed Supersport”で、ミドルクラス最強のトラックパフォーマンスと、誰もが楽しめる懐の深さを両立させたモデルだという。MT-09譲りの888ccエンジンはそのままに、フレームは歴代Rシリーズ最軽量の9.7kgアルミ製デルタボックススタイルを採用。車重はわずか195kgに抑えられた。

足まわりには新型KYB製サスペンションとブレンボ製Stylemaキャリパーを奢り、さらにエアロダイナミクス効果の高いウイングレット付き外装を備え、現代のスーパースポーツに必要な高性能と電子制御(YRC、クルコンなど)をすべて搭載しているぞ。

欧州NMAX 155に上級版「Tech MAX」が登場!

欧州市場で、ヤマハの新型スクーター「NMAX155」が、上級仕様の「Tech MAX(テックマックス)」としてラインナップされた。最大のトピックは、走行モード切替とマニュアル操作による「シフトダウン」を可能にするYECVT(電子制御CVT)を新たに採用した点だ。

市街地向けの「T(タウン)モード」と、レスポンス重視の「S(スポーツ)モード」を選択可能。さらに、左手スイッチやスロットル急開操作で最大3段階のシフトダウンができ、MT車のようなエンジンブレーキの強化や、コーナー脱出時の気持ち良い加速を実現する。

テックマックス仕様は専用のレザー風シートや専用カラーを纏う豪華仕様だ。発売は2026年第1四半期が予定されている。

XSR900 GPに伝説の「インターカラー」が降臨!

スポーツヘリテージモデル「XSR900 GP」の2026年モデルとして、欧州で伝説のカラー「レジェンドイエロー」が発表された。これは、1970年代から1980年代にWGP500ccクラスで3年連続チャンピオンを獲得した“キング”ことケニー・ロバーツ氏のYZR500が纏っていた「スピードブロック」(インターカラー)を再現したものだ。

グラフィックだけでなく、フレーム、スイングアーム、倒立フロントフォークのアウターチューブ、さらにはレバーやステップに至るまでブラックアウトされ、ホイールはゴールド仕上げという徹底ぶり。

このレジェンドイエローは通常ラインナップに追加される見込みで、ジャパンモビリティショー2025のヤマハブースでも展示されたことから、日本上陸も時間の問題だろう。ファン必見の一台だ!

JMS2025ではEV/AI、水素など未来のモビリティを提案

ヤマハは「ジャパンモビリティショー2025」では、5モデルの未来モビリティを公開。まずAI技術を搭載し、自ら学習・成長する実験モデル「MOTOROiD:Λ(モトロイド ラムダ)」は、大幅にスリム化された姿で登場。また、操縦する悦びを追求した3輪オープンEV「TRICERA proto」、YZF-RシリーズのDNAを受け継いだデザインの大型EVスポーツ「PROTO BEV」も世界初公開だった。

さらに、トヨタと共同開発中の水素エンジン搭載二輪車「H2 Buddy Porter Concept」も出展。市販車では電子制御シフト(Y-AMT)を搭載した「TRACER9 GT+ Y-AMT」が展示された。

水素エンジン搭載スクーター「H2 Buddy Porter Concept」世界初公開!

ヤマハがジャパンモビリティショー2025で世界初公開した「H2 Buddy Porter Concept」は、脱炭素社会に向けた新たな提案だ。これは155ccスクーターの単気筒エンジンをベースに、ガソリンの代わりに気体水素を燃焼させて動く「水素エンジン」を搭載したものだ。

燃料電池車とは異なり、ガソリン車と変わらぬエンジン音や走行フィーリングが特徴だ。トヨタ自動車と共同開発した小型の高圧水素タンクを計4本搭載し、航続距離は実測で約100kmを達成している。

燃料インフラの課題からデリバリーバイクのコンセプトで開発されたが、既存のガソリンエンジンを水素仕様に改造(コンバージョン)できる可能性を示しており、内燃機関の「楽しさ」を残したいライダーにとって大きな希望となるプロダクトだ。

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