フルフェイスの安心感と、ジェットタイプの利便性を兼ね備えるのがシステムヘルメット。シヨウエイは以前からシステムタイプの開発に取り組んできており、シンクロテック、マルチテック、ネオテックに続く第4世代がネオテックIIだ。その機能性は、専用デザインのインカムをビルトインできるところまで進化してきている。
長時間でも疲労しにくい視界や換気性能もお見事
チンガードを跳ね上げられるシステムヘルメットは、フルフェイスの快適性とジェットの利便性を兼ね備える。中でも高機能システムヘルメットとして名高いのがネオテック。6年ぶりに進化を遂げ、IIにバージョンアップした。
各部を全面的に見直し、より洗練された帽体デザインと効率を高めたエアダクトを獲得。そして何より、走行時の静かさを追求しているのがポイントだ。チンガードの可動軸を偏芯とし、帽体側へ引き寄せることで密着性をアップ。頬パッド下部に顔との隙間を塞ぐカバーを備えたほか、新設計のシールド&窓ゴムで気密性を向上した。また、インナーバイザーの作動ワイヤーを通す帽体の穴を小径化するなど、随所に静音性を高める工夫を凝らす。
テストをしても実に静かだ。100km/hでは、帽体が大きめのためか風切り音はややあるが、内部に音が入ってこない印象。着用感も軽快で、手に持つと重みがあるが、被れば重量が全く気にならない。静かさと相まって疲れにくい設計だ。空力に関しては直進安定性が抜群。頭頂部の新型インテークは約40km/hから走行風が感じられて涼しい。夏場も期待できそうだ。
内蔵バイザーの視界にも感心した。バイザー下端とノーズガードとの隙間に明暗差がほぼ生じないため、運転に集中できる。欧州サングラス規格に匹敵する歪みのないバイザーも従来型から健在で、相変わらず視界がクリアだ。さらにチンガードの二段ロックも便利。システムメットの最高峰が一段と完成度を高め、隙のない出来映えとなった。
専用インカムがビルトイン!
Point:新開発シールドで気密性向上
節度感のあるスイッチを採用
エアの流入量は1.7 倍に劇的進化
帽体下部からの音と風をシャットアウト
帽体内の反響音を抑えるパンチング
関連する記事/リンク
2019東京モーターサイクルショーで、ヘルメットメーカーのSHOEIが、ヘッドアップディスプレイ機能を持ったバイク用ヘルメットを参考出品。これはまるでスカウター?! ワリと近い将来、実現されるちょっと[…]
インナーサンバイザーを装備し、機能性や快適性を進化させたSHOEIのプレミアムツーリングフルフェイスヘルメット「GT-AIR II」。個性豊かなデザインバリエーション「CONJURE(コンジュール)」[…]