2018年9月28日、ヤマハが欧州で新型のYZF-R125を発表。2008年に登場し、それから改良を繰り返してきた2018年モデルまでのスタイルやメカニズムを刷新している。
最新のYZF-Rスタイルにフルモデルチェンジ
国内には2012年にプレストコーポレーションによってオーストラリア仕様が輸入された欧州産のYZF-R125が、2019年型でフルモデルチェンジした。外観やメカニズムはインドネシアで2017年に発売されたYZF-R15に準じており、LEDヘッドライトやVVA(Variable Valve Action=バリアブル・バルブ・アクション=可変バルブ機構)にアシスト&スリッパークラッチ付きエンジンなどが採用された。排気量はR15の155.1㏄に対し125㏄となり、最高出力は19.3psに対し15psだが、デルタボックスフレームや径41mmのフロント倒立フォークにリヤはリンク付きのモノショックに軽量なアルミ製のスイングアームを採用するなど、兄貴分のYZF-R25よりも豪華な装備を誇る。
【R15インプレ再録】大人げない孤高のフルスペック?!
今春、インドネシアで発表されるや否やアジア全土を騒然とさせた……かどうかは定かではないものの、それほど抜きん出たスペックとスタイルで登場した渾身のモデルがこれだ! スタイルはまんまYZF-R15のイメージで、ヤマハが言うところの「R-DNA」がテンコ盛り。シートカウルのエアスクープはR1風だし、フロントマスク中央のダクトは、ダミーながらもモトGPマシンのM1的。速さの象徴がこの1台にギュギュッと凝縮されていると言っても過言ではない。もちろん見た目だけのなんちゃって仕様ではなく、倒立フォークにアルミスイングアームに可変バルブエンジンに……と走り方面の機能も抜かりなし。250㏄クラスはホンダの後出しジャンケンにヤラれたが、このクラスではきっちりヤリ返す……と、そんな気合いがあふれ出ている1台だ。
肝心のパフォーマンスもそれに見合うものだった。またがった時の第一印象は大柄で、車重もそこそこあるため「あれ、もしかして不利?」と思ったものの、それがタイヤの接地感や路面追従性の良さに貢献。桶川スポーツランドにはギャップがいくつもあるが、まったく挙動を乱すことなくスムーズにコーナリングしてみせたのだ。可変バルブ機構を持つエンジンのパワー特性にも尖ったところがなく、いつでもどこからでもスロットルを開けることが可能。4台中(YZF-R15、CBR150R、GSX-R150、Ninja150RR)で最も重い車重が影響してか、最高速は4位に沈んだにもかかわらず、圧倒的なコーナリングパフォーマンスでラップタイムは1位に肉薄する2位を獲得してみせた! かつて「コーナリングのヤマハ」と評された優れたハンドリング特性は今も健在。クラスを感じさせないモデルだ。 ※テスター:伊丹孝裕、ヤングマシン2017年8月号より
125ならではの専用装備が光る!
メーターは従来型同様のフル液晶ディスプレイでR15と同じボディに変更されたが、R125は黒バックのネガティブタイプとなり表示も改良、より高級感のあるものとなった。トップブリッジやハンドルもR125独自となっており、ブレーキレバープロテクターが標準装備となっているのもR125ならではの特徴だ。また、フロントブレーキはR15の方押し2ポットに対しラジアルマウントの対向4ポット(ABS)にグレードアップされているのだ。
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