ライダーが増え、バイクが売れているいま、その背後に潜んでいる不安や不満を払しょくするために各界のトップはどう考えているのか。ホンダの電動化担当役員(4月1日付で取締役 代表執行役副社長に就任)で、かつて二輪事業本部長を務めていてバイクにも非常に造詣の深い青山さんにバイクの電動化の方向性、そしてエンジンが生き残る可能性などをお聞きした。 ※2023年1月取材/ヤングマシン2023年4月号掲載
●取材/文:ヤングマシン編集部(Nom) ●写真:ホンダ/編集部
昨年11月に二輪事業本部に電動開発部を新設した
昨年の9月13日、ホンダは「二輪事業の取組みについて~電動化を中心としたカーボンニュートラルの実現〜」という内容の記者会見を行った。その中身は、’40年までにすべての二輪製品でのカーボンニュートラル(以下CN)を実現することを目指し、内燃機関の進化も継続的に取組みながら二輪車の電動化を促進し、’25年までにグローバルで電動二輪車を合計10モデル以上投入。さらには、今後5年以内に100万台、’30年に年間350万台レベルの電動二輪車の販売を目指すという、バイクの電動化シフト宣言とも受け取れる内容だった。
その詳細を、「電動化担当(取材当時)」の青山さんに改めてお聞きした。
「’30年にひとまず350万台、世界の二輪販売台数の15%相当ぐらいを電動にしていきたいというのが趣旨です。ボリュームはやっぱりアジアで稼ぎたいということで、350万台のうち50万台くらいを中国で、残りの300万台を中国以外のASEAN、インドを中心に販売し、日本を含む先進国でも昨年のEICMAで発表したモバイル・パワー・パック(以下MPP)を1個使うEM1:eを販売予定です。バッテリーに関しては、MPPだけじゃなく、固定式のものも含めていろいろやっていきたいと思っています。
そんななかで、バッテリーのセルなどはある一定の共通項はあるので、二輪、四輪、パワープロダクツ全体のシナジーーのいまのコストを含めて考えるを生かしていけるような取組みにしていきたいなと思っています。また、昨年11月には二輪事業本部の中に電動開発部という部門を設けて、そこで’24年くらいに向けていろいろな商品を仕込んでいこうとしています」
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