
バイク選びの参考になるかならないか、とらえ方は人それぞれかもしれないが、とにかくZ900RSの試乗インプレッションとしては、かなり異色かつ面白い。そんなライディングを映像で見せてくれるのは、スタントライダーのOGAこと小川裕之選手だ。ノーマルバイクにナイトロン製サスペンションと交換マフラーを装着しただけのZ900RSで何ができるのか、その目で確かめていただきたい。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:OGAチャンネル ※記事初出:2019年5月15日
見たことない動きをするZ900RS
高性能サスペンションで知られるナイトロンジャパンのデモ車両。それを借り物にもかかわらず、普通のライダーでは絶対にできそうにない、難易度の高いアクションライディングで颯爽と乗りこなすOGA選手……。えーと、Z900RSってそんなことができるバイクでしたっけ……?
そんなふうに思いながら「【検証】プロがノーマルバイクに乗ると何ができるのか?【Z900RS】」という映像を見ていると、実はこれ、Z900RSの扱いやすさがよくわかる構成になっているから面白い。
低速コントロールはかなり優秀とのこと。
まず172cmの身長で足着き性に問題ないことを確認。乗りはじめると、発進しただけで低速トルクの豊かさと扱いやすさを見抜き、Uターンなどの小回りやスラロームの動きでバイクの軽さに驚く様子を披露。ジムカーナもやりやすそうといいながら、クラッチ操作のしやすさやアクセルの開けやすさに言及していく。
そこからは、いきなりスタントライダーらしさが全開に。ブレーキの扱いやすさからジャックナイフを試し、次はウイリーだ。ここでは電子制御がきちんと介入していることがわかり、我々には安心なバイクだとわかってくる。
Z900RSはウイリーマシンであることが判明!?
そんなわけでKTRC(カワサキ・トラクション・コントロール)を解除したら、ウイリーのしやすさが判明する。エンジンの低速トルクがあり、スロットルのレスポンスが穏やかなことから、ウイリーが安定させやすいのだそうだ。さらにはストッピー(ジャックナイフ状態でスルスルと走っていく技)にも挑戦。そこからの着地でサスペンションの上質さについて楽しそうに言及するのであった。
アクセルターン。
進入スライド。
ストッピーからの180(ワンエイティ)!!
ウイリー、ストッピー、アクセルターン、Uターンなどをひと通り試し、低速トルクのコントロール性がとてもよくて乗りやすいと結論づける。これにスタントケージ(転倒してもバイクが壊れにくいようにするバンパーのようなもの)を装着してスタントをしてみたいまでというのだから、Z900RSが相当に気に入った様子。我々が今までに親しんできだインプレッション動画とはずいぶん趣が異なるものの、15分ほどの映像を飽きることなく見続け、Z900RSの素性のよさまでしっかりと理解できた。
最後に、映像の紹介記事制作に快く許可をくれたOGA選手に御礼いたします。いやぁ、いいもん見たわ……。
動画はこちら!
ちなみにヤングマシンには2013年8月号で初登場!
スタントライダー OGA:小川裕之 アメリカ、ヨーロッパ、アフリカのスタントライディング大会最高峰の大会で表彰台獲得を達成した唯一の日本人ライダー。2014~2017年には海外大会で日本人最高位を獲得するなど、スタント競技のトップライダーとして活躍。YoutubeのOGAチャンネルでは、わかりやすいアクションライディングの解説や練習方法などを発信しつつ、一味違ったインプレッション映像も展開している。
※本記事は2019年5月15日に公開した記事を再編集したものです。※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
まずは動画をご覧ください https://youtu.be/DtexfJoWp-0 YouTubeチャンネル「OGAチャンネル」の撮影 小川さんのスタントライディングを撮影するために、今回お借りした場[…]
マスダンパーや空力パーツ、そしてホールショットデバイスなど、ちょっとしたことでも逃すことなくトライし続けているドゥカティ。モトGP界の先駆者として、テクノロジーをリードしている。 そして今、ドゥカティ[…]
690系でキャストホイールを初採用したSM700 692.7ccの単気筒エンジンは75ps8000rpmを発生し、燃料を除く半乾燥重量は148.5kgと、レーシングマシンを彷彿とさせるパフォーマンスの[…]
“展示のために制作された車両”は誤報でした! 申し訳ありません! さて、その中でひとつ誤報があったので訂正させていただきたい。 展示されていたGPz900Rは、このショーのために制作された車両である…[…]
