帝王R1200GSが1250へ新生~ライバル陣も充実

令和に買いたい!【外国車 大型アドベンチャー-01】2019ニューモデル大集合 #15

  • 2019/5/16

オンロードとオフロードの双方をカバーし、とにかく「旅力」が高いアドベンチャー。近頃人気のカテゴリーで、舗装路での巡航性能を重視したモデルがメインストリームとなっている。このカテゴリーの第一人者と言えるのはBMWのR-GSシリーズだが、さらに後続を引き離すべく最新技術を投入。負けじとドゥカティやKTMも独自路線で追随している。

どこまでも、いつまでも走り続けたくなる

リラックスしたライディングポジションに長いストロークのサスペンションを組み合わせ、アクティブでありながらも疲れずに長い距離を。そして道なき道でも走り続けられるタフな相棒、それがアドベンチャーモデルだ。なかでも、往年のパリダカールラリーで圧倒的な強さを誇示し、そのイメージを市販車に重ねて“GSワールド”ともいうべき長距離ツーリングの世界観を創り上げたBMWは、最近のアドベンチャーモデルの流行にあっても帝王であり続けている。

2000年代のダカールラリーでは、18連覇中のKTMが覇権を握っており、こちらはより本気のオフロード走破力を持っている。ゆえに万能イメージよりも尖った雰囲気で受け取られがちだが、長距離ツーリングで見せる強さはGSと同質のものだ。

そこに割って入ってきているのがドゥカティだ。当初のムルティストラーダは前後17インチホイールでオンロード適性の高いモデル構成だったが、フロント19インチのエンデューロのラインナップでGSワールドに挑んでいる。トライアンフは並列3気筒エンジンで、このカテゴリーの中でもやや独自路線といえそうだ。

BMW R1250GS/アドベンチャー:操縦性向上の新世代ボクサーツイン搭載

これまでの1200から、’19年型で大幅刷新。水平対向2気筒エンジンは、排気量の84cc増に加えて、吸気バルブのタイミングとリフト量が可変するシフトカム機構を新採用。これまで以上に電子デバイスも充実され、前後サスは自動荷重補正機能を備えた新世代セミアクティブサスを搭載する。さらに’19年型では、これまでベース車から1年遅れで刷新されてきた冒険仕様のアドベンチャーが同時に登場。30L燃料タンクと頑丈なガード類などを備える。全仕様、ホイール径は前後19/17インチだ。

【BMW R1250GS ADVENTURE 2019】容量が大幅に拡大された燃料タンクと、そのサイドを守るプロテクションバー、大型化されたスクリーンが、圧倒的なボリューム感を生む。主要諸元■空水冷4スト水平対向2気筒 1254cc 136ps 14.6kg-m 278kg 30L シート高820/840mm ※諸元はGSアドベンチャー・プレミアムライン ●各バリエーションの価格は別途写真参照

排気量が拡大された新型ボクサーは、シフトカム機構の新採用だけでなく各部をリファイン。燃費は最大4%の改善。

スマホと接続できる、6.5インチフルカラーTFTディスプレイを新採用。左手側のダイヤルスイッチで操作できる。

日本仕様は、装備内容によってプレミアムスタンダード(ローシートとサスでシート高を低減してETC2.0を標準装備)とプレミアムラインが設定され、さらに車体色ごとに価格が異なる。R1250GSはキャストホイールが基本だが、HPのみスポークホイールだ。

[R1250GS]●価格:251万円~252万3000円

[R1250GS アドベンチャー]●価格:267万5000円~273万8000円

[R1250GS HP]●価格:263万円

[R1250GS エクスクルーシブ]●価格:256万5000円

ドゥカティ ムルティストラーダ1260S/パイクスピークス/エンデューロ:ツアラー系ドゥカティの現行トップシリーズ

’18年型で大幅刷新を受け、先代の1200から1260シリーズに。テスタストレッタDVTエンジンは排気量拡大を受け、鋼管トレリスフレームを軸とする車体には、安定性向上などを目的に手直しが加えられた。ベーシック仕様もあるが、日本で販売される’19年型は、セミアクティブサスやコーナリングライトなどを装備したS、オーリンズ製の前後サスやアルミ鍛造ホイールなどでオンロードスポーツ性能を高めたパイプスピーク、そして’19年型で追加されたダート走行対応のエンデューロとなる。エンデューロはシリーズで唯一、前輪が19インチ径で前後ホイールがワイヤースポーク仕様。サスペンションには電子制御のセミアクティブを採用している。

【DUCATI MULTISTRADA1260 ENDURO 2019】主要諸元■水冷4ストV型2気筒 1262cc 158ps 13.2kg-m 254kg 30L シート高860mm ●価格:278万9000円~282万9000円

