ロードレース世界耐久選手権(EWC)を統括するFIMは、鈴鹿8時間耐久ロードレースの決勝について暫定結果のまま保留していたが、このたび正式結果を発表。予選ポールポジションから決勝でパーフェクトウィンを飾ったチームHRCの優勝が改めて確認された
●写真:EWC
鈴鹿8耐、6大会ぶり/8年ぶりのホンダの優勝
コロナ禍を経て2019年大会以来3年ぶりの開催となった「2022 FIM世界耐久選手権(EWC) “コカ・コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第43回大会」では、8月7日に行われた決勝レースで数々の8耐らしいドラマが展開されるなか、予選でポールポジションを獲得していたホンダのワークスチーム、Team HRCが序盤からトップに立ち、ミスらしいミスもほとんどないパーフェクトレースを展開。2度セーフティカーが入るなか214周をこなし、2014年に優勝したMuSASHi RT HARC-PRO以来、ホンダ勢として8年ぶり/6大会ぶりの優勝を遂げた……かに見えた。
通常であれば決勝日に暫定結果が速報で発表され、翌日には正式結果が発表されて順位が確定するが、今回は様相が異なった。翌8月8日には何のアナウンスもなく、9日には関係者らから訝しがる声が上がりはじめた。10日、11日と過ぎていくなか、SNSでは上位入賞チームの決勝後車検で疑義が生じたのではと憶測を呼び、8月12日午前1時頃にはFIM EWCより以下のような声明が発表された。
“コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース第43回大会の結果は、現在、さらなるテクニカルチェックチェックを行うため、暫定的なものとなっている。
FIM世界耐久選手権2022年シーズン第3戦の決勝が終了した日曜日、クラス上位10チームのマシンが例年通り厳しいチェックを受けた。
その一環として、一部の部品は国際モーターサイクリズム連盟(FIM)本部に送られ、FIMがホモロゲーション(認定)した基準部品と比較された。
すべてのパーツのチェックが終了するまで、日本大会の結果は暫定的なものとなる。最終結果が発表されて初めて、選手権ランキングが更新される。
決勝レースから12日が経過した8月19日17時(日本時間)、以下の声明とともに正式結果が発表され、ようやくファンのモヤモヤに決着。より詳細な分析のためにホモロゲーション基準パーツと比較されたが、追加検査の結果トップ10のマシンは全てFIMのテクニカルレギュレーションに準拠していることが確認された。これにより、暫定とされていた結果が正式結果として採用された。
FIM 世界耐久選手権 2022年鈴鹿8耐 テクニカルコントロール後の最終順位表
2022年FIM世界耐久選手権の一部である第43回鈴鹿8時間耐久ロードレースに続いて、上位10位に入ったとされたマシンのテクニカルコントロールが行われました。より詳細な分析を実施し、ホモロゲーション基準パーツと比較するために、一部のパーツは封印されたFIM本部に持ち帰られました。
これらすべての部品がFIMによって検査されるまで、レースの結果は暫定的なままでした。
これらの追加検査が現在完了し、検査を受けた10台のマシンはすべてFIMテクニカルレギュレーションに準拠していることが判明致しました。
これにより、2022年の鈴鹿8耐の最終順位が確定致しました。
なお、これにより2022 FIM EWCのチームランキングは下記のようになっている。
1 Yoshimura SERT Motul(127ポイント)
2 F.C.C. TSR Honda France(103ポイント)
3 YART – Yamaha Official Team EWC(94ポイント)
4 TATI TEAM BERINGER RACING(75ポイント)
5 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM(64ポイント)
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