
「ないなら作れ」ってのはワタシの父親の教えなのですが、今回作ってみたのは「リムバンド」。買っても数百円だし、代用品も売ってるし、はたして自作することの意味があるかどうかは別として。なんたって材料代は0円ですから!気軽に作ってみたいと思います~!
●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
レストアでのつまづきはそこかしこに
古いバイクをレストアしていると意外なところでつまずいたりするものですが、今回引っかかったのが8インチのチューブタイヤの「リムバンド」。
こちらのホイール、別にリムバンドなしでも大丈夫そうな気がしないでもないけど、パーツリストに書いてあるからやっぱりあった方がいいですよね~。
ちなみにこちらはリムバンドだったモノの残骸。簡単に手に入ると思ってネット検索したのだけど・・・「8インチ リムバンド」のワードは出てくるのに、売ってない。
他のサイトで探しても、やっぱり売ってない。近所のバイク用品屋さんに行っても売り場に置いてなくて、店員さんに聞いてみても「ないんですよ」の一言。エ、そうなん?
普通に買えると思ってたから、まさかの「ない」にびっくり。自分の探し方が悪いのか、それともこの地域では手に入らないのか?何にしても見つからないのですよ。
ないなら作るっきゃない!
手に入らないなら作ってみようということで、他に作ってる人がいないかと検索してみたら、ほんのちょっとしかヒットしない。おりょ?リムバンド作るなんてのは少数派??
だけど今回みたいに欲しいサイズが手に入らないという人は必ずどこかにいるはずなわけで、とりあえず作ってみてそれをシェアすることにしようじゃないか! ってことで気軽に自作トライしてみます。
材料は自転車の古チューブ
材料は自転車の古チューブを使います。自転車屋さんに行けば「ご自由にお持ちください」と書いてある、アレです。無料です。タダです。これを使わない手はないでしょ~。
輪っかにくっつけるのは、パンク修理で使うラバーセメント。昔は古チューブを切り出して、ラバーセメントでチューブに貼り付けてパンク修理してたんだから、強度は十分に出るハズ!
最初はママチャリのチューブを使おうかと思ってたのですが、リムバンドの幅を考えてロードバイクのチューブに変更。これなら半分にすればちょうどいいサイズになりそうです。
さっそく作ってみよう!
使う道具はコチラ。ハサミにワイヤーブラシ2種、プラスチックハンマー、そしてパーツクリーナーにラバーセメントとホームセンターで手に入るものばかりです。
まずはハサミで縦半分にカット。
ちょっとギザギザになっちゃったけどご愛嬌ってことで。
接着面の足付けとしてチューブの表面を荒らすのですが、サンドペーパーもいいけど個人的にはいつもパンク修理で使ってるワイヤーブラシを使います。幅広の真鍮ブラシで全体を擦って、最後は鉄ワイヤーブラシで足付けをしました。
パーツクリーナーでしっかり脱脂をして、ラバーセメントを塗っていきます。
考えてみれば作業的にはほとんどパンク修理と一緒ですね。
糊がベタつかない程度に乾燥したら、貼り付けます。表裏に気を付けてくっつけましょう(←あやうくメビウスの輪になりかけました)。
ぺたし。
プラスチックハンマーでごんごん叩いて、念のため、バイスでしばらく圧着してやります。ここまですれば接着強度はマックスになるハズ!
引っ張り強度は如何ほど?
輪っかになったら、最後にレザーパンチで穴を開ければ完成なのですが、この手作りリムバンドの強度はどれぐらいか?気になっていたので試してみました。
これを・・・引っ張る!!!
容赦なく引っ張っても剥がれる気配はゼロ。すごいな。かなりガッチリくっついてます。これなら走行中に剥がれることはないでしょう~!
リムバンド完成! 無事タイヤ交換できました
そんなわけで、あっさり完成しました。
若干ジグザグしちゃってるけど、肉厚はリムバンドよりも厚いぐらいで強度も信頼性も申し分なし。あとは通常通りタイヤを組付けて、完成させることができました~。めでたしめでたし!!
作ってみた感想とまとめ
とくに難しいこともなく簡単にできました。使う道具も、パンク修理とほぼ一緒なので悩むこともないはずです。
もっともリムバンドなんて買っても数百円なので作る手間のほうが高くつきそうですが、たとえば作業中にリムバンドが切れてしまった時や、リムバンド買うのに時間がかかってしまうときでも、その気になればすぐ作れるので興味ある方はぜひトライしてみてください。
なんたって材料はゼロ円ですから(笑)。気軽に挑戦できるってものです。この記事が、何処かの誰か様の参考になれば幸いです。今回もご一読ありがとうございました~!
