オンロードとオフロードの双方をカバーし、とにかく「旅力」が高いアドベンチャー。近頃人気のカテゴリーで、舗装路での巡航性能を重視したモデルがメインストリームとなっている。ビッグアドベンチャークラスの帝王であるGSには弟分が存在するが、今年はこちらも強力なオフ版が登場。新顔の万能選手KTMを迎え撃つ構えだ。
WEBヤングマシンで全33回にわたってお送りした新車アルバムをまとめたのがこのページ。カテゴリー別に分け、さらには排気量区分によりライバル車を直接比較しやすいように各ページにまとめてある。記事があるも[…]
- 1 このクラスを制しにかかるBMW、そうはさせじとドゥカティ&KTMが立ちはだかる
- 2 BMW F850GS/アドベンチャー:本格的なオフロード走行を強く意識
- 3 BMW F750GS:優しさも重視したミドルツアラー
- 4 ドゥカティ ムルティストラーダ950/S:親しみやすいダウンサイズ版
- 5 MVアグスタ ツーリズモベローチェ800/ルッソSCS:クラッチ操作がいらない仕様も!
- 6 KTM 790アドベンチャー/R:大注目を集める新世代ミドルADV
- 7 トライアンフ タイガー800XR/XC:旅性能を総合的に高めたミドルの虎
- 8 モトグッツィ V85 TT:伝統を守りながらトレンドを追従
- 9 ロイヤルエンフィールド ヒマラヤン/ストリート:タフな冒険旅にまで対応する空冷ミドル
- 10 写真をまとめて見る
このクラスを制しにかかるBMW、そうはさせじとドゥカティ&KTMが立ちはだかる
並列2気筒でも水平対向と同じ爆発間隔の360度クランクにこだわってきたBMWが、ミドルGSのフルモデルチェンジとともに270度、しかも逆回転クランクを採用してきた。この対抗馬と目されるのがKTMの790アドベンチャーだ。こちらは75度Vツインと同じ爆発間隔になる285度クランクを採用した並列2気筒を搭載し、軽量な車体や同社傘下のWPサスペンションで武装する。
ドゥカティはムルティストラーダ1260の弟分に見られていた950に電子制御サスペンションを採用し、高級ミドル路線を開拓。MVアグスタはクラッチ操作のいらないSCSをツーリズモヴェローチェに新採用し、独自の並列3気筒と合わせて個性を主張する。これに同じく3気筒のトライアンフ・タイガーや、縦置きVツインのモトグッツィ・V85 TT、そしてネオレトロな単気筒のロイヤルエンフィールド・ヒマラヤンとバラエティに富んだ面々が揃う。
BMW F850GS/アドベンチャー:本格的なオフロード走行を強く意識
先代F800GSからフルチェンジを受け、スタンダードが’18年型で新登場。さらに’19年型として、23L容量に拡大された燃料タンクや防風性が高められた外装類などで冒険性能を高めたアドベンチャー仕様も追加された。エンジンは、先代の360度から逆回転の270度クランクに変更しながら排気量を拡大。スチール製のフレームも、以前のトレリス構造からブリッジタイプに完全刷新された。前後21/17インチのスポークホイールを履き、ABSプロやライディングモードを備える。STDのF800GSは、簡素なベースと、キーレスライド付きでローシートのスタンダード、ダイナミックESAを搭載したプレミアムラインがある。
BMW F750GS:優しさも重視したミドルツアラー
’18年型で先代F700GSから全面刷新を受け、日本では11月中旬に発売開始。850 系とエンジンおよびフレームの根幹は共通化されているが、750はマイルドな出力と正立フロントフォーク、アルミキャストタイプの前後19/17インチホイールで、全方位型のミドルツアラーに仕上げてある。
パワフルな853cc並列2気筒を積んだアドベンチャーモデルとして2018年に登場したBMW F850GS。2019年モデルではこの850に本格オフロード仕様の「F850GS アドベンチャー」が追加され[…]
'17年のミラノショーで発表され、昨年2018年11月に発売されたBMW F 750 GS/F 850 GS。全面新設計となったミドルGSは、果たしてどんな進化を遂げているのだろうか。本稿ではオンロー[…]
ドゥカティ ムルティストラーダ950/S:親しみやすいダウンサイズ版
’17年型までのシリーズ旗艦だった1200を、937ccテスタストレッタ11°エンジンを使いながらダウンサイジング。装備も簡素化して、扱いやすさ向上と価格低減を狙う。’19年型で追加されたSは、クイックシフターやセミアクティブサス、フルLEDヘッドライトやカラーメーターなどを備える。
2018年10月のインターモトショーから11月のミラノショーにかけて、世界のニューモデルが一気に登場したことは記憶に新しいだろう。WEBヤングマシンでは新車情報を逐一お届けしてきたが、本特集「2019[…]
MVアグスタ ツーリズモベローチェ800/ルッソSCS:クラッチ操作がいらない仕様も!
鋼管トレリスフレームに並列3気筒エンジンを搭載し、前後17インチホイールを履く。’18年夏に追加されたルッソSCSは、発進と停止時のクラッチ操作が自動化されるスマートクラッチを搭載。アップ&ダウン対応のシフターも搭載しているので、クラッチレバー操作なしで乗れる。
数々のロードレース世界選手権を制した輝かしい歴史を有するイタリアの名門バイクブランド・MVアグスタ。"Reparto Corse"(レパルト・コルセ=レーシング部門)を意味する「RC」の名を冠する20[…]
KTM 790アドベンチャー/R:大注目を集める新世代ミドルADV
’18年型で新登場したネイキッドの790DUKEをベースに開発。いずれも前後21/18インチスポークホイールを履くが、Rは前後サスのストローク伸長やアップフロントフェンダーの採用、スクリーンのショート化などで、ダートへの対応力を高めてある。ABSは旋回&未舗装路も考慮。
モトクロスを筆頭にオフロードレースシーンで活躍するオーストリアのバイクブランド・KTMの2019年日本仕様ストリートモデルが出揃った。2018年11月のEICMA(ミラノショー)にて発表した新型790[…]
トライアンフ タイガー800XR/XC:旅性能を総合的に高めたミドルの虎
鋼管トレリスフレームに、トルク特性に優れるミドル3気筒エンジンを搭載したシリーズ。XRは前後19/17インチキャストホイール、XCは前輪を21インチに大径化してスポークホイールを履く。両タイプとも複数のグレードが用意され、最上級モデルは6種類のライディングモードを備える。
モトグッツィ V85 TT:伝統を守りながらトレンドを追従
’19年の新型として正式に発表。モトグッツィの伝統となる、クランク縦置き空冷90度Vツイン&シャフトドライブのパワーユニットを搭載。前後19/17インチのスポークホイールや、左側配置のアップマフラーで、ダート走破性を高めてある。メーターはカラー液晶だ。
ロイヤルエンフィールド ヒマラヤン/ストリート:タフな冒険旅にまで対応する空冷ミドル
現在はインド企業となるエンフィールドが初のアドベンチャーとして開発し、日本では’18年に発売が開始されたのがヒマラヤン。’18年夏に発表された写真のストリート(パニアケースはオプション)は、限定カラー仕様となる。前後21/17インチスポークホイールを装備。
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