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オフロードツーリングの楽しみ方を提案し続ける『ゴー・ライド』誌の副編集長・コイ(以下、副編コイ)が、軽量コンパクトで走りに影響しない装備スタイルの林道キャンプツーリングを楽しみ尽くした前編。後半では装備スタイルの詳細/パッキングのコツや裏技/ちょっとしたキャンプ飯情報をお届けするゾ!
●文:ゴーライド編集部(小泉裕子) ●写真:関野温
【副編コイ】オフロードマシンの野駆け/アウトドアキャンプを楽しむ、オフロードマシン総合誌『ゴー・ライド』の名物副編集長。ふだんはハスクバーナFE250を足に使い、ドゥカティモンスター695/アプリリアRS125/カブなどオンロードモデルも複数所有するツワモノ。なぜかツーリング中に絶景スポットに立ってはリコーダーを奏でることから、その行程はいつしか「リコーダートツーリング」という名で誌面に綴られることに。
パッキングひとつでより旅やキャンプが快適かつスムーズに
山や旅など最小限/最軽量の荷でするもの、と考える筆者(副編コイ)だが、ツーリング旅でもマシンパワーで荷の重さの負担を負わなくてもいいとはいえ、最低限でも選び抜いた充実した装備でどんな場合でも臨機応変に楽しみたいと思っている。なぜならトラブルにあった場合でもすぐ気持ちを切り替えて、必要な荷をすべて自分で背負って動けるか否かが筆者的ツーリング旅における荷の最低条件だからだ。
そしてパッキングは、もし豪勢に荷を積んでいった場合でも、トラブル時に切り捨てるべきものを瞬時に判断し、生き延びるor旅を続ける上で持つべきものを素早く仕分けて荷詰めし直すことを想定したパッキングを心がける。整然と詰め込むだけではなく、何がどこにあるのかを完全に把握するのも重要だ。そんなパッキングはトラブル時だけのことではなく、ロング旅などにおいては、毎日いかに早く荷をまとめ、出発可能な完全撤収状態にできるかのキモでもあるのだ。
正直、本当にムダを省くならストイックな極地的装備はゴロゴロある。でも最低限でも快適に野宿したいという願望から生まれたのが、今の野駆け装備。
そして今回、さらに快適&楽しめる新たなキャンプ装備として、チェア/焚き火台/タープ/メスティンごはんなどを加えた、”自然の中でほんのり快適な基地を作るキャンプ”のためのオフ野駆けキャンプ装備が完成!
軽量コンパクト装備に基地キャンプ要素を加えた野駆けキャンプ装備
【左サイドバッグ】(1)テント(2人用)&フライ(プロモンテ) (2)寝袋(モンベル) (3)マット(サーマレスト) (4)マクラ(シートゥサミット) (5)テーブル×2(スノーピーク&アノバ) (6)水袋 (7)ミニたわし&救急セット&ゴミ袋 (8)蚊取り線香 (9)メスティン(トランギア) (10)コッフェル&ガスセット (11)焚き火台TABI(ベルモント)+焚き火シート(自作)+トング+火吹き棒+軍手【右サイドバッグ】(12)調味料&ナイフ&まな板 (13)タープ(ogawa) (14)テントポール(プロモンテ) (15)タープポール+ペグ(モンベル) 雨具 サンダル【リュック】アルトリコーダー 財布 スマホ 女の子セット(日焼け止め+日焼け止めリップ 歯磨きセット 予備コンタクト) 細引き ヘッドライト ツーリングマップル 消毒液【右サイドバッグ下】(16)チェア(ヘリノックス) ゴミ袋
救急&ケアグッズ
芯なしトイレットペーパー/三角巾/滅菌ガーゼ ダクトテープ/ポイズンリムーバー/圧縮おしぼり/ランタン&充電器(ルーメナー)
ごはんセット
調味料は軽量容器に入れ替え軽量化。小袋で分けて売られている調味料は重宝する。ゴマ油/アンデス塩/粗挽きコショウ/麺つゆ/小袋のダシと醤油。ナイフ(炎斬)だけ軽量化を無視した重さなんだけど、薪をぶった切れて野菜の薄切りまでできる鬼切れ味。ニンニクが好きなのでお肉に絡めるのにおろし金も。コッフェル類はチタン。小粋にサラダでも…と思って持ってきた右のやつは、正直いらなかったと反省(涙)。
パッキング図解
パニアスタイルなので、左右の重量バランスと荷物へのアクセスのしやすさを重点に考える。到着まで使用しないもの+ガス系(エキパイの反対側が安全)を左、形状が特殊だったりよく出し入れするもの+到着時最初に出すものを右に配置した。オフロード走行時の重心のふらつきをゼロに近づけられるし、ダートでの停車時など不安定な場所で荷物を出し入れする場合、スタンドで傾いていない側の方が出し入れしやすく、荷を押し入れる時も倒れこむ心配が少ない。なお、今回はこう詰めたが、マシンの形状/装備の種類/ツーリング時や設営時の自分の動きに合わせて、その都度調整しよう。
なおパッキング時は、最初から容量パンパンに詰めず写真のように余裕を持たせるように注意しよう。旅先での出し入れ時に生まれるすきまや、雨天などでテントが膨らんだりするからだ。大事なのは、”左右の重量バランス(パニアタイプはもちろん、シートバッグなどでも)/すぐに使う荷物へのアクセスのしやすさ/なにがどこにあるかの把握”の3点。それを押さえて自分だけのパッキングスタイルを確立すれば、パッキングも楽に早くできるようになり、より一層ツーリング旅の充実した装備チョイスを楽しめるハズ!!
