第47回マシン・オブ・ザ・イヤー2019

バイクに乗るきっかけづくり、仲間づくり

気軽に参加して楽しいバイクイベント、二輪メーカー4社の取り組み

  • 2019/5/7
バイクイベント情報2019

本格的なバイクシーズンを迎え、バイクメーカー等が主催するユーザー向けイベントが賑わいを見せている。内容はオーナーズミーティング、ニューモデル試乗会、ライディングレッスンなど多彩。こうしたイベントは、ユーザーがバイクで出かけるきっかけになったり、ユーザー同士が交流を持つ絶好の機会にもなることもあり、近年ますますその重要性を増している。本稿では国内4メーカーの最新の取り組みについて紹介する。

バイク人気上昇か!?――国内販売は過去10年で最高

近年の国内市場を見ると、ツーリングやカスタムなど“趣味の領域”で使われることの多い原付二種以上(50cc超)の二輪車の売れ行きが好調だ。2018年の販売台数は合計22万5,985台となり、過去10年で最高の実績を上げている。“趣味の領域”でのバイクへの人気が市場を牽引している状況だ。

原付二種以上の販売台数推移

そうしたなか二輪各社が実施しているイベントは、まさに“趣味の領域”を広げ、バイクを楽しむ機会をユーザーに提供しようというもの。「バイクで遊びたい! もっと楽しみたい!」という期待に応えてさまざまに工夫され、大いに盛り上がっている。

各社の人気イベントの一端をみてみよう。

2,000台が集まる人気イベント――カワサキ

「カワサキコーヒーブレイクミーティング」は、今年21年目になるカワサキの看板イベント。コンセプトはいたってシンプルで、タイトルの通り「バイクで集まってコーヒーでひと息つこう」というもの。

参加するには予約も料金も不要で、イベントの開催時間中ならいつでも会場に立ち寄ることができる。スタッフが無料のコーヒーを用意しており、ライダーは憩いの1杯を楽しみながら、思い思いに時間を過ごす。この自由さがうけて、多い時には3,000人以上のライダーが来場するということだ。

 2019年は全国10会場で開催を予定しており、初回は2月10日に神奈川県大磯町の大磯ロングビーチで開かれた。前日の関東地方には降雪があり、寒さが厳しいなかでの開催。それでも朝9時ごろから、会場にはライダーが続々と到着。たくさんのバイクでびっしり埋まった駐車場は、カワサキ車の博覧会を思わせる光景だ。

カワサキコーヒーブレイクミーティング

カワサキコーヒーブレイクミーティング

イベントを担当するカワサキモータースジャパン・荒木大成氏は、「バイクにオフシーズンはありません。あえて真冬に開催することで、寒い季節でも積極的にバイクを楽しんでほしいという狙いがあります」と話す。その言葉通り、ライダーはみな笑顔で会話を楽しんでおり、寒さを感じさせない和やかな雰囲気だ。 鎌倉から来た30代の女性2人組は、「誘い合って初めて参加しました。たくさんのバイクを見るのが楽しい。ドキドキします」と、雰囲気に感激した様子。

カワサキコーヒーブレイクミーティング

誘い合って初めて参加したという女性ライダー

40代の男性は、「この1杯を飲みたくて片道150km走って来ました。日本一割高なコーヒーですよ」と笑いながら話す。その表情は満足そうだ。

カワサキコーヒーブレイクミーティング

「バイクを眺めるだけで楽しい」という

バイクの楽しみを知るオトナたちのイベント。それがこのミーティングの印象だ。

20年ぶりに”オールヤマハ”大集合――ヤマハ

ヤマハファンのためのミーティングイベント「YAMAHA Motorcycle Day」が2018年9月に初めて開催され、東西2会場(東:新潟/西:兵庫)合わせて約3,400人のライダーが集まった。来場者からは「大勢のヤマハ乗りに会えて嬉しい」と好評で、2019年も9月に山梨と熊本で開催される予定だ。

ヤマハはこれまで、ドラッグスターやMTシリーズなど人気の機種ごとにオーナーズイベントを実施してきたが、「機種に関係なく集まりたい」というユーザーの声に応えて新たなイベントを企画。”オールヤマハ”を対象にしたミーティングとしては20年ぶりの開催となった。

2018年9月15日、苗場プリンスホテル(新潟県湯沢町)を会場に開催。雨が降りしきるなか、それでも来場者は1,300人を超えた。9月22日には淡路ワールドパークONOKORO(兵庫県淡路市)で実施さら、こちらも2,000人近いライダーが参加。いずれの会場でも、ニューモデルの展示、記念撮影会、記念グッズの販売、チャリティーオークションなどが行われ、たいへん賑わった。

YAMAHA Motorcycle Day

YAMAHA Motorcycle Day

イベントを担当するヤマハ発動機販売・本間健太氏は、「雨天でも大勢のライダーが来てくれて感激しました。ヤマハファンなら誰でも参加できるイベントにしたことで、原付や旧型車のユーザーも気軽に参加してもらえました。交流の幅が広がることで、ヤマハ車への新しい魅力の発見につながれば嬉しい」と話す。

YAMAHA Motorcycle Day

初対面でも会場で仲間に(淡路会場)

