メインフレームを持たない構造が丸わかり

なにこの2本サス……ビモータ「TESI H2(テージH2)」の車体構成がよくわかる写真を一挙公開

  • 2020/6/5
ビモータ テージH2

神戸海洋博物館にあるカワサキワールドで6月2日から日本初となる展示が始まったBIMOTA TESI H2だが、それに先駆けてビモータはSNSでフレームレス構造やサスペンションまわりの分解ディテールを公開している。今回の展示では中身まで見ることはできないが、構造を予習してから見に行くと、もっと面白いかも!


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こうなっていたのか! 「ハブセンターステアリング」とサスペンションリンクの取り回し

イタリアのロックダウンも解除となり、ビモータを含めた各メーカーのファクトリーも稼働を再開したのは既報の通り。なかでも、昨秋のEICMA2019で公開された、カワサキ×ビモータのコラボレーションによる「TESI H2(テージH2)」の動向に注目が集まっている。

TESI H2のプロトタイプ車両はすでに3台が製作され、実走行によるブレーキテストや、フレーム単体によるストレステストなどの様子がビモータのSNSで公開されてきた。ただ、メインフレームを持たない車体の構造や、車体のリヤ側に2本のショックをマウントし、それぞれが前後サスペンションにリンクを介して連動する仕組みなどについては、なかなか覗き見ることができないでいたのも確かだった。

また、Ninja H2のスーパーチャージドエンジンにハブセンターステアリングを組み合わせたTESI H2だけでなく、同じくカワサキのニンジャ1000SXベースの自然吸気4気筒エンジンを搭載するネオレトロスポーツスタイルの「KB4」が姿を明らかにしつつあり、ビモータに対する視線は過熱する一方だ。

そんな空気を察してか、ビモータはSNS上でTESI H2の先進メカニズムの一端を明らかにするディテール写真を多数公開した。折しも6月2日から神戸にあるカワサキワールドではTESI H2の日本初展示が始まっている。実車に興味がある方は、まずディテールの予習を済ませてから見に行くと、さらに面白さが倍増するはずだ。

公開されたディテール写真は、まず前後スイングアームをそれぞれ単体で、またハブセンターステアリング部分を組付けた状態など、TESI H2の核となる部品を見せてくれる。リンクの取り回しなどを完全に把握するのは難しいかもしれないが、こういうのがお好きな方なら想像を膨らませながら御飯3杯はイケそうだ。さらに、車体に組付けて外装やホイールを除いた状態でのディテール写真も。ステアリングまわりの構成パーツは、かつてのTESI 1Dに比べてかなりシンプルな作りになっているのがわかる。

詳細は特に発表されていないが、写真を見てわかる範囲で解説していきたい。

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]各パーツのディテール

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

ハブセンターステアリングの象徴ともいえるフロントスイングアーム。左右のアームは裏側にリブを立てた構造のアルミ削り出しだ。中央のカーボンのパーツで左右を連結している。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

ハブセンターステアリングの部分。中央の黒い部品がフロントホイールのハブで、左右のプレートにブレーキキャリパーをマウントする。プレートのオーバル状のスリットはキャスター角に対して直角。これらもアルミ削り出しのようだ。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

ブレーキディスクを含めたハブまわりを組み立てた状態。左右のアームにはキャスター角を固定するロッドが連結される。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

ハブセンター部分とスイングアームを組み立てる。スイングアーム先端にクランプする構造だ。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

ステアリングを逆に切ってみましたの図。動きがだいぶイメージしやすい。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

上から見るとこんな感じ。スイングアーム左側の後端は、ショックユニットへのリンクロッドを締結するために形状が異なっている。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

リヤは一般的なスイングアームと同じ考え方で作られているが、削り出しなのと中央の部品で連結している点を考えれば、やっぱり一般的とは言えない気もする。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

リヤスイングアームをバラすとこうなる。左右の連結はボルトなのか溶接なのか、この写真では判別できず。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

2本のショックユニットのアッパーマウントと思われる部品。エキセントリックアジャスターを兼ねたクランプによるマウントだ。車高調整も簡単そう。触ってみたい! [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

ハンドルまわり。フロントフォークをクランプしないのでアッパーブラケットはとても小さい。左側のバーの根元あたりにステアリング用のロッドがつながる。ハンドルバー自体はカーボン。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

エキセントリックアジャスターによって高さを調整できると思われるステップ。ここももちろん、全て削り出しだ。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]車体に組み付けた状態

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

車体右側から見たフロントまわり。エキゾーストパイプのすぐ前にスイングアームがあり、ショックユニットをマウントするスペースはなさそうだ。左右からキャスター角を固定するロッドが連結されている。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

左側にはリンクロッドが2本。下側はキャスター角の固定用で、上にあるのがステアリング用のリンクロッドだ。フロントフレーム(仮称)の外側にマウントしてあるリンクを介してハンドルのアッパーブラケットへ。ちなみに初代ハブセンターステアリングのTESI 1Dでは、このリンクまわりのジオメトリーが発展途上だったため、各所にアジャスターを設けていたといい、パーツ点数は12点に及んでいたという。TESI H2は、たったの3つ(ロッドを除く)。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

3本のロッドの配置がよくわかるアングル。スイングアーム中央のカーボンパーツも立つ。それにしても、左右キャリパーのクリアランスを見ると、ここをホイールのスポーク部分が高速で通過しているのかとゾクゾクしませんか。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

フロントスイングアームの下部には、ショックユニットへと連結していくリンクロッドが。スイングアームが沈むと、このロッドを引っ張る動きになる。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

リヤスイングアームのピボット付近に2本のショックユニットがマウントされる。EICMA2019では、パッと見でツインショックと勘違いしそうになった。右はリヤサスペンション、左がフロントサスペンションだ。フロント側のリンク構造が詳細にみられるカットは残念ながら今回は無し。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

車体左側から見たリヤスイングアームのピボット周辺。下のほうにある太いロッドはフロントスイングアームから伸びてくるサスペンションロッドだ。リンク機構は隠れてしまっているが、マニアックな読者なら想像しながら楽しめる? ちなみに赤い部分は上がショックアッパーマウント、下はステップのマウントで、どちらもエキセントリックアジャスターになっている模様。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

車体右側から。「スーパーチャージャー」のロゴも誇らしげ。しかしカーボンとアルミ削り出しだらけですね。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

エンジンのシリンダーヘッドにマウントされるプレートは、フロントスイングアームを支持するための簡易フレームのようなもの。メインフレームは持たず、これだけで完結している。車体右側から見た図だ。 [写真タップで拡大]

BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]

こちらは車体左側から。ステアリングリンクの取りまわしがハッキリわかる。一番上のロッドにのみアジャスターがあるが、これはジオメトリーというよりもステアリングのセンター出しのためだろう。 [写真タップで拡大]

[次ページ]BIMOTA TESI H2[PROTOTYPE]のスタイリング

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