ついにこの日が来てしまった。
スズキは、2022年シーズンを持ってFIMロードレース世界選手権(MotoGP)の参戦の終了について、主催者であるドルナスポーツと合意に至ったこと、そしてFIM世界耐久選手権(EWC)へのワークス参戦も2022年シーズンをもって終了することを決定したと発表した。
スズキが2022年シーズンをもってモトGPへの参戦を終了する噂が流れたのはゴールデンウィーク突入直後だった。GW明けの5月12日、スズキはドルナスポーツと参戦終了について協議していると発表していた。これがついに正式決定してしまったということだ。
MotoGPでは2020年、スズキ創業100周年&GP参戦60周年の記念すべき年に20年ぶりの最高峰タイトルを獲得。2021年は連覇こそならなかったものの成績はけっして悪くはなく、2022年もタイトル奪還に力強いスタートを切っていた。また、世界耐久選手権では2021年にヨシムラとのコラボレーションによりワークスチームとして世界チャンピオンを獲得。スズキとしては2020年のSERTに続く2連覇だった。
鈴鹿8耐を目前にしたこのタイミングでの発表は、ヨシムラSERTのチームにも動揺をもたらしていることだろう。我々ができるのは、最後まで応援することだけだ。
スズキの発表は以下の通り。
※公式リリースより
スズキ株式会社(以下、スズキ)は、ドルナスポーツと、2022年シーズンをもってFIM※ロードレース世界選手権(MotoGP)の参戦の終了について合意いたしました。また、FIM※世界耐久選手権(EWC)へのワークス参戦も2022年シーズンをもって終了することを決定いたしました。
※FIM(国際モーターサイクリズム連盟)
来年以降のワークス参戦は終了しますが、今シーズンは残されたレースを全力で勝利するべく戦い抜いてまいります。当社商品を使ってレースをされている一般ユーザーの皆様へのサポートについては、今後も継続します。
長年に渡り、当社の二輪レース活動に対し、熱いご声援を頂きました多くのスズキファンの皆様、また、多方面からご支援頂きました関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
「スズキは、サステナビリティの実現に向け、経営資源の再配分に取り組まねばならない中で、この度のMotoGPとEWCの参戦終了という決断をいたしました。二輪レース活動は常に技術革新・人材育成の場としてチャレンジをしてきた場所であります。この度の決断は、レース活動を通じて培ってきた技術力・人材を、サステナブルな社会の実現へ振り向け、新たな二輪事業の創生に挑戦していくことを意味しております。MotoGP復帰以来、私たちのレース活動を支えてくれた、ファンの皆様、テストを含めて関わってくれた全ライダー、全関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
アレックス・リンス、ジョアン・ミルの両ライダーとチーム スズキ エクスター、ヨシムラSERT Motulを最後まで全力でサポートをしてまいります。
温かいご支援をお願いいたします。」
スズキ株式会社 代表取締役社長
鈴木 俊宏
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