BMWジャパンは、350cc水冷単気筒エンジンを搭載するミドルクラススクーター『C400X』と『C400GT』の2車種を、7月16日から全国のBMW正規販売店で販売を開始する。価格はC400Xが87万円~、C400GTが93万円~となっている。
●文:山下剛
走行性から利便性まで全面刷新された新型スクーター
C400XとC400GTは、350cc水冷単気筒エンジンを搭載するスクーターで、市街地走行からツーリングまで快適にこなせる万能性を持ったミドルクラスのマシンだ。Xは市街地走行での利便性を、GTはツーリングでの走行性を重視した設計となっており、エンジンとシャーシなどは共通だ。
このたびのアップデートでは、まずエンジンが改良を受けてユーロ5に対応した。その内容は触媒コンバーターやシリンダーヘッドの改良、各種センサーの刷新などで、さらに燃料制御は電子制御式のスロットルバイワイヤとなった。これによりスロットルレスポンスがスムーズかつ繊細となり、またアイドリングの安定性が向上。駆動系でもクラッチスプリングの改良によってCVT(無段階変速)の動作がより精密になっている。
後輪のスリップを抑制するASC(オートマティック・スタビリティ・コントロール)は制御アルゴリズムを改良することで、より優れた走行安定性を確保し、濡れて滑りやすい路面などでの安全性を高めている。また、タイヤ交換時などのキャリブレーション(調整)を自動化したことで整備性も向上している。
なお、中国の法規変更に伴い、従来モデルでは129km/hに設定していた最高速度を139km/hまで引き上げている(欧州仕様)。
ブレーキシステムは、新型のキャリパーを採用するとともに、左右ブレーキレバーのトラベル(作動量)を最適化することでブレーキフィーリングを対称とした。これにより前後ブレーキを同時に作動させた際の安定性が高められている。
ユーティリティでは、シート下に設けた荷室用LED照明の位置を変更した。従来型では側面から照射していたが、これを上面に移設することで、荷室内をより効率的に照射する。また、12V電源に加えてUSB充電ソケットを追加することで、スマートフォンやナビゲーションなどのデバイスを使いやすくなった。
なお、日本仕様にはETC2.0車載器も標準装備される。
【BMW C400X/GT[2021 model]】主要諸元■全長2210 全幅835 全高1305(1437) 軸距1565 シート高775(各mm) 車重206(214)kg■水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 350cc 34ps/7500rpm 3.57kg-m/5750rpm 変速機CVT 燃料タンク容量12.8L■タイヤサイズF=120/70R15 R=150/70R14 ●価格:87万円~(93万円~) ●色:黒×青、黒、灰(黒、白、灰) ●発売日:2021年7月16日 ※諸元は欧州仕様 ※( )内はC400GT
BMW C400X[2021 model]
BMW C400GT[2021 model]
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