軽やかなデザインと着用感。機能も贅沢でコスパ優秀

シヨウエイの新ベーシックモデル「RYD」着用インプレッション

SHOEI RYD

クエストに続く新ベーシックモデルとして2018年に投入されたシヨウエイ・RYD。クエストに比べて凹凸が少なく、滑らかな流線形のシルエットが特徴だ。帽体そのものの小型化に加え、上下ベンチレーションをブラックアウトすることで、視覚的にもコンパクト感を演出。独特なエアロフォルムには、上級機種に匹敵するアイテムがふんだんに盛り込まれた。

(◯)絶妙のフィット感がマル。換気性能もハイレベル

RYDは、従来のスタンダードモデルであるクエストに比べて凹凸が少なく、滑らかな流線形のシルエットが特徴だ。帽体そのものの小型化に加え、上下ベンチレーションをブラックアウトすることで、視覚的にもコンパクト感を演出。イマ風で清新さを感じさせるデザインだ。

SHOEI RYD
【旗艦と同じ帽体に流麗なフォルムを融合】シャープなアゴ先から流れるようなラインとエッジが目を惹く。帽体は、最上級のX-14と同様、軽く弾性に優れたAIM+ 構造。クエストはもちろん、上位モデルのZ-7より豪華だ。シールドベースは4段階で最大1㎜後ろにスライドでき、圧着性を高められる。【RYD[SHOEI] ●税込価格:4万1040円 ●色:白、黒、つや消し黒、つや消し灰、つや消し青、オレンジ(全6色) ●サイズ:XS /S/M/L/ XL / XXL ●規格:JIS】

ベーシック仕様ながら、装備は豪華だ。AIM+帽体をはじめ、上面と側面を別体にした静音仕様の窓ゴム、明瞭な視界のCWR‐1シールド、フル着脱内装と全てクエストより進化。1ランク上のZ‐7と同等だ。

被ると快適な着用感に驚いた。内装表面がソフトで、スムーズに頭が入る。特に耳元が快適で、耳がつぶれず、圧迫感がない。他の部位も適切にホールドし、軽快な被り心地だ。

SHOEI RYD
【快適装備を数多く搭載】クエストが頬パッドのみの脱着だったのに対し、全内装が取り外し可能に。耳パッドを外した際、音が反響しない構造も採用した。ピンロックEVOレンズが付属。

気温12度でダクト全開だと、40km/h程度からダイレクトに頭頂部への風を感じる。換気効果は相当な高レベル。夏場にも期待できそうだ。高速走行時は、上位機種ほどではないものの十分安定感がある。不快な風切り音はなく、静けさも及第点だ。巻き込み風は付属のチンカーテンでガードでき、ヘルメットの中は至って平穏。軽快な被り心地と相まって、長時間でも疲れにくいのがうれしい。

SHOEI RYD
【大型スイッチ採用】吸気ダクトは額と口元に装備。いずれも2段階式でグローブでも操作しやすい。リヤは開放式で左右に2つ。

(△)豪華なので仕方ないが税込みで4万円超

クエストより4320円アップし、4万円を少しオーバー。スタンダード仕様なら4万円を切ってほしいが、この装備ならむしろ安価かも。

(結論)こんな人におすすめ:完成度高し! ビギナーほか万人にゼヒ

街乗りからツーリングまで、安心して使える万能モデル。「スタンダード」と言いつつ、隙のない完成度でコスパは高い。最初のヘルメットにこんな快適なものを被ったら、次はもう上級モデルに進むしかない。

●写真:飛澤 慎
※取材協力:SHOEI

※ヤングマシン2018年2月号掲載記事をベースに再構成

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