オンロードとオフロードの双方をカバーし、とにかく「旅力」が高いアドベンチャー。近頃人気のカテゴリーで、舗装路での巡航性能を重視したモデルがメインストリームとなっている。このカテゴリーの第一人者と言えるのはBMWのR-GSシリーズだが、さらに後続を引き離すべく最新技術を投入。負けじとドゥカティやKTMも独自路線で追随している。
WEBヤングマシンで全33回にわたってお送りした新車アルバムをまとめたのがこのページ。カテゴリー別に分け、さらには排気量区分によりライバル車を直接比較しやすいように各ページにまとめてある。記事があるも[…]
- 1 どこまでも、いつまでも走り続けたくなる
- 2 BMW R1250GS/アドベンチャー:操縦性向上の新世代ボクサーツイン搭載
- 3 ドゥカティ ムルティストラーダ1260S/パイクスピークス/エンデューロ:ツアラー系ドゥカティの現行トップシリーズ
- 4 ハーレーダビッドソン パンアメリカ1250:ハーレーの新戦略で重要な役割
- 5 KTM 1290スーパーアドベンチャーR/S:巨漢のロングトラベルシリーズ
- 6 トライアンフ タイガー1200XRT/XCA:洗練と熟成を続けるタイガーの頂点
- 7 KTM 1090アドベンチャー/R:装備を絞りながら操縦自在性を向上
- 8 BMW S1000XR:ルーツにあるのはスーパースポーツ
- 9 アプリリア カポノルド1200 ABS:前後輪17インチのロードツアラー系
- 10 写真をまとめて見る
どこまでも、いつまでも走り続けたくなる
リラックスしたライディングポジションに長いストロークのサスペンションを組み合わせ、アクティブでありながらも疲れずに長い距離を。そして道なき道でも走り続けられるタフな相棒、それがアドベンチャーモデルだ。なかでも、往年のパリダカールラリーで圧倒的な強さを誇示し、そのイメージを市販車に重ねて“GSワールド”ともいうべき長距離ツーリングの世界観を創り上げたBMWは、最近のアドベンチャーモデルの流行にあっても帝王であり続けている。
2000年代のダカールラリーでは、18連覇中のKTMが覇権を握っており、こちらはより本気のオフロード走破力を持っている。ゆえに万能イメージよりも尖った雰囲気で受け取られがちだが、長距離ツーリングで見せる強さはGSと同質のものだ。
そこに割って入ってきているのがドゥカティだ。当初のムルティストラーダは前後17インチホイールでオンロード適性の高いモデル構成だったが、フロント19インチのエンデューロのラインナップでGSワールドに挑んでいる。トライアンフは並列3気筒エンジンで、このカテゴリーの中でもやや独自路線といえそうだ。
BMW R1250GS/アドベンチャー:操縦性向上の新世代ボクサーツイン搭載
これまでの1200から、’19年型で大幅刷新。水平対向2気筒エンジンは、排気量の84cc増に加えて、吸気バルブのタイミングとリフト量が可変するシフトカム機構を新採用。これまで以上に電子デバイスも充実され、前後サスは自動荷重補正機能を備えた新世代セミアクティブサスを搭載する。さらに’19年型では、これまでベース車から1年遅れで刷新されてきた冒険仕様のアドベンチャーが同時に登場。30L燃料タンクと頑丈なガード類などを備える。全仕様、ホイール径は前後19/17インチだ。
日本仕様は、装備内容によってプレミアムスタンダード(ローシートとサスでシート高を低減してETC2.0を標準装備)とプレミアムラインが設定され、さらに車体色ごとに価格が異なる。R1250GSはキャストホイールが基本だが、HPのみスポークホイールだ。
BMW伝統の水平対向2気筒=ボクサーツインを搭載、'13年に空水冷化されたR1200GSが排気量拡大とともに可変バルブタイミング機構とシフトカムシステムを導入。車名を「R1250」に改め、さらなる高み[…]
ドゥカティ ムルティストラーダ1260S/パイクスピークス/エンデューロ:ツアラー系ドゥカティの現行トップシリーズ
