クエストに続く新ベーシックモデルとして2018年に投入されたシヨウエイ・RYD。クエストに比べて凹凸が少なく、滑らかな流線形のシルエットが特徴だ。帽体そのものの小型化に加え、上下ベンチレーションをブラックアウトすることで、視覚的にもコンパクト感を演出。独特なエアロフォルムには、上級機種に匹敵するアイテムがふんだんに盛り込まれた。
(◯)絶妙のフィット感がマル。換気性能もハイレベル
RYDは、従来のスタンダードモデルであるクエストに比べて凹凸が少なく、滑らかな流線形のシルエットが特徴だ。帽体そのものの小型化に加え、上下ベンチレーションをブラックアウトすることで、視覚的にもコンパクト感を演出。イマ風で清新さを感じさせるデザインだ。
ベーシック仕様ながら、装備は豪華だ。AIM+帽体をはじめ、上面と側面を別体にした静音仕様の窓ゴム、明瞭な視界のCWR‐1シールド、フル着脱内装と全てクエストより進化。1ランク上のZ‐7と同等だ。
被ると快適な着用感に驚いた。内装表面がソフトで、スムーズに頭が入る。特に耳元が快適で、耳がつぶれず、圧迫感がない。他の部位も適切にホールドし、軽快な被り心地だ。
気温12度でダクト全開だと、40km/h程度からダイレクトに頭頂部への風を感じる。換気効果は相当な高レベル。夏場にも期待できそうだ。高速走行時は、上位機種ほどではないものの十分安定感がある。不快な風切り音はなく、静けさも及第点だ。巻き込み風は付属のチンカーテンでガードでき、ヘルメットの中は至って平穏。軽快な被り心地と相まって、長時間でも疲れにくいのがうれしい。
(△)豪華なので仕方ないが税込みで4万円超
クエストより4320円アップし、4万円を少しオーバー。スタンダード仕様なら4万円を切ってほしいが、この装備ならむしろ安価かも。
(結論)こんな人におすすめ:完成度高し! ビギナーほか万人にゼヒ
街乗りからツーリングまで、安心して使える万能モデル。「スタンダード」と言いつつ、隙のない完成度でコスパは高い。最初のヘルメットにこんな快適なものを被ったら、次はもう上級モデルに進むしかない。
●写真:飛澤 慎
※取材協力:SHOEI
※ヤングマシン2018年2月号掲載記事をベースに再構成
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