
スズキは北米で、同社がデュアルスポーツと位置付ける「DR-Z400S」および「DR650S」、そしてスーパーモトの「DR-Z400SM」の2024年モデルを発表した。DR-Z400シリーズは日本でも販売されていた時期があり、今は排ガス規制への適合などから北米などで生き残るのみ。うーん、北米がうらやましい!
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
基本的な姿は変わらないまま、最新カラーで登場!
スズキは北米で「DR-Z400S」「DR-Z400SM」「DR650S」の2024年モデルを発表。DR-Z400シリーズは日本でもデュアルパーパス仕様のDR-Z400Sが2008年モデルまで、スーパーモト仕様のDR-Z400SMも2007年モデルの限定車“DR-Z400SMZ”まで販売された。現在は北米など一部の国で生き残っている。
高性能な水冷4ストローク単気筒エンジンを搭載し、圧縮比11.3から本来のポテンシャルからは控えめな最高出力40ps(日本仕様の場合)を発揮。ボア90mm×ストローク62.3mmのショートストローク設定で、車重(装備状態)はSが317ポンド(144kg)、SMが322ポンド(146kg)と軽量だ。
DR-Z400Sは前21/後18インチのワイヤースポークホイールにチューブタイプのブロックタイヤを装着し、フロントは正立フォークと小径ディスクブレーキでオフロードに最適な特性を持たせている。
DR-Z400SMは前後17インチホイールとされ、オンロードパターンのラジアルタイヤを履く。フロントフォークは倒立タイプに変更され、ディスクブレーキも大径化。ホイールベースの1485mmのSに対し、1460mmと旋回性重視の設定とされている。
そしてDR650Sは、空冷の644cc単気筒エンジン(ボア100mm×ストローク82mm)を搭載し、前21/後17インチホイールを装着するビッグオフローダー。北米ではデュアルスポーツと分類されるが、日本でいうデュアルパーパスと同様の意味合いで、オンロードとオフロードのどちらの用途にも対応しますよ的なものだ。出力こそ未発表だが、大スケールのオフロードががあちこちにあるアメリカでは、こうした大トルクで走れるオフローダーは昔から市民権を得ている。
価格は、DR-Z400Sが7199ドル(日本円換算約103万3000円)、DR-Z400SMが7899ドル(約113万3000円)、DR650Sが7099ドル(約101万9000円)だ。排出ガス規制によって選択肢が狭まる日本や欧州に比べ、まだまだ多様な機種が生き残る北米の環境がうらやましいぞ!
SUZUKI DR-Z400S[2024 U.S. model]
主要諸元■全長2310 全幅875 全高1230 軸距1485 シート高935(各mm) 車重144kg(装備)■水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 398cc 出力未発表 変速機5段 燃料タンク容量10L■タイヤサイズF=80/100-21 R=120/90-18
SUZUKI DR-Z400SM[2024 U.S. model]
主要諸元■全長2225 全幅855 全高1200 軸距1460 シート高890(各mm) 車重146kg(装備)■水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 398cc 出力未発表 変速機5段 燃料タンク容量10L■タイヤサイズF=120/70R17 R=140/70R17
SUZUKI DR650S[2024 U.S. model]
主要諸元■全長2255 全幅865 全高1195 軸距1490 シート高885(各mm) 車重166kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 644cc 出力未発表 変速機5段 燃料タンク容量13L■タイヤサイズF=90/90-21 R=120/90-17
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
スズキ「GSX-R750」2024年モデルとR1000チャンピオンエディションの写真をまとめて見る 38年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツ 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラス[…]
900F/900LC/700LCの写真をまとめて見る XSR900('22)をRZV500R/RD500LC/RZ500風に! RZV500Rはともかくとして、RD500LCやRZ500という車名をご[…]
KLX300/KLX300SMの写真をまとめて見る(全42点) KXイメージのシャープな外装デザインになったKLX300 日本では2016年5月15日にファイナルエディションが発売されたデュアルパーパ[…]
