新型コロナ禍においては、新車/中古車ともに販売台数が増え、二輪免許取得者数も増加。第12世代バイクブームというライフスタイル重視の価値観により、バイクの使い方/コトづくりの幅も広がって、さまざまな業界/業態からバイクやライダーへの注目が集まった。そうした動きは駐車場ビジネスにも影響を与えたようだ。
●文:ヤングマシン編集部(田中淳磨)
リテールの活発化が駐車場を増やす?
今回紹介するのは、不動産業界の動きだ。公共施設駐車場の委託管理も含めて、駐車場と不動産業界は切っても切れない関係となっているが、コロナ禍以降に注目される動きとして、“リテールの活発化”がある。不動産業界でのリテールとは、おもに個人顧客を対象とした不動産の売却や購入を意味するが、この個人向けのリテール事業において、バイク駐車場の経営に関心が向けられるようになったのだ。
業界大手による不動産活用サイトでも、土地活用/不動産投資の対象として、バイク駐車場の経営を勧めることが増えている。どれもバイク駐車場経営の基礎知識から解説されており、クルマとは異なるバイク駐車場ならではの特徴とメリット/デメリット、運営会社と土地オーナーによるさまざまな運営スタイルなどがかなり詳しく解説されている。「HOME4U」では、バイク駐車場の形態やユーザーニーズのほか、自工会二輪車委員会による市場調査やバイク盗難件数といった背景/周辺情報まで説明されており、監視カメラ設置/保険適用といった注意点やアドバイスなども充実している。
マーケティング等の観点から社名は明かせないが、うち1社に話を聞いた。「遊休地や空地への投資として『10平米(m2)」でも』とお勧めしています。アパートなどの主力物件も相続が重なって狭くなっています。バイク駐車場の経営は、借金をしなくても低価格で始められることが多く、投資の形態が増えていることのひとつと考えています」(サイト担当者)
新型コロナ禍のバイクブームは、不動産業界の土地活用にも影響を与えていた。今後はきめ細かなマッチングシステムの登場に期待したい。
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