収納袋のある装備をコンパクトにする裏技
テント/寝袋/雨具などは収納袋の中にビニール袋を入れた上で中身を詰めよう。詰める時は圧縮しながらビニール袋の口を締める。これで体積が2/3以下になるのだ。さらに、設営の際に雨に濡れることがあっても収納袋が濡れるだけで済むし、逆に濡れた状態でしまうときは他の荷を濡らさずに済む。収納袋は楽に入れられるように余裕のあるものが多いので、オススメ。※写真のスマホはiPhone Xs。
実際、この日は軽く雨がパラついたが、袋は濡れても中身はカラッカラのドライだった。雨を気にせずコンパクトに収納できるだけでなく、ロング旅など装備を連日使い続けるときにはさらに助かるのでぜひ♪
今夜のキャンプ飯はコレ!!
お肉とお野菜とごはんがあれば幸せな筆者。なにか特別なキャンプ飯…と思いつつも、”自然の中でほんのり快適な基地を作るキャンプ”で食べたいのは、大好きなお肉とお野菜とごはん。ということで、キャンプ感を楽しみつつ大好物をキャンプ飯とした!
メスティン(飯盒)で放置炊きして作った銀シャリに合わせるのは、今回デビューした焚き火台で炭火でじっくりと焼いた牛! そして大好物のスナップエンドウを炒めて塩コショウしたやーつ。さらに長ネギとコンビーフと出汁を水にブッこんでグツグツしたあと粗挽きコショウを振りかけただけのスープ。このてきとーに作り上げたごはんたち、うまかった!
焚き火台の半分で炭を作りながら、できた炭でお肉を焼く幸せ♪ 焚き火台って便利だったんだなぁ。
めんどくさがりやさんの味方”メスティン”
デザインがかわいいので小物入れとしていた使っていたメスティンを、流行りに乗って現役復活!! というか本来の目的で初使用。保温袋に入れて持っていったのは1合分の米(150g)、エスビットポケットストーブミリタリー(固形燃料14g)。
[1]気が向いた時にメスティンに米を入れ、米がしっかり浸るくらいまでてきとーに水を入れて放置! 20〜30分でいい感じに米が水を吸ってくれる。[2]水につけて放置してた白米に、メスティンのリベット(丸いポチ)の真ん中くらいまで水を入れる。[3]ポケットストーブに固形燃料を1個置き、火をつけてメスティンを載せたら放置。ブクブクいって吹きこぼれても放置。[4]固形燃料がすべて燃え尽きたら、メスティンを裏返して保温袋に入れて放置(蒸ーす!)
…完成。ぶっ込んで放置して、気づいたらできているこの素晴らしさ!! ふっくらウマウマでハマった。レギュラー入り決定!!
残りモノでスッキリ朝ごはん
前日の白米の残りにダシの素をバラバラとかけて、シソとミョウガを切ってぶっ刺したら、お肉の余りを何枚か載せる。そして水をかける。ここ肝心。お湯でなく「水」をかける。ごはんが固まってたら少しだけ熱湯でほぐしてからお水をいれてみて。
完成!! これ、てきとーに作ったけど朝からサッパリして死ぬほどうまかった!!
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