2018年型でフルモデルチェンジを果たし、国内では2月1日に発売したばかりの新型Ninja250が早速レースデビュー。アジアロードレース選手権にカワサキワークスのManual Tech Kawasaki Racingからただ一台参戦した新型Ninja250レーサーは、高いポテンシャルを秘めていそうだ。
ポテンシャルは高そう
2月4日にトリックスターレーシングのテストに密着した記事でもお伝えした通り、新型Ninja250はサーキット性能でも高いポテンシャルを秘めていることが明らかになった。フロントフォークは正立ではあるが37mm径→41mm径と拡大され、フレームも完全新設計となり軽量化。さらに最高出力は31ps→37ps(インドネシア仕様は39ps)に高められており、YZF-R25を上回りCBR250RRに迫ろうかという性能はヤングマシン4月号のテストに詳しい。これがレーサーになっても通用しそうなのだ。
マシンが発売したばかりとあって、3月最初の週末に開催されたアジアロードレース選手権に参戦できた新型Ninja250は、SS600を主軸とするワークスチーム「Manual Tech Kawasaki Racing(マニュアルテック カワサキ レーシング)」に帯同している一台だけ。まだ電気系のパーツが間に合ってないようで、レースに対応するECUは昨年型を使用しているとの情報だ。それでもエーテックのフルカウル+ラムエアダクトやBEETのフルエキゾースト、SHOWAの前後サス、ビトーR&Dのマグホイールなどでカッコよく仕上げてきた。
タイでの最高速は198.1㎞/h
2018年10月7日に開催されるモトGP・PTTタイランドグランプリの舞台となるチャンインターナショナルサーキット(タイ王国ブリーラム県)には約1000mの直線があり、そこで記録された新型Ninja250の最高速は198.1㎞/hと公式リザルトに記録された。前年のデータがないので比較できないが、トリックスターレーシングは2016年モデルで200㎞/hを記録(非公式、本誌テストでは204.5㎞/h)しており、それにかなり近いところまできている。また、最も速いCBR250RRとYZF-R25は202.9㎞/hをマークしており、その差は約5㎞/hというところだ。しかし、まだエアボックスはノーマル改の状態でさらにコンピューターチューンもこれからというところなので、まだまだ伸びしろはあるだろう。4月のオーストラリア戦に向けてはボックスとダクトがスペシャル品になるという。
レースはR25とCBRが1勝ずつ
土日に2レースを行うアジアロード選手権、土曜はYamaha Thailand Racing TEAMのYZF-R25、日曜はA.P. HONDA Racing ThailandのCBR250RRが優勝。新型Ninja250は、10位&7位という成績だった。それでもトップグループには位置しており、セットアップが進めば上位争いに食い込む勢いだ。また、パーツ開発が進めばさらなるポテンシャルアップも期待できるだろう。