145万2000円という価格にて、3気筒ならではのスポーツ性能に電子制御サスペンションやコーナリングランプといった魅力的な装備をプラスした俊敏ツアラー・ヤマハ トレーサー9GT。ディテール写真を見ながらその特徴を解説する。
●文:ヤングマシン編集部(宮田健一) ●写真:長谷川徹/真弓悟史 ●外部リンク:ヤマハ
エンジンとフレームを刷新。電子制御も進化した
ヤマハMT-09をベースとするスポーツツアラーのトレーサーは、車名をこれまでのトレーサー900から「トレーサー9」へと改め、日本仕様では電子制御サスペンションを装備する上級版の「GT」のみがラインナップされた。
エンジンはストロークアップによる排気量43cc増で4psのパワーアップを実現したが、エンジン高は拡大せず、同時に軽量化も果たしている。
MT-09と共通のフレームは完全新設計で、最新のCFアルミダイキャスト技術によって最低肉厚は1.7mmに。エンジン搭載角を47.5度から52.3度へと立て気味にし、コンパクト化とディメンションの最適化を行なった。また、スイングアームはMT-09よりも60mm延長。3バッグ+タンデムにも対応するため、スチール製シートレールを採用した。
ホイールは鍛造並みの強度と靭性のバランスを実現したスピンフォージド鋳造。電子制御はバンク角連動のトラクションコントロール/旋回をサポートするスライドコントロール/ウイリー抑止のリフトコントロールを盛り込むとともに、コーナリングランプや電子制御サスペンションの制御にもIMUが活用されている。
トレーサー9GTの特徴
- KYBと共同開発した2モードの電子制御サスペンション
- 旋回サポートやリフトの制御も
- R1顔にコーナリングランプをプラス
- ダンパー内蔵サイドケース用ステー
- グリップヒーター/クルーズコントロール標準装備
- シート/ハンドル/ステップが調整可
- スイングアームはMT-09より60mm長い
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