ヨシムラとSERT(Suzuki Endurance Racing Team)は、新生コラボチーム「ヨシムラ SERT Motul」を立ち上げ、2021シーズンのFIM世界耐久選手権(EWC)にフル参戦すつことを発表した。日本とフランスからなる合同の新チームは、ライダー・クルーで一丸となって全戦を戦う。
2019-2020年のチャンピオン「SERT」と日本の「ヨシムラ」が歴史的なタッグで世界タイトルを目指す!
2021年シーズンのFIM世界耐久選手権は、新しい日仏の合同チームによってさらに競争の水準が上がる! ヨシムラとSERT(Suzuki Endurance Racing Team=スズキ耐久レースチーム)は、それぞれ日本とフランスに国籍を持つ伝統ある名門チームで、今までに数々の勝利とタイトルを手にしてきている。
ヨシムラは全日本ロードレースや鈴鹿8時間耐久ロードレースを中心に活躍し、鈴鹿8耐では4度の勝利と数回の表彰台を獲得。SERTは世界耐久選手権で2020年9月に16度目のタイトルを手にしたばかり。
その2つのチームが、新しいスズキファクトリーチームとして「ヨシムラ SERT Motul」を結成。2021年に世界耐久選手権のタイトル獲得を目指すというのだから大ニュースである。
とはいっても、ヨシムラはSERTの技術的パートナーとして、これまでも歴史を築いてきた経緯がある。2019年にはSERTの名物監督だったドミニク・メリアン前監督が引退し、新生SERTとしての戦いはすでに始まっていたが、来シーズンからはさらなる高みを目指す。
株式会社ヨシムラジャパン 代表取締役社長 吉村 不二雄さんのコメント
「今年は世界中で蔓延したCOVID-19感染症により二輪業界もレース延期や中止といった影響受け、ヨシムラも年初に予定していたレース活動が大幅に狂い、暗中模索の日々が続きました。
今もまだコロナウイルス の脅威から完全に逃れられた訳ではありませんが、スズキ本社様、Motul様、スポンサー各社様のご協力により、新シーズンに向けて発表の日を迎えることができ、この場をお借りしてお礼を申し上げます。
ヨシムラは、2019-2020年シリーズにドミニク・メリアン前監督からダミアン・ソルニエ新監督にバトンタッチされた新生SERTチームと連携して、新シーズン2021年より世界耐久選手権に「ヨシムラ SERT Motul」としてフル参戦いたします。
ヨシムラにとって欧州開催の世界耐久の直接参戦は、1978年の第1回鈴鹿8耐優勝後に行われたボルドール24時間耐久以来となり、もちろんシリーズ戦としては初のチャレンジとなります。
43年前は電気系のトラブルで表彰台には届きませんでしたが、ヨシムラライダーの豪快なウイリーが現地新聞の一面を飾ったのは記憶に鮮明です。
あれから時を経て、チーム活動の本拠地はSERTがあるフランス、ル・マンになります。
チームディレクターとして加藤陽平が率いる日仏混成チームですが「Powering to the victory」というスローガンをチームスタッフやライダー全員が共有してシリーズ戦に挑みます!
新生チームに大きなご声援を宜しくお願い致します。
I’ve got the Power!」
ヨシムラ SERT Motul チームディレクター 加藤 陽平さんのコメント
「この度、我々ヨシムラSERT Motulが世界耐久ロードレース選手権2021年シーズンにフル参戦する事を発表でき、非常に嬉しく思います。
ドミニク・メリアンが率いたSERTとヨシムラは双方ともにスズキと輝かしい歴史が有ります。近年はPowered by YOSHIMURAとしてエキゾーストシステムの供給を行い、求めに応じて技術的支援を行ってきました。昨シーズン(2019-2020)新たなチームを代表としてダミアンが就任すると共に、我々ヨシムラもチームの一員として加わり、より深い領域への支援を進め、チャンピオン獲得に貢献できたと思います。
2021年シーズンは新たにヨシムラSERT Motulを立ち上げ、スズキのファクトリーチームとして参戦します。シリーズ新参者の我々ですが、SERTの力も借り、タイトル獲得は勿論の事、出場する全てのレースに優勝し、スズキGSX-Rと我々ヨシムラの技術力の優秀性を示していく覚悟で臨んでいます。
世界中のファンを熱くさせるレースで、皆さんを魅了して行きたいと思いますので、ご声援宜しくお願い致します」
ヨシムラ SERT Motul チームマネージャー ダミアン・ソルニエさんのコメント
「2019年7月末、ドミニク・メリアン前監督の引退によりチームを任され、新生SERTの戦いが始まりました。
この挑戦に取組むにあたり、私は一人ではなくスズキ、そしてヨシムラからの多大なサポートを受けることができ、チームクルーやライダーと共に、見事16回目のEWCチャンピオンタイトルを獲得することができました。
新シーズンからは日本とフランスの2つの象徴的なチームが一つになり、更なる高みを目指して戦いに挑める事を大変嬉しく、また誇りに思います」
スズキ株式会社 スズキレーシングカンパニー長 近藤 豊さんのコメント
「今年は、コロナ禍でスケジュールやサーキットが頻繁に勝つ直前に変更されるなど、かつて経験したことがない状況の中、ヨシムラさんの技術協力を得て、昨年の鈴鹿で味わった悔しさを乗り越えSERTが世界チャンピオンを奪還することが出来ました。
2021年は、年間チャンピオンを維持し、さらに挑戦し続けるため私達三者の関係をより強固にすることが最適と考え、新チーム結成を図り、体制を強化してまいる所存です。このことが、市販車レースの発展拡大、ユーザーの拡大につながることを目指しています」
Motul チーフ・バリュー・オフィサー ニコラ・ゾウグさんのコメント
「ヨシムラとSERTほどタッグを組んで有望なチームは他にあるでしょうか?
ヨシムラはそのユニークな研究開発能力を擁して、長い間パフォーマンス向上のためのパッケージを提供し続け、またレーシングキットを開発し続ける一方で、SERTは世界の他のどのチームよりも耐久レースで成功する方法を知っています。Motulにとって、モーターサイクルの世界での2つの伝説からなるチームのタイトルスポンサーになることは、単に私達の製品の技術的クオリティーをお見せする明らかな機会というだけでなく、全く別の世界から両チームを長年サポートして参りましたが、遂に夢がかなったということに他なりません!
私達は、吉村不二雄 社長、加藤陽平 チームディレクター、ダミアン・ソルニエ チームマネージャー、そして勿論、引退にも関わらず必ずチームを見守っているであろうドミニク・メリアン元監督に対して、彼らが私達をずっと信頼していただいていることに感謝いたしますと共に、チームが最高のレースシーズンを迎えることを願っています」
ユーロスポーツ・イベンツ代表 フランソワ・リベイロさんのコメント
「2015年にFIMEWCのプロモーターに就任して以来、二輪の耐久レース人気が最も高い2つの国であるフランスと日本の新しい架け橋として耐久レースを奨励してきました。
今日はFIMEWCにとっても素晴らしい日であり嬉しい報告ができる日です。
2つの成功したレジェンドチームが力を合わせ、新スズキファクトリーチームとして来シーズン参加いたします。
これはFIMEWC世界耐久選手権のスポーティングレベルを大きく引き上げる新たな節目です。
ヨシムラ SERT Motulチーム, FIM EWC へようこそ」
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