
ホンダは、10月13日に開催の全日本トライアル選手権の第6戦 和歌山・湯浅大会にプロトタイプの電動トライアルバイク「RTL ELECTRIC(アールティーエル・エレクトリック)」を投入、ライダーには元世界チャンピオンの藤波貴久を起用した。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ホンダ
“初心に帰る”ゼッケン27番でRTLエレクトリックをデビューウィンに導く
10月13日に開催された全日本トライアル選手権の第6戦 和歌山・湯浅大会で、フジガスこと藤波貴久さんが電動トライアルバイク「RTLエレクトリック」を走らせ、デビュー戦優勝を果たした。
2003年のSUGO大会以来、21年ぶりの全日本トライアル選手権への参戦となったフジガスは、1994年に全日本選手権に初参戦したときのゼッケン『27』を付け、「初心に帰る」をテーマに参戦。このゼッケンは、1996年に初めて世界選手権に参戦した際にも使っていたものだ。
フジガスのRTLエレクトリックによる参戦が決まったのは今春で、5月から幾度かの国内テストを経ての参戦。とはいえ全日本シリーズでは実績がないことからスタートは前のほう。ライバル勢の走りを見極めることもできない中、先陣を切ってセクション群を攻略していった。
ゴルフのコースを回るのに似たトライアル選手権は、通常はいくつかのセクションを巡って合計2周で争われる。フジガスは1周目で早くもトップに立つと、2周目にはさらに2位以下を突き放し、格の違いとプロトタイプマシンの出来を見せつけた。
中央がフジガスこと藤波貴久さん。2位にはヤマハの電動トライアルバイク「TY-E 2.2」を駆る黒山健一選手(左)、3位にエンジン車のホンダワークスマシンを駆るガッチこと小川友幸選手(右)が入った。
次のSUGO大会にも出場予定であり、シーズンランキング10位以内に入れば最終戦にも参戦予定。フジガス本人は最終戦まで出場する気満々だ。
マシンの詳細と参戦直前インタビューはこちら↓
元世界チャンピオンが全日本トライアルに参戦、先行して参戦しているヤマハに挑む ホンダが開発中の電動トライアルバイク「RTLエレクトリック」で、藤波貴久さんが全日本トライアル選手権に参戦する。そんなニュ[…]
藤波貴久 チームHRC #27
「久しぶりの競技参加、そして21年ぶりの全日本選手権。プレッシャーの中で勝てるようにマシンを準備してくれた開発陣に感謝します。1周目の後半やスペシャルセクションでミスもありましたが、今回優勝できたことに感謝しています。2週間後には次回のSUGO大会があり、マシンを最高のパフォーマンスに仕上げるためにさらに磨きをかけ、また優勝を目指します。また、全日本の舞台でファンの皆さんと再会できたことにも感謝しています。皆さんの応援があったからこそ、今回の優勝を果たすことができました。本当にありがとうございました」
塚本飛佳留氏 ホンダ技術研究所取締役
「チームHRCにとって電動トライアルバイクでの初レースだったので、藤波選手、アシスタント、スタッフ全員が多くのことを学んだ1日だったと思います。1位を獲得できたことはとてもうれしいですが、残りのレースも集中して取り組んでいきます。この事業を支援してくださった皆様に感謝します」
Results:
| Position | Rider | Manufacturer | Points |
| 1 | Takahisa Fujinami | Honda | 48 |
| 2 | Kenichi Kuroyama | Yamaha | 58 |
| 3 | Tomoyuki Ogawa | Honda | 70 |
| 4 | Akira Shibata | TRRS | 78 |
| 5 | Seiya Ujikawa | Yamaha | 78 |
| 6 | Tsuyoshi Ogawa | Beta | 80 |
| 7 | Jin Kuroyama | Sherco | 83 |
| 8 | Koji Hisaoka | Honda | 91 |
| 9 | Yohito Takeda | GasGas | 96 |
| 10 | Yoshihiro Tanaka | Honda | 101 |
| 11 | Masaya Takei | Honda | 94 |
| 12 | Masatoshi Okamura | Sherco | 98 |
| 13 | Mizuki Urayama | Honda | 98 |
| 14 | Masahiro Hirata | Scorpa | 98 |
| 15 | Rei Hamabe | Yamaha | 98 |
| 16 | Kaoru Isogaya | Beta | 101 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(レース | ホンダ [HONDA])
