
アメリカの人気YouTubeチャンネル『Bikes and Beards』が世界初の分割ホイールのバイクを製作した動画については以前お届けしましたが、今回はその続報です。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:Bikes and Beards
前回は3日で作った“最先端”のバイク……ドリルとハンマーを使ってね
2024年1月にお届けした記事では、リヤホイールを半分ずつにして2つ装着したCBR300Rの製作過程を紹介しました。昨年はその着想の元になった自転車のYOUTUBE動画がありましたが、低速で走るそれとは違って、振動が大きな問題になっていたものでした。
とてもじゃないけど快適に乗れる代物じゃなかったわけですが、トライアンドエラーで課題を克服していくのがアメリカン魂です。
大きな問題がありました。
とにかく振動です。ホイールの重量バランスって何? と言わんばかりの構造ですから、少しスピードを出すだけでも盛大に上下に揺すられます。これでタンデムしたら嫌われることうけあいですね。
この振動にの原因と考えられたのは、リヤタイヤが2つとも路面に接地していない瞬間があることでした。要因は複数ありますが、タイヤ選択が適当だったためか2本のタイヤは銘柄も摩耗状態もバラバラだったことやスイングアームの上下動でした。後者はリヤサスペンションがストロークするたびにスイングアームの角度が変わるからです。2本のリヤタイヤが規則正しく交互に接地するためには水平を保つのが理想なのは言うまでもありません。
これらを解決するためにまず彼らがしたのは、新品のタイヤを2本用意し、60%ずつ残すということでした。
見た目はなかなかカッコイイです。
また、前回は液体のラバーを満たして硬化させるという荒業でタイヤ自体が重くなり、余計にホイールバランスが崩れていたので、ラリーマシンなどで使うムースを詰め込むことにしました。まあ簡単にいえば、タイヤの内側と同じ形をした硬くて頑丈なスポンジみたいなものです。
次に、リヤサスペンションの代わりに金属の固定棒を取り付けて、スイングアームの適切な対地角を探ります。
さて、高速道路へ──。
あっ……
いろいろな可能性を考えながら出発しますが、最初からけっこう振動しているような……。リヤサスペンションがリジッドでもフロントフォークがストロークしてピッチングを吸収する、というのが視覚的によくわかる映像になっていますね。
速度域によって振動が増えたり減ったりしながら高速道路に進入し、時速35マイルを超え──。
結末は動画で見届けてください。幸いなことに【閲覧注意】ではありません。
この動画には、「歴史を作ったね!」「サスペンションを全部動かないようにしたほうがいいかもね」など、2400余りのコメントが寄せられています。
※画像はYouTubeチャンネル『Bikes and Beards』より。※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
カリフォルニアでは違法だけどペンシルベニアでは大丈夫、なんてことあるんですね 「ナンバーを隠すやつはAmazonでも売ることができないんだ!」 「このブレーキレバーは指を切り落としたいのか!?」 「A[…]
6999ドルで入手したバイク「VOGER」、ハーレーよりでっかい箱で到着! タンクの中が明るいぞ! 彼女を乗せたらどこに足を置けばいいんだ? ヘッドカバーがプラスチック?! アメリカの人気YouTub[…]
ネズミに齧られ……てはいなかった(ホッ) 「いい匂い……」 「安全第一で組み立てるぞ」 1982年に製造され、それから40年にもわたって箱入りのままになっていた新車のFT500を買ってきたのは、おなじ[…]
くんかくんか……木の箱はジャパンの匂いがするぜぇ~! アッハハー! エンジンの上に蛇が巣を作ってたみたいだぞ! いや、ネズミっぽいぞ……? 41年も箱入り(動画公開時)になっていた新車のヤマハSR50[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
1位:ワークマン「ペルチェベストPRO2」使用レビュー ワークマンの「ペルチェベストPRO2」を猛暑日で徹底検証。最新モデルはペルチェデバイスの数が昨年モデルの3個から合計5個に増加し、バッテリーもコ[…]
7月上旬発売:ヒョースン「GV125Xロードスター」 ヒョースンモーター・ジャパンから、原付二種クラスに新型クルーザー「GV125Xロードスター」が投入される。発売は2025年7月上旬から日本国内向け[…]
モリワキイズムを変えずに継承していく モリワキの面白さは、ライダーが主役のもの作りだと思っています。サーキットを速く走るにはどうしたらいいのか、ライダーの意見を聞いて解決策をプロダクトとライダーの両方[…]
【モリワキエンジニアリング取締役名誉会長・森脇護氏】1944年、高知県生まれ。愛車だったホンダCB72のチューニングをヨシムラに依頼し、それをきっかけにPOPこと吉村秀雄氏に師事し、チューニングを学ぶ[…]
北海道という「ハードルの高さ」 ライダーにとってのひとつのあこがれ、北海道ツーリング。しかしフェリーの予約が面倒だったり、北海道までの移動で疲れてしまったり。 そういったライダーの悩みを解決し、「手ぶ[…]
人気記事ランキング(全体)
エンジン積み替えで規制対応!? なら水冷縦型しかないっ! 2023年末にタイで、続く年明け以降にはベトナムやフィリピンでも発表された、ヤマハの新型モデル「PG-1」。日本にも一部で並行輸入されたりした[…]
7月上旬発売:ヒョースン「GV125Xロードスター」 ヒョースンモーター・ジャパンから、原付二種クラスに新型クルーザー「GV125Xロードスター」が投入される。発売は2025年7月上旬から日本国内向け[…]
青春名車録「元祖中型限定」(昭和51年) CB400FOUR(CB400フォア)は、CB350フォアをベースとしたリニューアルバージョンとして1974年12月(昭和49年)に発売。クラス唯一のSOHC[…]
高評価の2気筒エンジンや電子制御はそのままにスタイリングを大胆チェンジ! スズキは、新世代ネオクラシックモデル「GSX-8T」および「GSX-8TT」を発表。2025年夏頃より、欧州、北米を中心に世界[…]
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
最新の投稿記事(全体)
脇を冷やすことで全身を効率的にクールダウン 男性の健康をサポートするために世界各地でライダーが集い、パレードランをしながら募金を呼びかけるチャリティイベント、DGR(The Distinguished[…]
1位:ワークマン「ペルチェベストPRO2」使用レビュー ワークマンの「ペルチェベストPRO2」を猛暑日で徹底検証。最新モデルはペルチェデバイスの数が昨年モデルの3個から合計5個に増加し、バッテリーもコ[…]
2022年モデル概要:赤フレームに白ボディが新鮮! 並列4気筒エンジンを搭載し、アグレッシブな「Sugomi」デザインと「エキサイティング&イージー」な走りがウリのZ900。KTRC(カワサキトラクシ[…]
当時を思わせながらも高次元のチューニング ◆TESTER/丸山 浩:ご存知ヤングマシンのメインテスター。ヨシムラの技術力がフルに注がれた空冷4発の完成度にホレボレ。「この味、若い子にも経験してほしい![…]
メッキのプロが開発したクロームメッキ専用品!! 鉄素材のさまざまな表面処理の中で光沢や質感、高級感のいずれにおいても秀でているのがクロームメッキだ。しかしながら近年では、メッキ工程で使用される六価クロ[…]