’18年型で大幅刷新を受け、先代の1200から1260シリーズに。テスタストレッタDVTエンジンは排気量拡大を受け、鋼管トレリスフレームを軸とする車体には、安定性向上などを目的に手直しが加えられた。ベーシック仕様もあるが、日本で販売される’19年型は、セミアクティブサスやコーナリングライトなどを装備したS、オーリンズ製の前後サスやアルミ鍛造ホイールなどでオンロードスポーツ性能を高めたパイプスピーク、そして’19年型で追加されたダート走行対応のエンデューロとなる。エンデューロはシリーズで唯一、前輪が19インチ径で前後ホイールがワイヤースポーク仕様。サスペンションには電子制御のセミアクティブを採用している。
2018年10月のインターモトショーから11月のミラノショーにかけて、世界のニューモデルが一気に登場したことは記憶に新しいだろう。WEBヤングマシンでは新車情報を逐一お届けしてきたが、本特集「2019[…]
ハーレーダビッドソン パンアメリカ1250:ハーレーの新戦略で重要な役割
’18年7月にハーレーダビッドソンが発表した新中期経営計画の中で、’20年の市販化がアナウンスされ、プロトタイプの画像と映像が公開されたモデル。ハーレーとしては新たなセグメントに参入することになる。海外記事では、水冷60度のDOHC4バルブエンジン搭載とされているが、詳細なスペックは不明だ。
2018年7月30日、ハーレーダビッドソンが「More Roads to Harley-Davidson(ハーレーダビッドソンへのさらなる道)」という2022年までの世界戦略を発表し、新たに販売に乗り[…]
KTM 1290スーパーアドベンチャーR/S:巨漢のロングトラベルシリーズ
Rは、前後21/18インチ径のスポークホイールとストロークが長い前後サスで、ダート走行にも対応。Sは、前後19/17インチキャストホイールやセミアクティブサスを装備するアドベンチャーツアラーだ。’19年型ではカラー&グラフィックが刷新され、Rは橙×白×黒、Sは橙または灰の車体色。
モトクロスを筆頭にオフロードレースシーンで活躍するオーストリアのバイクブランド・KTMの2019年日本仕様ストリートモデルが出揃った。2018年11月のEICMA(ミラノショー)にて発表した新型790[…]
トライアンフ タイガー1200XRT/XCA:洗練と熟成を続けるタイガーの頂点
現行の仕様は、100ヵ所以上に改良を受け大幅な軽量化も達成されながら’18年型で登場。前後輪径はともに19/17インチだが、XRTはキャストホイールを採用したオンロード重視型、XCAはスポークホイールと6種類のライディングモードでオフロードも意識した仕様となっている。
KTM 1090アドベンチャー/R:装備を絞りながら操縦自在性を向上
スーパーアドベンチャー系よりもダウンサイズされたエンジンと簡素化された装備で、幅広いシーンでの運動性向上を狙う。STDは前後19/17インチキャストホイール、Rは前後21/18スポークホイールを採用。’19年型として、白×橙×黒の新色をまとったRが発表されている。
BMW S1000XR:ルーツにあるのはスーパースポーツ
スーパースポーツをベースに開発されたネイキッドのS1000Rを、前後17インチホイールのままクロスオーバー化したオンロード重視型。’19年型では、制御が高度化されたウインカーオートキャンセル機能が搭載され、従来の青に代わり、ハンドルバーまでブラックアウトされた黒が登場した。
アプリリア カポノルド1200 ABS:前後輪17インチのロードツアラー系
鋼管トレリス部とアルミ製サイドパネルを組み合わせたメインフレームに、挟角90度の水冷Vツインエンジンを搭載。セミアクティブサスや3マップから選べるライドバイワイヤなど、先進の電子デバイスで旅の快適性を高める。トラベルパックは、ボディ同色のパニアケースを標準装備。
2018年10月のインターモトショーから11月のミラノショーにかけて、世界のニューモデルが一気に登場したことは記憶に新しいだろう。WEBヤングマシンでは新車情報を逐一お届けしてきたが、本特集「2019[…]
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