2ストGPマシン開発を決断、その僅か9ヶ月後にプロトは走り出した! ホンダは1967年に50cc、125cc、250cc、350cc、そして500ccクラスの5クラスでメーカータイトル全制覇の後、FI[…]
トップライダーの底力で逆境を跳ねのけるか Honda HRCが急きょ2人体制で2025年の鈴鹿8時間耐久ロードレースに挑むことが7月31日(木)に発表されました。 7月26日(土)に行われたスーパーバ[…]
3度目のタイトルに向け、鈴鹿8耐に挑む 2017-18年シーズンと2022年シーズンにEWCチャンピオンを獲得を獲得している「F.C.C. TSR Honda France」は、3度目のタイトル獲得に[…]
参戦初年度でチャンピオンを獲得したRCB1000と次世代のフラッグシップCBが競演 ホンダは、「2025 FIM 世界耐久選手権“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会」(三重県鈴鹿サー[…]
伊藤真一さんが代表兼監督を務める『Astemo Pro Honda SI Racing』は、、FIM世界耐久選手権第3戦”コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会(8月3日決勝)のチーム参[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
丸山浩直伝! ホンダCB1000Fの嗜み やっぱりCBはストリート=公道のヒーローだった。 まず何が素晴らしかったかと言えば、低速域におけるトルク感とかあのドロドロっとした大排気量直4CBならではのフ[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
1948年創業、1958年にスーパーカブが誕生し、その後は誰もが知る世界一のメーカーに 2023年に創業75周年を迎えた本田技研工業は、1949年にフレームからすべて自社製の本格的なオートバイ、ドリー[…]
新CB伝説が始まった!:CB1000F鉄馬レーサー #24 やったぜ! CB1000F コンセプトのレースデビューウィン! 私が参戦したのはアイアンスポーツクラス。空冷・水冷・油冷を問わない排気量60[…]
人気記事ランキング(全体)
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
[A] 前後左右のピッチングの動きを最小限に抑えられるからです たしかに最新のスーパースポーツは、エンジン下から斜め横へサイレンサーが顔を出すスタイルが主流になっていますよネ。 20年ほど前はシートカ[…]
ひっそりと終了したスズキの名Vツイン スズキのミドルクラスを長きにわたり支えてきた傑作ネイキッド、『SV650』およびカフェレーサースタイルの『SV650X』が、ついにその生産の歴史に終止符を打った。[…]
主流のワンウェイタイプ作業失敗時の課題 結束バンドには、繰り返し使える「リピートタイ」も存在するが、市場では一度締め込むと外すことができない「ワンウェイ(使い捨て)」タイプが主流だ。ワンウェイタイプは[…]
足着きがいい! クルーザーは上半身が直立したライディングポジションのものが主流で、シート高は700mmを切るケースも。アドベンチャーモデルでは片足ツンツンでも、クルーザーなら両足がカカトまでベタ付きと[…]
最新の投稿記事(全体)
「いつか一緒に走ろう」の約束から8年が経った レースの取材をしていると、大分県のオートポリス・サーキットに年に3度ほど訪れる。このサーキットは大分県に所在しているが、熊本側から向かう方が便利な立地だ。[…]
読者プレゼントのご応募はヤングマシン電子版1月号より 今、話題のアニメ&漫画『終末ツーリング』。 ライダーのツボを突く描写が盛りだくさんで、舞台は荒廃した終末世界ながら、国内ツーリングガイドとしても楽[…]
防寒と天候対策を両立させた構造 本製品はヤギ革を使用したロングタイプのウインターグローブであり、裏地にはボア素材を採用している。肌に触れる部分が柔らかく、指先が冷えやすい冬季の走行において保温を補助す[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、さらにはツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
発熱により脚全体の冷えを抑えやすい構造 「EK-113」は、車両の12V電源を利用する電熱インナーで、太ももや腰まわりなど冷えやすい部分を効率よく温める設計だ。冬の走行中は下半身の冷えが疲労に直結しや[…]
- 1
- 2










































