欧州からハードなイメージのフルフェイスが日本上陸。帽体が大きく重くなりがちな内蔵バイザー式ながら、軽量コンパクトなのが美点だ。
過激なフォルムに秘めた圧倒的な快適&楽々性能
四半世紀以上の歴史を持つフランスのバイク用ヘルメットブランド・シャーク。世界最高峰のモトGP で使用されるレーシングモデルからオフロード用まで、幅広いラインナップを揃えるブランドだ。国内市場にはワイズギアが販売元として供給しており、既にストリート向けのダラクを販売中。’18 年秋からツーリングモデル「スパルタン」の導入が始まった。
ご覧の通りグラフィックが過激でカッコイイ。そして内蔵サンバイザーを備えつつ、軽量コンパクトなのが特徴だ。実測値でM=1436g、L=1540g、XL=1518g。ワイズギアのバイザー付きであるY F‐7ロールバーンの実測値と比べてもサイズごとに約100gも軽い。
実際に着用しても軽快で、ソフトな内装と相まって被り心地がいい。ホールド感も良好で、頬と額に加えて後頭部までしっかり包み込んでくれる。走行すると不快な風切り音がなく、100km/h巡航でも静か。首を左右に動かしても走行風で振られることなく、実に安定感が高い。
頭頂部のダクトを開けると、高速道路では風の流れが感じられ、換気効果は抜群。さすがツーリングの本場、欧州で鍛えられたモデルである。
そして特筆すべきはサンバイザーだ。視界下部まで覆い、ノーズガードにかかるので、明暗差が少なく快適。意外にも、こんな内蔵バイザー仕様は滅多にお目にかかれない。
軽量かつ優れた空力性能で疲れにくい。さらにバイザーで視界を確保できるスパルタンは、普段使いから長旅まで対応する万能モデルだ。
●文:沼尾宏明 ●写真:真弓悟史/飛澤 慎
●取材協力:ワイズギア http://sharkhelmet.jp/
※ヤングマシン2019年1月号掲載記事をベースに再構成