ZX-25Rエンジン解説記事の余談【稲垣一徳氏のメールより】
※稲垣氏のニンジャZX-25Rエンジン解説記事はこちら↓
「あつまれ 4発の森!」 待望のニンジャZX-25Rが、とうとう国内発売された。 一番初めに言うべきは、「新型コロナ禍のこんなご時世に、こんなバイクを出してくれてありがとう、カワサキさん!」ということ[…]
「チューニングについてですが、いわゆるライトチューンの吸排気系とコンピューターのマップ変更だけで、55ps程度までは割と簡単に到達できるのではと思います。
エアクリーナーはエレメントをもっと吸気抵抗の少ないものに(集塵と寿命性能は落ちますが)、マフラーは触媒なしのフルエキにしたいところです。燃料はハイオク限定です。
エンジン内部まで手を入れる前提なら、最大馬力発生回転数自体も1万7000〜1万8000rpmあたりまで上げて、60psオーバーまで行けるのではと思います。
これらライトチューンのパーツに加えて、圧縮比を12.5程度まで上げた鍛造ピストン(できればリングも変更)、もう少しだけ開度とリフトの大きいカムシャフト、スロットルを30mmからφ31mm or 32mmに拡大加工、ゴムのファンネルも長さを短く変更(元々気筒でバラバラなので、純正流用でも行けそう)、これでコンピューターのセッティングを取り直します。
まだ昔の2ストレプリカのパワーウエイトレシオには届いていませんが、足回りやタイヤ、車体構成が現代のものなので、サーキットのラップタイムではいい線行けるのでは。特に車体の軽量化は効果が大きそうです」
というのが、エンジン解説の原稿だけでは我慢できず、その先まで思い描いてしまった稲垣氏のメール内容。ノーマルでも50ps(海外)を出すポテンシャルに、技術者魂の火が灯るのも当然だろう。
そこでぜひともコンストラクターに挑戦してもらいたいのが、パワーの限界を極めた「ZX-25RR」。マフラーメーカーにとっても、近年まれに見るググンと大化けしそうな超優良素材として、すでに腕が鳴っているのでは? 軽量化が大きいというなら、外装ももうレーシングカスタム同様にフルカーボンでキマリ。レプリカ全盛期にチューニングを競い合ったあの熱い時代が蘇る。目指すは60psオーバーだ!
●文:稲垣一徳(イナガキデザイン) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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