最新の関連記事(Z900RSシリーズ)
SHOWAハイパフォーマンスシリーズキット体感試乗キャンペーン 東京都練馬区のK’s STYLE(ケイズ・スタイル)では、カワサキZ900/Z900RS用の高性能サスペンション「SHOWAハイパフォー[…]
※Z900RSの最新相場情報は記事末に掲載しています。 2018モデル:「Z900RS」デビュー! Z1/Z2へのオマージュ&“火の玉”の衝撃 2017年の東京モーターショーで鮮烈なデビューを飾ったカ[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
カワサキモータースジャパンは、2025年3月に開催予定の「第41回大阪モーターサイクルショー2025」「第52回 東京モーターサイクルショー」、4月に開催予定の「第4回名古屋モーターサイクルショー 」[…]
2018年モデル:Z1/Z2モチーフ 発売は2017年12月1日。モチーフとなったZ1・Z2は、ショートピッチの燃料タンク形状とオレンジの塗色から「火の玉オレンジ」と呼ばれたカラーリング。これが伝説の[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI])
KRTもグラフィック変更され、オールニューカラー化 ニンジャ250と共通の車体に398ccの並列2気筒エンジンを搭載し、タイヤをラジアルに換装したフルカウルスポーツがニンジャ400シリーズだ。φ41m[…]
佇まいも走りも魅惑的。相棒のようなキャラクター ゼファーはまさに何にでも使える相棒のようなキャラだった。街乗りに旅によし、タンデムもよし、眺めても磨いてもよし。そして、意外にも走りが抜群に楽しかった。[…]
バイクは性能だけじゃない。大胆に温故知新を貫いた 1馬力でも高く、0.1秒でも速く…。1980年代後半、そんな熱狂にライダーは身を焦がしていた。レースでの勝利を至上命題にしたレーサーレプリカが世に溢れ[…]
カワサキW800(2020) 試乗レビュー [○]フロント19インチの味わい。これぞスタンダード ’19年、3年ぶりにカワサキのネオクラシックモデル・W800シリーズがラインナップに復活した。アップハ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
人気記事ランキング(全体)
ネットで注文できる1サイズ&1プライスガレージ。完成状態で運搬されてクレーンで据え置きされる サンデーメカニックなら誰もが知る工具ショップ・アストロプロダクツのホームページ上に「BIKE小屋」という商[…]
バイクライフを変えるスマートナビ「AIO-6シリーズ」 「AIO-6シリーズ」は、従来のバイク用ナビゲーションシステムが「道案内」や「車載モニター」に限定されていたのに対し、4G通信技術を搭載している[…]
昔の日本で大型輸入車に乗れるのは非常に限られた人だけ 現在の日本では様々な輸入車が当たり前のように走っているけど、昔は世界で1番厳しいとされた認証型式の取得や車検制度という高い壁があり、日本を走る外車[…]
完全に消える? それとも復活する? ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し、唯一無二[…]
バイクは性能だけじゃない。大胆に温故知新を貫いた 1馬力でも高く、0.1秒でも速く…。1980年代後半、そんな熱狂にライダーは身を焦がしていた。レースでの勝利を至上命題にしたレーサーレプリカが世に溢れ[…]
最新の投稿記事(全体)
KRTもグラフィック変更され、オールニューカラー化 ニンジャ250と共通の車体に398ccの並列2気筒エンジンを搭載し、タイヤをラジアルに換装したフルカウルスポーツがニンジャ400シリーズだ。φ41m[…]
佇まいも走りも魅惑的。相棒のようなキャラクター ゼファーはまさに何にでも使える相棒のようなキャラだった。街乗りに旅によし、タンデムもよし、眺めても磨いてもよし。そして、意外にも走りが抜群に楽しかった。[…]
ホンダCB400スーパーフォア試乗レビュー 姿は変わらずとも進化を続けた直4ネイキッド 教習車として多くのライダーを路上に送り出してきたエントリーモデルであるのと同時に、普通二輪免許で手にできるフラッ[…]
※写真はMotoAmerica Mission King of the Baggers ハーレーダビッドソン「ロードグライド」のワンメイクレース! ツーリング装備をサイドバッグに絞った仕様の“バガー”[…]
昔の日本で大型輸入車に乗れるのは非常に限られた人だけ 現在の日本では様々な輸入車が当たり前のように走っているけど、昔は世界で1番厳しいとされた認証型式の取得や車検制度という高い壁があり、日本を走る外車[…]
- 1
- 2