
「愛車はいつもピカピカにしたい! 」。そう思っても、洗車スペースや水源の確保などさまざまな制約がある。そんな現代のライダーの悩みを解決してくれる最新洗車場が令和の今、全国的に増えているという。最新の設備が整い、キレイな環境でバイクを洗うことができるという「D-Wash(ディーウォッシュ)」に今回は注目。実際に編集部員が、愛車を使って体験してみたぞ。
●文:ヤングマシン編集部(ヤマ) ●写真:奥隅圭之 ●外部リンク:D-Wash
大和ハウスグループが手がけたD-Wash
愛車を長持ちさせるためにも、大切にしたい「洗車」という作業。
汚れの放置はサビや各部品の劣化が進むことにもつながるし、洗車をしながら、緩んでいるボルトやパーツがないかといった確認もできるからだ。
しかしそう思っていても、マンション住まいだと洗車スペースの確保が難しかったり、駐車スペース付近に蛇口がない一軒家では水の確保に苦労したり。何かと制約は多い。
そこであらためて着目したいのが「洗車場」。ひと昔はよく見かけたものだが、令和の今、最新の洗車ニーズに応えるべく増えてきている新しい洗車場があるというのだ。
大和ハウスグループの一員、大和ハウスパーキングが手がけるD-Washがそれだ。
今回は2025年春にオープンした、「D-Wash本庄」にて洗車を実施。国道17号沿いにある。
●住所: 埼玉県本庄市本町961‐8
個別ブースは予約制、まずは設備を確認してみよう
今回洗車にトライしたのは埼玉県・本庄市にある店舗「D-Wash本庄」。2025年4月25日にオープンしたばかりということもあるが、各設備は最新のもの。
バイク専用ブースを用意している店舗もあるが、こちらでは事前予約制のクルマ向けブース(ナンバー認識式)を使用。
スマホ決済専用スペースとなり、料金は30分1200円(以降10分 150円)だ。
水は使い放題となるが、洗剤等の用意はないので持っていこう。共用のスポンジは用意されているが、せっかくだからブラシなどと一緒に持っていきたいところ。
滑車が付いて楽に移動できるシャワーノズルと、高圧洗浄ノズルがそれぞれ左右に2個ずつ用意されている。
注目したいのがこの「水」。じつは水道水ではなく「純水」を使用。不純物が取り除かれている上、ミネラル分なども排除されているため、乾いても跡が残らないのだ。
細かくパーツが入り組んでいるバイク。「拭き上げが間に合わなくて、水アカが残っちゃった…」なんて心配が無用なのは、嬉しいポイント。
事前予約制の個別ブース。写真左側にあるように、ホース類は滑車付きで天井付近に吊るされ、ボディを傷付ける心配もなく取り回しに優れる。
洗車用の水は「純水」となっている。写真はあえて水道水を乾かしてみた物。このように残る「水アカ」が、純水ならば残らない。取材日のような暑くて晴天の日でも、ストレス少なく洗車ができるだろう。
純水を作る装置は敷地内にあり、このタンクに貯められる。地域によって水質が異なるため、ろ過して分離される成分比率も違ってくるのだとか。
いざ洗車スタート! とくにシャワーノズルが使いやすい
まずはスイッチ類や排気口など、水が入ってほしくない場所を塞ぐ。マスキングテープや養生テープなど、剥がしても塗装やシール類への影響が少なく済む、剥がしやすいものがオススメ。
次に全体にシャワーをし、砂やホコリなど大きな汚れを流していく。高圧洗浄は、”剥き出し”に近いバイクにはあまりオススメではない。
足まわりの頑固な汚れをどうしても落としたいときなどには、距離を取って使用しよう。こちらの高圧洗浄機はノズル先端を回すだけで水勢が変えられるので、弱めにして使用してみた。
次に洗剤を使う。こちらの高圧洗浄ノズルには「水+洗剤」機能が付いており、せっかくなので弱めにして全体にかける。
あとは持ち込んだスポンジと洗剤で泡を作り、バイク全体を優しく洗浄。しつこい汚れの部分は、ある程度力をかけてこする。
そして再度シャワーノズルで泡を洗い流す。こちらのシャワーノズル、洗車YouTubeチャンネル「BEAUTIFULCARS」が監修しグリーンライフが製造した、洗車特化型モデル。
洗車のプロフェッショナルが監修しただけに、ホールド性がよく、角度や水流の調整も楽にできた。
手持ちカメラや自撮り棒の機能を組み合わせたような、馴染みやすいシャワーヘッド。角度調整や水量調整、水流切り替えが直感的に行え使いやすい。
拭き上げは楽チン! 仕上がりをチェック
汚れや泡を流し終わったら、拭き上げ&乾燥作業。こちらもブースに設置されているエアブロワーを用いて、水滴を飛ばしていく。
前述の通りD-Washでは純水を使用しているため、カバーやカウル上に水滴が残っても水アカにならない。そこまで神経質にならずに済むのは、嬉しいポイントだ。
サビなど、不具合に繋がりそうなところにある溜まった水は、持参したウエスで拭き上げる。作業用のキャスター付き椅子がブースに設置されているので、快適に作業できた。
こうしてピカピカに仕上がったマイ・クロスカブ110。帰路は気持ちよく、走ることができた。
こうした新しい洗車場がもし家の近所にあれば、休日に楽しみながら洗車ができそうだし、ツーリングの帰りに洗車するのもよさそう。
気になった方は、D-Washの店舗がどこにあるのかまずチェックしてみよう!
