インディアン(Indian Motorcycle)はハーレーダビッドソンと並ぶアメリカの二大巨頭だったが、1940年代後半になるとイギリスのバーチカルツインの人気に押され、それに対抗するも失敗。50年代初頭にはイギリスのブロックハウス・エンジニアリング社が経営権を買い取り、1953年にインディアンの生産は中止された。その混乱期にイギリスのAMCがこれを買収し、イギリス製エンジンを搭載したハイブリッドモデルがいくつか生産された。このニューヨーク市警用バイクは、ロイヤルエンフィールドのコンステレーションそのもので、イギリスのレディッチ社が生産してアメリカへ輸出し、インディアン社がポリス仕様へと改良した。この車両はそうした経緯で50台生産されたインディアン・チーフの1台で、エンジンとフレームは1958年式だが、実際に使用されたのは1960年以降かもしれないという、複雑な生まれと育ちのバイクだ。
世界中にバイク博物館は数あれど、イギリスの『ナショナルモーターサイクルミュージアム』は、展示台数850と世界最大級だ。国立だけあってそのほとんどはイギリス車で、世界のバイク史の前半をイギリスがつむいできたことを実感できるミュージアムなのである。 目次 1 英国バイク産業の聖地へ2 ナショナルモーターサイクルミュージアムから厳選紹介! 英国バイク産業の聖地へ ナショナルモーターサイクルミュージアムは […]


























































