間違いのないエンジンオイル選び

オフロードマシンにおすすめのエンジンオイル・エルフ『MOTO 4 TECH』

elf MOTO 4 TECH

精密部品を多数組み合わせて作られているバイク用エンジン。そのエンジンがスムーズに作動するのは、エンジンオイルがさまざまな役割を果たしているからだ。バイクの場合、エンジン/ギヤ/クラッチが一体構造になっており、そのためバイク用エンジンオイルには、エンジンを保護しつつギヤの歯面も保護し、クラッチには適正な摩擦力も維持させることが求められる。『オフロードマシン ゴー・ライド』おすすめのエンジンオイルとして、エルフの「MOTO 4 TECH」を紹介する。


●文/写真:ゴー・ライド編集部 ●取材協力:トタル・ルブリカンツ・ジャパン ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

バイク用エンジンオイルに求められる機能とは

バイク用エンジンオイルには、金属面に油膜を作ることで摩耗やサビを防ぎ、シリンダーとピストンリングの隙間を塞ぎ燃焼効果を向上させ、さらにエンジン内部を循環することで金属粉などの汚れを取り込み、冷却も行なう、といった機能が求められる。

エンジンオイルは、そうした性能を発揮するために、ベースオイルにさまざまな添加剤が処方されている。こうして完成した高品質なエンジンオイルは性能が高く、洗浄性能やエンジン保護能力にも優れている。しかし、安価なエンジンオイルはそれなりの性能しかなく、エンジン性能を充分に引き出せない。さらにスラッジが生じる可能性も高くなるのだ。また、市販の添加剤を投入することで、添加剤同士のバランスを崩し、パフォーマンスを落とす可能性も出てきてしまう。「安いエンジンオイルを頻繁に交換」しても、元々の性能が低いためエンジン保護性能は期待しにくいと言える。

では、純正エンジンオイルはどうだろうか? 純正エンジンオイルは完成車に付属しているものなので、実はエンジンオイルとしての性能の高さよりも、コストが優先される傾向がある。

elf MOTO 4 TECH

【elf MOTO 4 TECH】SAE:10W-50 JASO:MA2 API:SN 価格:2750円(1リットル)
※4、20、60リットルもラインナップ

エンジンオイル粘度

SAE(アメリカ自動車技術者協会)の分類で、「10W-40」「20W-50」と表示される。Wはwinterで、低温粘度を表している。数字が小さいほど低温での流動性がよく、始動時の負荷が少なくなる。ハイフンの後は高温粘度。数字が大きいほど高温時の油膜が強く、エンジン保護性能に貢献する。

JASOマーク

自動車用エンジンオイルをバイクに使用すると、低摩擦性によるクラッチの滑りが発生したり、低粘度性によるギヤの耐久性低下などの不具合が発生。そこで、バイクのトラブルを減少させるために制定されたのがJASO T 903規格だ。一定の摩擦係数が必要な湿式クラッチ車両向けの「MA」と、低摩擦係数のオイル(一般的にはスクーター向け)の「MB」に分類。さらに「MA」は低出力車両向けの「MA1」と高出力車両まで対応する「MA2」に分類される。

間違いのないエンジンオイル選びとは

では、どんなエンジンオイルを選べばいいのだろうか? じつは純正エンジンオイルを製造しているのも、オイルメーカーだ。だから純正エンジンオイルの性能を把握しつつ、各社の特徴を生かした製品開発を行なっているオイルメーカー製のエンジンオイルであれば、純正から交換しても安心できる。そうしたオイルメーカーの中でもエルフは、原油の採掘から精製、製造、研究開発、販売までを手がける総合エネルギー企業トタル社のブランドで、世界に2カ所ある研究所でエンジンベンチテストなどさまざまな試験を行ない、開発している。世界150カ国以上で販売され、いろいろな状況下で使用されたノウハウを研究所へとフィードバック。また、レースでエンジントラブルがあると、使用済みエンジンオイルを分析し、その成分から原因を追究することもできるという。

エンジントラブルを未然に防ぐ高品質を実現しているのがエルフで、純正エンジンオイルよりも1ランク上の性能になっている。そのエルフのエンジンオイルの中から、オフロードマシンにおすすめなのが「MOTO 4 TECH」だ。

研究所

フランスとインドに研究所を有し、基礎研究をはじめ、自動車メーカーと密にコンタクトしながら研究開発をしている。モータースポーツ活動を通じ、つねに最先端の製品活動を行なっている。

エンデューロ

林道ツーリングやエンデューロでは、車体に泥が付着しやすい。泥の付いた部分は熱がこもりやすく、エンジンには過酷な状況となる。そこでオフロードマシンには、高温粘度の高いエンジンオイルがおすすめなのだ。

ダカール

2016年までダカールラリーの冠スポンサーとして参画。一般市販のエンジンオイル、ギヤオイル、ブレーキフルード、クーラントが使用され、そこで得たさまざまなデータも製品開発に生かされている。

MOTO 4 TECH インプレッション

「MOTO 4 TECH」はSAE:10W-50と、高回転や高油温でも油膜保持性能が強いのが特徴。オフロードレースや林道走行などでエンジンに泥が付くと、そこに熱がたまる。また、スタックすると走行風が当たらなくなりオーバーヒートを起こしてしまう。そんな過酷な状況下でもエンジン保護性能を発揮してくれるのだ。この「MOTO 4 TECH」を2台のセロー250に投入して、実走テスト!

インプレ1人目

ゴー・ライド編集長 小川浩康

「新車購入から走行1900kmのセローを友人から借りてきました。1000km走行時にエンジンオイル交換をしたというので、MOTO 4 TECHに換えても変化を体感できないのでは? と思っていました。が、シフトタッチがスムーズに。『アクセルを頻繁に開閉する街乗りなどでは、油膜の強さが抵抗になり燃費が悪化する恐れもある』と聞いたのですが、燃費は32.3km/Lから36.6km/Lに伸びました。これはエンジンが軽く回るというより、低回転からトルクが出ていてアクセル開度を少なくしても、しっかり加速しているからでしょう。安心感が半端ないので、自分のマシンもMOTO 4 TECHに交換します」

インプレ2人目

セロー歴7年 赤坂瑠美さん

「走行3000kmの中古車を購入して、7年で2万km走行しています。安価なエンジンオイルを走行3000kmごと、夏と冬とまめに交換してきたのですが、MOTO 4 TECHは衝撃的でした。今まではシフトチェンジするとガチガチに硬い感じがしたのですが、今はギヤがスッと入って、こんなに滑らかにシフトチェンジできるとは思いませんでした。というか、これがセロー本来のスムーズさなんですね。安いエンジンオイルを頻繁に交換するより、高品質のエンジンオイルできちんと交換するほうが、乗る楽しさも感じられますね。長期間使用した時のエンジンのダメージも少ないと思うので、もっと早くから使っていればよかったです」

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