’19年型日本仕様の設定がないスタンダードを除いて、高解像度の5インチフルカラーTFTメーターを搭載。スマホ接続機能を持つ。

[MULTISTRADA1260 PIKES PEAK]米国ロッキー山脈のパイクスピークで実施されるヒルクライムレースでの優勝に由来する車名を持つ最上級版は、オーリンズ製前後サスなどで武装。●価格:309万9000円

[MULTISTRADA 1260S]●265万5000円~269万5000円

ハーレーダビッドソン パンアメリカ1250:ハーレーの新戦略で重要な役割

’18年7月にハーレーダビッドソンが発表した新中期経営計画の中で、’20年の市販化がアナウンスされ、プロトタイプの画像と映像が公開されたモデル。ハーレーとしては新たなセグメントに参入することになる。海外記事では、水冷60度のDOHC4バルブエンジン搭載とされているが、詳細なスペックは不明だ。

【HARLEY-DAVIDSON PAN AMERICA Concept Model】●詳細未発表

開発初期段階と思われるデザインスケッチには、空冷エンジンのように見えるカットもある。まさか、既存エンジンを使った弟分が……!?

KTM 1290スーパーアドベンチャーR/S:巨漢のロングトラベルシリーズ

Rは、前後21/18インチ径のスポークホイールとストロークが長い前後サスで、ダート走行にも対応。Sは、前後19/17インチキャストホイールやセミアクティブサスを装備するアドベンチャーツアラーだ。’19年型ではカラー&グラフィックが刷新され、Rは橙×白×黒、Sは橙または灰の車体色。

【KTM 1290 SUPER ADVENTURE R 2019】主要諸元■水冷4ストV型2気筒 1301cc 160ps 14.3kg-m 217kg(半乾燥) 23L シート高890mm ●価格:215万円(発売時期未発表)

6.5インチのカラーTFTディスプレイを搭載。メニュー表示などは左側ハンドルスイッチで簡単に切り替えられる。

[1290 SUPER ADVENTURE S]●価格:199万9000円(発売時期未発表)

トライアンフ タイガー1200XRT/XCA:洗練と熟成を続けるタイガーの頂点

現行の仕様は、100ヵ所以上に改良を受け大幅な軽量化も達成されながら’18年型で登場。前後輪径はともに19/17インチだが、XRTはキャストホイールを採用したオンロード重視型、XCAはスポークホイールと6種類のライディングモードでオフロードも意識した仕様となっている。

【TRIUMPH TIGER1200 XCA 2019】主要諸元■水冷4スト並列3気筒 1215cc 141ps 12.4kg-m 248kg 20L シート高835~855mm ●価格:278万6100円

[TIGER1200 XRT]●価格:270万6500円

KTM 1090アドベンチャー/R:装備を絞りながら操縦自在性を向上

スーパーアドベンチャー系よりもダウンサイズされたエンジンと簡素化された装備で、幅広いシーンでの運動性向上を狙う。STDは前後19/17インチキャストホイール、Rは前後21/18スポークホイールを採用。’19年型として、白×橙×黒の新色をまとったRが発表されている。

【KTM 1090 ADVENTURE R 2019】主要諸元■水冷4ストV型2気筒 1050cc 125ps 11.1kg-m 207kg(半乾燥) 23L シート高890mm ●価格:178万円

[1090 ADVENTURE]●価格:158万円(2019年6月発売)

BMW S1000XR:ルーツにあるのはスーパースポーツ

スーパースポーツをベースに開発されたネイキッドのS1000Rを、前後17インチホイールのままクロスオーバー化したオンロード重視型。’19年型では、制御が高度化されたウインカーオートキャンセル機能が搭載され、従来の青に代わり、ハンドルバーまでブラックアウトされた黒が登場した。

【BMW S1000XR 2019】主要諸元■水冷4スト並列4気筒 999cc 165ps 11.6kg-m 234kg 20L シート高820mm ※諸元はプレミアムライン ●価格:219万8800円~226万800円

アプリリア カポノルド1200 ABS:前後輪17インチのロードツアラー系

鋼管トレリス部とアルミ製サイドパネルを組み合わせたメインフレームに、挟角90度の水冷Vツインエンジンを搭載。セミアクティブサスや3マップから選べるライドバイワイヤなど、先進の電子デバイスで旅の快適性を高める。トラベルパックは、ボディ同色のパニアケースを標準装備。

【APRILIA CAPONORD 1200 ABS 2019】主要諸元■水冷4ストV型2気筒 1197cc 125ps 11.7kg-m 265kg(パニアケース含む) 24L シート高840mm  ●価格:199万8000円

※本記事の内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。

ヨ

記事一覧を見る

帰ってきたネイティブ足立区民。ヤングマシン、姉妹誌ビッグマシンで17年を過ごしたのち旅に出ていた編集部員だ。見かけほど悪い子じゃあないんだぜ。
■1974年生まれ
■愛車:MOTOGUZZI V7 SPECIAL(2012)