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
バイクいじり全般で使い勝手の良いスタンダードサイズ 自社内の多段鍛造設備で同じブランク材から鍛造するため、スタンダートサイズの全長は6角/12角/サーフェイスとも開口部5.5〜13mmは全長26mm、[…]
バイク置き場を有効活用できる。掛けてから移動できるリアスタンド バイクとの接点は、スイングアーム下から支える付属のL形アタッチメントか、スイングアームに取り付けたスプールに引っかける別売りのV形アダプ[…]
クロームメッキパーツのケアには専用ケミカルが有効 重厚な金属光沢が魅力的な装飾クロームメッキ。その被膜は0.02〜0.5㎛と極めて薄く、肉眼では見えない孔やクラックから浸入する水分によってクロム層の奥[…]
論より証拠! 試して実感その効果!! クルマのボディケア用品の名門として語られることが多いシュアラスターですが、同社の本質は“洗車関係”にとどまりません。じつは、燃料がどう燃え、エンジンがどんな性格を[…]
スクリーンの透明感を取り戻す「ゼロリバイブ」 フルカウルのスポーツバイクやロングツーリング向きのアドベンチャーバイクなどに装着されているスクリーン。長く乗っていると、風雨にさらされて汚れたり、バイクカ[…]
最新の関連記事(工具)
バイクいじり全般で使い勝手の良いスタンダードサイズ 自社内の多段鍛造設備で同じブランク材から鍛造するため、スタンダートサイズの全長は6角/12角/サーフェイスとも開口部5.5〜13mmは全長26mm、[…]
バイク置き場を有効活用できる。掛けてから移動できるリアスタンド バイクとの接点は、スイングアーム下から支える付属のL形アタッチメントか、スイングアームに取り付けたスプールに引っかける別売りのV形アダプ[…]
未塗装樹脂の白ボケ原因とツヤを復活させる方法 黒かったものが白っぽくなってくると古臭く見えてしまいます。…いいえ、「白髪」ではなくて「黒樹脂(未塗装樹脂)パーツ」のオハナシです。 新車の頃は真っ黒だっ[…]
点火トラブルって多いよね 昔から「良い混合気」「良い圧縮」「良い火花」の三大要素が調子の良いエンジンの条件として言われておりますが、それはそのまま調子が悪くなったバイクのチェック項目でもあります。その[…]
高い耐久性、IP65防水性能がライダーのギアを守る ミルウォーキーツールが誇るツールボックス、PACKOUTシリーズの最大の特長は、その「高い耐久性・防水性・防塵性」を備えているという点。ガレージや作[…]
人気記事ランキング(全体)
色褪せないヘリテイジ、進化する「Z」の系譜 017年秋の東京モーターショーで世界初公開されて以来、Z900RSは常に我々ライダーの注目の的であり続けている。その最大の魅力は、往年の名車Z1/Z2への敬[…]
排気量拡大路線から4バルブヘッド開発へ 1980年代の後半はAMGにとって重要な分岐点だった気がします。もともと、彼らはメルセデスベンツが作ったエンジンをボアアップ、強固な足回りへと改造することに終始[…]
Q:雪道や凍結路は通れるの? チェーンやスタッドレスってある?? 一部の冒険好きバイク乗りと雪国の職業ライダー以外にはあまり知られていないが、バイク用のスノーチェーンやスタッドレスタイヤもある。 スタ[…]
オンロードメインで楽しむ扱いやすいツアラーモデル いい意味で、事前の想像とは大きく異なる乗り味だったのが、油冷単気筒エンジンを搭載した軽二輪アドベンチャーのVストローム250SX。このルックスから、個[…]
「着る換気扇」サーキュレーターメッシュ 今回紹介するのは、2025年9月の発売からわずか2ヶ月半で累計3万枚を突破したという「サーキュレーターシリーズ」だ。最大の特長は、裏地に採用された「サーキュレー[…]
最新の投稿記事(全体)
ザ・キングスマン (Kingston Custom)──全長4メートルのストリームライナーに変身したショットガン650 キングスマンは2014年に作られたスパイ映画で、ドイツのビルダーのキングストン・[…]
1度しか獲れなかったチャンピオン、でも得たものは大きかった 前回の続きです。これは僕の失敗談ですが、’95年、オランダGPの予選でのこと。すでにいいタイムを出していた僕に対して、監督のウェイン・レイニ[…]
カスタムバイクのような仕上がりを誇るBRIXTON オーストリアのバイクメーカー・BRIXTON(ブリクストン)は、個性的なスタイルのモーターサイクルを数多く販売していることで知られている。ブランドの[…]
あの興奮をもう一度! 聖地・Hakuba 47に集結せよ BMWファン、いや、全バイクファン待望のニュースが飛び込んできた! BMW Motorradは、年に一度のビッグイベント「BMW MOTORR[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
- 1
- 2


























