エリネーター450の写真をまとめて見る(全22点) 基本構成は日本仕様のエリミネーター/SEと変わらずか カワサキは北米でエリミネーター/SEを発表した。同時に欧州でも標準モデルとSEのブラックが発表[…]
ロー&ロングのスタイルにボバースタイルを組み合わせる ホンダは北米で、ミドルクラスのクルーザーモデル「シャドウ ファントム」および「シャドウ エアロ」をモデルチェンジし、2024年モデルとして発表した[…]
最新の関連記事(スズキ [SUZUKI])
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
スズキは、5月から7月にかけて横浜・名古屋・オンラインで開催される「人とくるまのテクノロジー展 2025」(主催:公益社団法人自動車技術会)に出展する概要を発表した。 今回のスズキブースでは、2025[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
北米にもあるイエローグラフィック! スズキ イエローマジックといえば、モトクロスやスーパークロスで長年にわたって活躍してきた競技用マシン「RMシリーズ」を思い浮かべる方も少なくないだろう。少なくとも一[…]
アルミだらけで個性が薄くなったスーパースポーツに、スチールパイプの逞しい懐かしさを耐久レーサーに重ねる…… ン? GSX-Rに1200? それにSSって?……濃いスズキファンなら知っているGS1200[…]
最新の関連記事(新型アドベンチャー/クロスオーバー/オフロード)
フェイスリフトと前後サスペンションの再設定 ホンダが「XL750トランザルプ」の国内2025年モデルを発売する。CB750ホーネットに似た2眼ヘッドライトを新たに採用し、センターダクトを設けたウインド[…]
見晴らしがいい! オンロードバイクとアドベンチャー/オフロード/クロスオーバーなどの大きな違いのひとつは、走破性をよくするために車高が高くなっていること(最低地上高も同時に高まる)だろう。加えて、ステ[…]
AMAスーパークロス2位の実績を持つモトクロッサーのエンデューロ仕様が上陸! トライアンフが開発したオフロードマシンには、250cc4ストローク単気筒エンジンを搭載するモデルと、450cc4ストローク[…]
GT+にはY-AMTを標準装備 ヤマハは、今夏発売と予告していた新型「TRACER9 GT+ Y-AMT」を2025年5月28日に発売すると正式発表。今世代のトレーサー9 GTシリーズでモーターサイク[…]
3/14発売:スズキ「Vストローム800/DE」127万6000円~ スズキが製造する、並列2気筒エンジン搭載のミドルアドベンチャーが「Vストローム800」「Vストローム800DE」だ。 2025年モ[…]
人気記事ランキング(全体)
【ご注意】本記事は、エンジンオイルの過剰注入がエンジンに与える影響を確認するための実験であり、一般使用車両での実施や再現を推奨するものではありませんのでご了承ください。 オイルの規定量は守らなくちゃイ[…]
インフレの今、価格破壊王のワークマンがまたやってくれた! 春から初夏にかけ、ツーリングのシーズンがやってきた。爽やかな空気を全身に浴びてのライディングは最高だ。しかし…この期間はジメジメ・シトシトの梅[…]
その姿、まるでGB400TT MkIIの正統後継者! 欧州ホンダは、2025年も例年通りカスタムコンテスを開催。これは正規ディーラーがホンダ車をベースにカスタムを手がけ、オンライン投票で最優秀マシンを[…]
圧倒的に軽いCB1000Fコンセプト。足着き性も良好だ CB1000FコンセプトをCB1300スーパーフォアと比較すると、前者の方がコンパクトで引き起こしも圧倒的にラク。ただ跨ってみると意外と大柄な印[…]
フェイスリフトと前後サスペンションの再設定 ホンダが「XL750トランザルプ」の国内2025年モデルを発売する。CB750ホーネットに似た2眼ヘッドライトを新たに採用し、センターダクトを設けたウインド[…]
最新の投稿記事(全体)
1位:CB400FOURは前期型→後期I型/II型でなにがちがう? 1974年に初登場したホンダCB400フォアは、初代とそれ以降でなにが違うのかを紹介した。ご存じ初代モデルは全車408ccのために発[…]
“Neo Retro”ロードスポーツ:2016年モデル 発売は2016年4月15日。現代的ストリートファイターのMT-09をベースに、アルミタンクカバーなど金属の質感を活かした専用外装などでネオレトロ[…]
2003年モデル概要:MotoGP直系の先進技術を取り入れたSSとして登場 2003年当時、最先端のMotoGPマシンだった「RC211V」で培った先進技術とスタイリングを随所に取り入れ開発された。初[…]
歴史的な価値のあるパーツに使われることが多いマグリコート ホイールやエンジンカバー、といっても一般的な市販モデルではなく、アフターマーケットパーツやレース用のホイールやカバー類に使われることの多い、マ[…]
ネオクラシックながら”新しさ”で対抗 ヘリテージやネオクラシックと呼ばれるカテゴリーで、登場以来絶対的な人気を誇るカワサキのZ900RSシリーズ。現代スポーツネイキッドをベースに、名車Z1を絶妙にアレ[…]
- 1
- 2