イベント会場では、若い人たちの姿も目立っていた。20代の男性4人組は、互いに初対面。「ツイッターでつながって、今回のイベントで実際に会うことができました。こういうイベントがあると、ここを目的地にみんなで出かけようという原動力になりますね」と話していた。

YAMAHA Motorcycle Day

SNSで誘い合って参加するのもアリだ

今年の「YAMAHA Motorcycle Day 2019」でも多くの出会いがありそうだ。

オフロードってホントに楽しい――ホンダ

「オフロード走行ってこんなに面白いのか!」初心者にもそんな体験ができるのが、「Honda オフロードミーティング」だ。2012年から続いており、会場は「バイク、ホントに楽しい」という雰囲気で盛り上がっている。2019年は、3月に大阪、9月に三重、11月に埼玉で開催される予定だ。

イベントは体験プログラムと競技プログラムの2種に分かれている。どちらも初心者からベテランまで楽しめる工夫がなされ、子どもたちも含めファミリーでオフロードにチャレンジできる。3月に行われた大阪(プラザ阪下)のミーティングを訪ねてみた。

Honda オフロードミーティング

Honda オフロードミーティング

50分耐久レースに出場したばかりの参加者たちが、ワイワイ盛り上がっていた。「ガチガチのレースでなく、遊び感覚で出場できるのがいい。けっこうタフなコースでヒィヒィいったけど、最高!」と、興奮冷めやらない様子。

Honda オフロードミーティング

レース後の盛り上がりもまた楽し

また、夫婦で初めて競技を体験するという40代の男性は、「いま妻がレース前のレッスンを受けています。私も久しぶりに緊張感を楽しんでます」と、ちょっとしたチャレンジ気分の模様。

オフロードバイクは未経験という30代の女性は、体験試乗にエントリー。「初めて土の上を走ったんですが、滑る感じがすごく楽しい。ぜんぜんコワイとかはないですね。感覚がつかめてきたので、もっと走りたい」と笑顔。

Honda オフロードミーティング

初めてダート走行を体験し「オフロードバイクがほしくなった」とか

誘い合ってキッズのバイク体験に来たという2家族は、「私(母親)にモトクロス経験があるので、子供たちにも楽しさを教えようと思って来ました。お友達の家族とアウトドアを過ごす感覚で、すごく楽しめます」とのことだ。

この日の来場者数は約450人。オフロードを楽しむことへの垣根がぐっと低くなる。そんな「Honda オフロードミーティング」は、これからも人気を高めそうだ。

地域が主催する『隼駅まつり』――スズキ

地域の取り組みにスズキが協力し、回を重ねるごとに知名度を上げているのが「隼駅まつり」だ。このイベントは、鳥取県八頭町にある「隼駅」を目指して、同社の大型スポーツバイク「隼(ハヤブサ)」で集まろうというもの。毎年8月に開かれており、10周年の記念開催となった2018年は全国から約2,000台のバイクが町を訪れ、会場は約2,500人の来場者で賑わった。2019年は8月4日(日)、同町内の船岡竹林公園で開催される予定だ。

隼駅は八頭町と若桜町を結ぶ第3セクター・若桜鉄道の駅のひとつ。古くて味わいのある木造駅舎は1929(昭和4)年の建築で、国の登録有形文化財に指定されている。

隼駅まつり

若桜鉄道・隼駅(鳥取県八頭町)

一方、スズキの「隼」は1999年の発売以来、世界中から人気を得ており、もちろん国内にも熱心なファンが多い。十数年前から隼駅で記念撮影をする隼ライダーが見かけられるようになり、若桜鉄道からスズキに対し「隼駅を隼愛好家の交流スペースとして活用したらどうか」との申し入れがなされた。地域の人々が主体となり、2009年、地元有志による「隼駅を守る会」が主催し、スズキが協力する形で第1回の「隼駅まつり」が開かれた。このときは約200台のバイクが駅に来訪。第2回以降は、イベントを知った隼ファンが”聖地巡礼”をうたってどんどん情報が拡散し、第7回には1,000台を突破、昨年の第10回は2,000台に達して、地域全体を賑わせるほど大きな催しになった。

隼駅まつり

隼駅まつり

スズキ・二輪日本課の村上茂氏は、「このイベントの特徴は、地域の方々が全国の隼ライダーを歓迎してくれるので、隼ライダーは何度も訪れたくなるところです」と話す。2014年からは日本郵便が「隼駅まつりフレーム切手」を発行。2016年からはスズキの隼をデザインしたラッピング列車の運行も始まり、今年からそのデザインが刷新されるなど、鉄道とバイクによる魅力的なタイアップが大きな話題になっている。

隼駅まつり

ハヤブサラッピング号とともに走行

5月以降も各種イベントが目白押し

本格的なバイクシーズンを迎え、国内4メーカーを中心に今後も様々なイベントが開催される予定だ。詳細については各社ホームページ等をまめにチェックしてほしい。WEBヤングマシンでも折にふれてイベント開催情報を紹介していくつもりだ。

※Motorcycle Information(日本自動車工業会)2019年4月号掲載記事をベースに再構成

※本記事の内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。

カサ

カサ いわゆる"Web担"的黒子

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研二くんのゼッツーに憧れるも手が届かずZ400GPで卒輪(そつりん)した"自二車は中型二輪に限る"世代。あれから30余年を経てまさか再び二輪の世界に触れることになろうとは人生何が起こるかわからんもんだ(笑)