
イタリア・ノアーレに本社を置くアプリリアは、サンマリノGPが開催されているミサノサーキットで、新型ミドルスポーツバイク「RS 457」を発表した。欧州のA2ライセンスに向けに35kW(47.6ps)を発生する新開発の並列2気筒エンジンを搭載し、3段階に調整可能なライディングモードなどを備えている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
RS660の技術を生かし、ヤングライダー向けに仕立てる
アプリリアが新開発のミドルスポーツを発表した。その名も「RS457」で、アプリリアが誇るスポーツバイクシリーズのRSV4 1100やRS660、RS125に続く最新作だ。
左からビアッジ、サヴァドーリ、アルベシアーノ、アレイシ、マーヴェリック、マッシモ・リヴォラ。
アプリリアが本社をイタリア・ノアーレに置くことから、ミサノサーキットで開催されているサンマリノGPのウィークデーイベントで発表され、MotoGPライダーのアレイシ・エスパルガロ選手やマーヴェリック・ヴィニャーレス選手、さらにアプリリアでWGP250ccクラスチャンピオンを3度獲得(およびホンダで1度)、ワールドスーパーバイク選手権でも2度のチャンピオンを獲得したマックス・ビアッジ氏らが同席した。
RS457の並列2気筒エンジンはDOHC4バルブを採用し、欧州A2ライセンスに適合する最高出力35kWを発生。排気量はおそらく457ccだが正式なスペックは未発表だ。これをアルミ製フレームに搭載し、乾燥重量159kg/装備重量175kgを実現した。
また、アプリリアがMotoGPおよび市販車の両方で世界初採用したとするライドバイワイヤをもちろん搭載しており、パワーデリバリーとトラクションコントロールシステムの両方に介入するライディングモードは3段階に調整可能。クイックシフターはアクセサリー設定される。
2 in 1マフラーはエンジン下に収められ、スリムな外観とエアロダイナミクスに貢献。フルLEDヘッドライトはRSシリーズ共通のシグネチャーが施された。メーターは5インチTFTカラーディスプレイを採用し、ハンドルバースイッチにはバックライトも付く。
足まわりは、フロントにトラベル120mm/プリロード調整可能なφ41mm倒立フォーク、そしてリヤにはトラベル130mm/プリロード調整可能なモノショックをスチール製スイングアームにマウント。ブレーキはフロントにφ320mmディスク+ラジアルマウント4ピストンキャリパー、リヤにはφ220mmディスク+1ピストンキャリパー(いずれもバイブレ製)を奢る。ABSは前輪のみまたは前後輪に作用するデュアルマップ仕様だ。前後ホイールサイズは17インチで、前110/70ZR17・後150/60ZR17のラジアルタイヤを履く。
詳細なスペックは未発表だが、11月にミラノで開催されるEICMA 2023までには明らかになるはずだ。日本への導入も期待したい!
APRILIA RS 457
カラーバリエーションは3色!