洗車終了! 面倒くさくなりがちな作業も、快適な場所でやれば「休日の楽しみ」的に味わえた。
クロスカブはチェーンカバー付きだが、しばらく給油していなかったこととしっかり洗車したこともあって、チェーンをキレイにした上でチェーンルブを吹いておいた。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
販売終了が続く絶版車用純正部品を信頼のMADE IN JAPANで復刻 長期間不動状態だったバイクを再始動する際、キャブレターやガソリンタンクの状態もさることながら、クラッチの張り付きも懸念事項のひと[…]
フレキシブルプラグソケット:スリムな外径で汎用性をアップした、ユニバーサルジョイント一体ソケット 最初は指でねじ込んで、ネジ山が噛み合ってからプラグソケットを使うのが理想だが、雌ネジがプラグ穴のはるか[…]
皮脂や汗に含まれる尿素が生地を痛めてしまう ──一般の方が汗でびちょびちょのヘルメットをリフレッシュさせたい場合、どのように行えばよいでしょうか? 「どこが外せるのか、どういうふうに洗えばいいのかは、[…]
バイクの電装部品のひとつ、レギュレターってご存じですか? こういうの部品です。 車種によって場所はマチマチですが、だいたいがシルバーで、アルミ素材で空冷フィンがついていて、比較的バッテリーに近いところ[…]
メーカー自体が存在しない絶版車のメンテやレストアは難しい 日本のバイクメーカーは今でこそ4社に集約されていますが、1950年代には大小含めて数十社のメーカーが林立していました。第二次世界大戦で疲弊した[…]
最新の関連記事(洗車用品)
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」 ストリートでもサーキットでも大活躍する高性能4気筒スーパースポーツ・[…]
Yoeyang 高圧洗浄機 場所を選ばず使える高圧洗浄機。本体わずか574gの業界最小最軽量(約20×7×18cm)ながら、8MPaの強力な水圧を発揮し、車やバイクの泥汚れや窓の隅など頑固な汚れも簡単[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回はホンダCL250を洗車します。 洗車ポイントは“黒い部分をしっ[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」。 今回は、2025年モデルで各部のブラッシュアップが行われたトライア[…]
3面同時に洗浄できる! メンテ初心者にもやさしいチェーンブラシ 「チェーン掃除って面倒そう…」と思っている方にもぴったりなのが、デイトナのバイク用三面チェーンブラシ。ブラシ部が上下、横の3方向に広がっ[…]
人気記事ランキング(全体)
9月上旬~中旬発売:アライ「RAPIDE-NEO HAVE A BIKE DAY」 旧車やネオクラシックバイクにマッチするアライのラパイドネオに、新たなグラフィックモデルが登場した。グラフィックデザイ[…]
個性を求めて生まれた新しいスタイルとメカニズム ライバル他社に対して欧米市場での競争力強化を迫られていた1970年代後期のホンダは、CB400フォアよりも低コストで低価格にできる2気筒モデルに舵をとり[…]
夏場は100℃超えも珍しくないけれど… いまやバイクのエンジンは“水冷”が主流。安定した冷却性能によってエンジンパワーを確実に引き出すだけでなく、排出ガス/燃費/静粛性の面でも水冷の方が空冷より有利な[…]
フレームまで変わるモデルチェンジ、かつリヤキャリアを新装備してたったの+6600円 スズキは、グローバルで先行発表されていた新型「アドレス125」の国内導入を正式発表。基本スタイリングは継承しながら、[…]
作って、触って、攻略する。新感覚のサーキット模型 スマホケースなどの地図柄グッズを手がけるクロスフィールドデザインが、モビリティライフスタイルブランド「レシプロ」の新商品として「レイヤード ランドスケ[…]
最新の投稿記事(全体)
ジムニーノマドJC74W ドレスアップパーツ最新情報 人気のロトパックスやラック取り付けのポイント アウトドアシーンには欠かせないギアとして注目されているのが、プロトが正規輸入代理店をしているROTO[…]
イタリア魂が込められたフルサイズ125ccネイキッド 2018年デビュー以来、その美しいスタイリングと俊敏なハンドリングで世界を魅了してきたキャバレロは、今回の2025年モデルで「クオーレ・イタリアー[…]
9/10発売:スズキ アドレス125 まずはスズキから、原付二種スクーターの定番「アドレス125」がフルモデルチェンジして登場だ。フレームを新設計して剛性を高めつつ軽量化を実現し、エンジンもカムシャフ[…]
新型CL500の進化が! 気がつけば長距離を走っているスクランブラー「CL500」がマイナーチェンジを果たして新登場します! ご存じかと思いますが、CLシリーズには250ccの「CL250」も存在しま[…]
一線から退くことすらファンが許さなかった「革新モデル」 世界最速を目指したZ1発売から10年余り、ついにカワサキは水冷4気筒エンジンを搭載するGPz900Rを1984年に発売。北米モデルはNinja([…]
- 1
- 2