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(アプリリア)
排ガス規制に適合しつつ細部をアップデート アプリリアが販売する原付二種クラスにして、車体/エンジンを共有する兄弟車であるRX125/SX125。その2025年モデルが国内でも受注開始した。いずれもフレ[…]
小椋藍選手のファンならずとも注目の1台! MotoGPでは小椋藍選手が来季より移籍(トラックハウスレーシング)することでも注目のアプリリアから、新しいミドルクラスのスポーツモデルが登場した。欧州ではす[…]
イタリアンバイクの雄・アプリリア MotoGPやスーパーバイク世界選手権などさまざまなレースで活躍し、日本でも知名度が高いイタリアに本拠地を置くアプリリア(aprilia)。 1100ccV4エンジン[…]
RS660 エクストリーマの写真をまとめて見る(全10点) ひと目で特別仕様車とわかる個性的なカラーと特別装備 RS 660は、軽量コンパクトなミドルサイズの車体に、100psを発生する270度クラン[…]
フランスの建築家兼デザイナー フィリップ・スタルク デザイナー発のバイクとしてあまりにも有名なKATANA。’95年にアプリリアから登場したMoto6.5も、フランス生まれの建築家でデザイナーでもある[…]
最新の関連記事(新型スーパースポーツ)
150万円切りはほぼ確実と思われるが…… ヤマハは台湾で、欧州および北米などで発表済みのスーパースポーツモデル「YZF-R9」の導入価格を発表。日本国内にも2025年春以降の導入が案内されており、正式[…]
新型スーパースポーツ「YZF-R9」の国内導入を2025年春以降に発表 欧州および北米ではすでに正式発表されている新型スーパースポーツモデル「YZF-R9」。日本国内にも2025年春以降に導入されると[…]
通勤からツーリング、サーキット走行まで使えるカウル付き軽二輪スポーツ 日本の道に最適といえるサイズ感や、通勤/通学からツーリングまで使える万能さが軽二輪(126~250cc)の長所。スクーターやレジャ[…]
2017年モデル:クラス最高のスペックと装備で登場 かつての4気筒レーサーレプリカの名前を受け継いだ、CBR250RR(MC51)の初登場は2017年。38psという、当時の250ccスーパースポーツ[…]
完熟した性能に刺激をプラス 発売は、2025年3月6日のこと。2017年の登場以来、2020年モデルの3psのパワーアップ、スリッパークラッチの標準装備や、2023年モデルのさらなる1ps向上、ホンダ[…]
人気記事ランキング(全体)
【ご注意】本記事は、エンジンオイルの過剰注入がエンジンに与える影響を確認するための実験であり、一般使用車両での実施や再現を推奨するものではありませんのでご了承ください。 オイルの規定量は守らなくちゃイ[…]
インフレの今、価格破壊王のワークマンがまたやってくれた! 春から初夏にかけ、ツーリングのシーズンがやってきた。爽やかな空気を全身に浴びてのライディングは最高だ。しかし…この期間はジメジメ・シトシトの梅[…]
その姿、まるでGB400TT MkIIの正統後継者! 欧州ホンダは、2025年も例年通りカスタムコンテスを開催。これは正規ディーラーがホンダ車をベースにカスタムを手がけ、オンライン投票で最優秀マシンを[…]
圧倒的に軽いCB1000Fコンセプト。足着き性も良好だ CB1000FコンセプトをCB1300スーパーフォアと比較すると、前者の方がコンパクトで引き起こしも圧倒的にラク。ただ跨ってみると意外と大柄な印[…]
フェイスリフトと前後サスペンションの再設定 ホンダが「XL750トランザルプ」の国内2025年モデルを発売する。CB750ホーネットに似た2眼ヘッドライトを新たに採用し、センターダクトを設けたウインド[…]
最新の投稿記事(全体)
ホンダCBR250RR(2021) 試乗レビュー 全方位にスペックアップした2021年モデル 2020年モデルからの変更箇所は多岐に渡る。 ピストン、ピストンリング、コンロッド、バランサーシャフト、バ[…]
2020年モデル概要:スタンダードモデルが堂々の復活 排ガス規制の影響により2016年7月発売のファイナルエディションで生産終了したW800が、W800ストリート/カフェとして復活したのは、2019年[…]
1位:CB400FOURは前期型→後期I型/II型でなにがちがう? 1974年に初登場したホンダCB400フォアは、初代とそれ以降でなにが違うのかを紹介した。ご存じ初代モデルは全車408ccのために発[…]
“Neo Retro”ロードスポーツ:2016年モデル 発売は2016年4月15日。現代的ストリートファイターのMT-09をベースに、アルミタンクカバーなど金属の質感を活かした専用外装などでネオレトロ[…]
歴史的な価値のあるパーツに使われることが多いマグリコート ホイールやエンジンカバー、といっても一般的な市販モデルではなく、アフターマーケットパーツやレース用のホイールやカバー類に使われることの多い、マ[…]
- 1
- 2